肯定的映画評論室・新館

一刀両断!コラムで映画を三枚おろし。

『探偵はBARにいる』、観ました。

2012-03-23 19:06:10 | 映画(た行)

監督:橋本一
出演:大泉洋、松田龍平、小雪、西田敏行、マギー、カルメン・マキ、田口トモロヲ、竹下景子、高嶋政伸

 『探偵はBARにいる』、観ました。
札幌の歓楽街ススキノで活躍する探偵のもとに、コンドウキョウコと名乗るナゾの
女から「ある男に会い、彼にひとつ質問してほしい」という依頼が舞い込む。
ところが、その依頼のせいで探偵は怪しい男たちに拉致され、人里離れた雪原で
生き埋めにされてしまう。命からがら脱出した探偵は事の真相を探り始める――。
 『傷だらけの天使』や『探偵物語』をリアルタイムで観て育った我ら世代から
すると、この映画はどこか懐かしくて、古い友人に再会した気分だ。トボけちゃ
いるが、人情に厚く、こうと決めたら後には引き下がらない主人公――。一方、
常にクールでどこまでもマイペースなパートナー――。そんな対照的な二人が
凸凹コンビを組む人物設定は“探偵ドラマの定番”だ。ストーリーをみてみても、
ある日ふと舞い込んできた小さな依頼から事件に巻き込まれ、敵か味方か
分からないミステリアスな美女が登場し、事件の背後にうごめく巨大組織に
挑んでいく――。ま、実際のところ、昭和の時代から幾度も繰り返された
“お決まりの展開”は、10分も観てれば結末までほとんど読めちまう。ただ、
この映画の場合、いっそそれならそれでも構わない、といった割り切った部分が
感じられる。いや、そもそも、これは犯人当ての映画じゃない。このフィルムに
焼き付けたかったのは、ススキノという街が持つ“艶めかしさ”と、そこに住む
“人々の活気”――、それから、どこか昭和の匂いがする、“古臭くて土臭い
人間模様”ではあるまいか。又、ろくに走りもしないポンコツ車(しかも主人公の
所有物じゃない)は主人公の“交通手段”を制限させ、今どき携帯電話という
“通信手段”さえ持ち合わせていない。確かに不便極まりない(笑)。
が、結果として、主人公自らが自分の足を使って、相手に直接会いに行くという、
“昭和ドラマの、アナログ的な面白さ”を再現させた。冒頭にも書いたように、
我ら世代からすると“古き良き時代のノスタルジー”を感じる映画だけど、
逆に今の若い人たちからすると、案外“新鮮”に映るかもしれないな。
 映画は、軽快でこじゃれたセリフ回しと、ユニークで独創的なキャラクターも
見どころのひとつ。ま、メインとなるコンビ二人は置いといて、個人的には、
高嶋政伸の悪ノリぶり(?)に仰天した。そのまま“『007』の悪役”にしても
良いくらいのキョーレツさで、あまりのギャップに一瞬誰だか分からなかった。
ぶっちゃけ、彼が“途中退席”してからは、映画のテンションも下がったよね。


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