「たんぽぽの花」 井手晴海
四月の風は、たんぽぽの花を散らす。
たんぽぽの花は、ひとつひとつ風に運ばれて
ばらばらになって、離れ離れになって飛んでいく。
もう元には戻らない。
そこには、戻ることは出来ないけれど、
それぞれの種は、それぞれの場所に根付いて、
また、新しい花を咲かせ、
そして、新しい種を風にのせて、未来へと運ぶのだ。
たんぽぽの花は散ってしまうけれど、
あの、ほのかなふんわりした花が咲いていたことは、
あの楽しかった青春の想い出は、いつまでも君の胸の奥に残って、
どれだけ風が流れても、いつまでも消えることはない。
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