疾風の如く!

美人画と弓道に生きる日々。

アサヒグラフ「ギュスタブ・モロー」届く。

2017年01月10日 | Weblog




注文しておいた本が届いた。

ギュスタブ・モローを特集した美術本だ。


モローは、神秘主義を貫いた画家で、謎も多い。

人と関わらず、生涯独身で過ごした。






今回、どうしても手に取って見たかったのが、「妖精とグリフォン」だ(下)。

この美しい女性像の顔をしっかり見たかった。


手に黄金の木を持ち、類まれなる努力によって道を究めた人間を祝福する妖精で、

その彼女を、幾匹ものグリフォンが守っているという絵である。

モローは、この作品をどこにも出展せず、生涯、手放すことがなかった。






画家が道を究めようとすると、どうしても孤独になりがちで、

先に載せた江戸時代の絵師、伊藤若冲も、妻を娶らなかった。

モローに関しては、結婚こそしなかったが、ちゃんと愛する女性がいたようで、

そのまなざしが、この「妖精とグリフォン」の女性像と似ているとも言われる。


どの世界においても、道を究めるには困難や苦難を伴うが、

生涯を通じて、一つの道に精進するというのは、並大抵ではできないと思う。



ギュスタブ・モローの魂の半分は、すでに向こうの世界にあったのかもしれない。

「火星シリーズ」の武部本一郎さんなどが、モローの影響を受けたのではないだろうかと思った。


 






  
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