今、単行本を買い込んでいるのが『WORST』だ。
作者は、高橋ヒロシさん。
高校生という設定だが、やってることはヤクザの抗争と変わらない。
喧嘩と暴力、力と力で、男たちが壮絶な戦いを繰り広げる世界がここにある。
俺が好きな漫画の中では、もっとも波動が粗く、読後感はいまひとつだが、
それでも買わせる魅力は、「強い者が上に行く」という力の原理が働いているからだ。
たとえ悪でもいい、強くなりたい。なめられたくはない。男でありたい。
そんな根源的な男であることの願望を満たしてくれる作品だ。
女性キャラは、『WORST』には、ほとんどと言っていいほど出て来ない。
いや、たぶん、セリフのあった女もほとんどゼロなのではないか・・。
荒くれた男どもが、頂点を目指して、喧嘩を繰り広げているのだが、
ちゃんと男の本道は通しているし、筋は通すし、この漫画はこれでいいのだ。
男たちの本質は、実は、いつの時代でも変わらない。