肯定的映画評論室・新館

一刀両断!コラムで映画を三枚おろし。

『ロッキー・ザ・ファイナル』、観ました。

2007-10-13 19:50:37 | 映画(ら・わ行)





監督:シルベスター・スタローン
出演者:シルベスター・スタローン、バート・ヤング、アントニオ・ターヴァー

 『ロッキー・ザ・ファイナル』、観ました。
かつてボクシング界の栄光の階段を昇りつめた男・ロッキー。しかし今では愛する妻に
先立たれ、息子は家を飛び出し、孤独とともに日々を過ごしていた。そんな中、かつての
馴染みのバーに立ち寄ったロッキーは、マリーというシングルマザーと出会う。その後
彼は、心の喪失感をぬぐうために、再びボクシングを始めることを決意するのだったが…。
 ひとつのシリーズが長く続けば続くほど必然的に“マンネリ化”に陥(おちい)るし、
それが人気作であればあるほどに“思い切った冒険”が影を潜めてしまうのは致し方
ないところ。でも、この“ロッキー”は、それが許される数少ないシリーズのひとつだと、
オイラは思ってる。厳しい現実に直面し、打ちのめされ、しかし、それでも自分を信じて
立ち上がり、周囲の支えに囲まれて決戦のリングへと向かう‥‥、そんな思い描いた
通りに進む展開は、観客の安心感を生み、いざ心の準備万端と言わんばかりに
お約束の結末(?)へとなだれ込んでいく。しかし、気が付けば、そんなロッキーに
感情移入を抑えきれずに、テレビの前で一緒にアツくなってるオレがいる(笑)。いや、
そもそも、このシリーズが大衆から支持された要因のひとつは、主人公ロッキーの
生き様が、そのまま主演シルベスター・スタローンの人生に重ね合わせてみえること。
文字通りのアメリカンドリームで一気にスターダムを駆け上った“1作目”、スーパー
スターの地位を不動のものにした“2作目”。スタローンの絶頂期に作られた“3作目”と
“4作目”ではエンターテイメントを前面に興行的にも成功を収め、だが、続く“5作目”では
イメージチェンジを図ろうとするも試行錯誤の跡がありありと窺い知れ、そのピークの
終焉を暗示する。そして、いよいよ今作では、もはや“過去の人”となったスタローンが、
今一度自身の残された“最後のエネルギー”を燃やそうを再起する。それは“過去の
栄光”にしがみ付き、最後にまた一儲けを企む“元スターのエゴ”というよりも、自らの
血となり骨となったシリーズを、自らの手によって完結させねばならない、そんな
“使命感の表れ”のように思えてくる。映画クライマックスのファイトシーン、それを
象徴するかのようなアナウンサーの実況が印象的だ、「不滅の王者は、最後の
一試合を戦う力を残している」と。そうだ、“ロッキー(シリーズ)”はこれでおしまい、
次は無いのだ。もっと言えば、スタローン本人にとっても次回作があるかどうかさえ
分からない。それほど厳しい現実が待ち構えているのだ。そういう意味で、シリーズに
とっても、スタローンにとっても、“必要な”6作目だったと、オイラは思うけどね。
 最後に余談となるが、オイラがこの映画(DVD)を観終わったのが、2007年10月12日、
午前2時30分。実は、その数時間前に“前代未聞のボクシング世界戦(内藤×大毅)”を
見せられて、その“後味の悪さ”から床に入っても中々寝付けない。口直しのつもりで、
この映画を観始めたわけだが、(ドラマ性は乏しいが)少なくともここ(映画)には、
闘い終わった両者が“互いの健闘を称え合う場面”が存在してホッとした。スポーツ
マンとして、そんな当たり前のこともできない輩に、ボクシングをやる資格は無いと
思うし、ましてプロレス技なんてもってのほか(怒)。この映画を観て、少しでも
その溜飲を下げられたのは本当に良かったと思ってる。



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