乃木坂の国立新美術館に行ってきた。
K市からだと、涼しい電車に揺られて1時間かからない。
本当の名画というものは、その技法などよりも、
そこに託されているテーマにこそ真の輝きがある。
ミレーの「晩鐘」も、そういう類のものだった。
目の前で見て「え?こんなに小さい絵だったのか?」というのが最初の印象。
でも、そのテーマが、実は『死んだ者たちへの祈り・・レクイエム』であることを知って変わる。
やはり、生と死というテーマ、祈りというテーマは、とても深くて強い・・
もうひとつ、どうしても見てみたかった作品が、カバネル「ヴィ-ナスの誕生」。
あまりにも有名で、誰でもTVなどで一度は見たことがあるだろうけど、
ヴィーナスの顔や手や、いろんな部分を、じーっくり見てきた。
「あれ、睫毛がない・・」とか「あれ、この瞳は・・」とか、
「指はこうか、ふうん」と、人目をはばからず絵の前で手の形をやってみたりもした(笑)
・・さて、今回、一番、勉強になったのは、ドガの「バレエの舞台稽古」だ。
舞台の上で舞う練習をする少女たちの美しさが、光と影をもって描かれていた。
ドガは、こういった踊り子たちを、たくさん描いているが、
それは、彼が、裕福な男で、踊り子たちのパトロンをしていたからだ。
当然、稽古風景も目にしていたから、それを絵にすることが出来た。
それと、やはり、美しいものを見抜き、美しく描いてみせる才能が彼にあったのだと思う。
他にも、マネやモネ、セザンヌ、モローなどの素晴らしい作品があり、
本当に行ってよかった!と思える充実した美術館展です。
・・・ではでは。