肯定的映画評論室・新館

一刀両断!コラムで映画を三枚おろし。

『シッコ』、観ました。

2007-08-28 21:38:03 | 映画(さ行)
Sickoposter
監督:マイケル・ムーア

 『シッコ』、映画館で観ました。
ドキュメンタリー監督マイケル・ムーアが、4700万人の無保険者だけではなく、
保険料を支払っている数百人にもマイナスの影響を及ぼすアメリカの医療システムの
実態を明らかにする。 カナダ、イギリス、フランスを訪れ、国民全員が無料医療の
恩恵を受ける国の事情を見つめながら、アメリカの混乱した医療制度を浮き彫りに
していく‥‥。
 “ドキュメンタリー映画”と“メッセージ映画”の性格を併せ持ちながら、同時に
“極上の娯楽映画”としても成立する。いや、それにもまして、コイツは《アメリカ
医療保険の現実》をまざまざと見せ付けられた“今年最強の恐怖映画”でもある。
映画は、いつもの如くマイケル・ムーア監督が、およそ健康体とは言い難い(?)
その巨体をゆすって直撃取材を断行。彼ならでは視点と切り口で、アメリカ医療
制度の暗部に鋭いメスを入れていく。このドキュメンタリー映画の面白さは、アメリカの
医療制度という身近にあって“切実な問題”を扱っているにもかかわらず、それを
分かり易く噛み砕きながら、コミカルとシニカルとがバランス良く配分されている点だ。
また、患者の立場や現場にいる医師の証言、欧州諸国とアメリカの医療制度の
比較、さらに歴史的事実を踏まえた上で(←チョットうさん臭い感じはするが(笑))、
各方面から立体的に“この摩訶不思議な制度”について言及しているのも興味深い。
 それにしても、知れば知るほど“アメリカの医療保険”というものが分からなく
なっていく。人の命を救うための制度であるはずが、いつしか患者の自由を奪う
“足かせ”となり、結果としてその制度が人の命を奪うという“矛盾”に突き当たる。
だとしても、世界屈指の先進国で、超大国であるはずのアメリカだけが、何故??、
どうして??、結局、大手の保険会社がその利益を追求するあまり、政治家を
抱き込み、医師さえ操り、弱者の“当たり前の権利”さえ蔑(ないがし)ろにする。
例えば、映画でそれを象徴する場面がある、隠居生活さえままならず、バカ高い
薬を買うために今も働き続けるアメリカの老人はいう、「(現在の生活は)まるで
“アリ地獄”だ」と。ならば一体、いつからアメリカ人は、そんな弱い者イジメの
冷血漢になってしまったのか。いや、そうではない筈だ。だって9・11では、あんなにも
国全体がひとつになり、哀しみに暮れた国民同士で励まし合ったじゃないか。
そして、その時、ボクははたと気付いたんだ。何もマイケル・ムーアは、アメリカの
医療制度だけを取り沙汰して、能書きを並べているんじゃない。もっと根本的な
問題として、強き者が弱き者へ…、持つ者が持たざる者へ、温かい救いの手を
差しのべる。今こそ敵も味方も、強者も弱者も関係なく、力をひとつに合わせるとき
なのだと。本来、人は誰しも“平等な医療を受ける権利”がある。勿論、それは、
社会主義的思想の賞賛ではなく、共産時代の幕開けなんかでもない。人が人で
あるために‥‥。大切なのは、助け合いの精神と、相手を思いやる精神なんだ。


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『ハッピー・フィート』、観ました。

2007-08-25 22:47:07 | 映画(は行)





監督: ジョージ・ミラー
声の出演:イライジャ・ウッド、ロビン・ウィリアムズ、ブリタニー・マーフィー

 『ハッピー・フィート』、観ました。
南極で一大帝国を築く皇帝ペンギン達は、心の中から湧き出る歌で愛を語り育むのが
習わしで、人生は歌で決まるといっても過言ではないほど。ところが、メンフィスと
ノーマ・ジーン夫妻に生まれたマンブルはちょっと毛色が変っていた。その歌声は
誰もが耳を塞ぎたくなる酷い代物。小さな足をパタパタさせるダンスだったら誰にも
負けないのに。歌えないまま成長した彼は忌み嫌われ帝国から追放されてしまう…。
 さもハリウッド的な歌やダンスを前面に、もっと単純に楽しめる“ファミリー向け
エンターテイメント”かと思ったが、(物語の過程で)いつしかパパは“うつ状態”、
主人公ペンギンも“抜け殻”みたくなっちまって、およそ“らしくない”重たい空気が
圧し掛かる。個人的には、序盤から中盤までの“底抜けに明るい展開”と、(主人公と
ヒロイン両者による)“爽やかなロマンス”の方に居心地の良さを感じていたので、
説教臭い終盤の展開は“夢の世界”から“暗い現実”へと引き戻されたようで、正直、
戸惑うことしきり。確かに、乱獲による生態系の破壊は深刻だし、環境保護は我々に
課せられた重要な使命だと思うが、(物語の)最後の方だけで取って付けたような
結論は、結果として“観る者の心”を映画から遠ざけてしまったのではないか。いっそ、
色恋モノを全部排除して、“メッセージ性”を前面に映画冒頭から打ち出すか…、
逆に、最後まで“娯楽”だけに徹するか‥‥。何だか映画の前半と後半で、全く
別の映画を2本見せられたみたいだったなぁ(笑)。
 さて、改めてこの映画を“映像面”から検証すれば、海に飛び込んだペンギンが、
海中から海面を通して海上の氷山を見るシーンや、水族館のプールに捕らえられた
主人公ペンギンが、ガラス越しに浮かび上がる“外の見物客”に恐怖する場面など、
従来のアニメーションではおよそ成し得なかった“CGアニメならではの立体感”に
驚かされる。ただ一方で、これを“ミュージカル”の側面からみてみると、無数の
ペンギンが一糸乱れぬフットワークでダンスを披露する場面では、“オールCG”で
描かれている以上は(動きが)揃っていて当たり前かな、なんて…、“ひねた大人の
視点”で見てしまう(笑)。やはり、ここは生身の人間が魂を込めて歌い、汗を流して
踊ってこその“ミュージカル”であって、意外なところで“アニメーションの限界”を
垣間見たような、そんな気がした。



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『大奥』、観ました。

2007-08-23 21:35:32 | 映画(あ行)





監督:林徹
出演:仲間由紀恵/西島秀俊/井川遥/及川光博/杉田かおる/麻生祐未/中山忍/浅野ゆう子/松下由樹/柳葉敏郎/藤田まこと/岸谷五朗/高島礼子

 『大奥』、観ました。
第7代将軍・家継の時代。僅か4歳の幼い将軍を巡って、江戸城では様々な思惑が
うごめいていた。幕閣たちの権力争いが表面化していく中、大奥でも、先代将軍
未亡人・天英院と将軍生母・月光院の、女の意地を賭けた戦いが繰り広げられていた。
若くして御年寄に昇格した絵島は、月光院の信頼も厚く、大奥女中の間でも信頼と
人気を集めるに至ったが、それは対立する天英院派の不満とストレスの矛先へと
変わっていく‥‥。
 “豪華キャスト”なのに、その顔ぶれほどの“華やかさ”は感じない。衣装もセットも
大層“お金を掛けてる”と思うのに、その見てくれほどに“高級感”は得られない。
物語自体もなかなか“興味をそそる”ものなのに、“胸に残らない”のは何故だろう。
それというのも、物語の描き方、人物の描き方がすべてにおいて“平面的”というか、
映画に“厚み”を感じない。観ながら気になったのは、出てくる人物、出てくる人物が
皆、一応に〈善人〉か〈悪人〉かの2種類に振り分けることができ、さらにその上で、
おおよその性格が“一目で”想像出来てしまう。そのあたりが“映画”としてみるには、
どうも喰い足りない。まぁ、この際、竹中直人の目に余る(?)ドタバタぶりと、露骨な
BGMの使い方には、多少なりとも目はつぶるとしても(笑)、例えは悪いが、
“TVドラマの延長線上にあるもの”を2時間枠で見せられたような、そんなカンジ。
いっそ、お正月のテレビ映画で観る分なら、“結構なお得感”はあるんだけどさぁ(笑)。
 それにしても“オンナの闘い”とは、何と浅ましく、そして恐ろしいものだと痛感する。
他人など差し置いてでも我先に前へ前へと出ようとする。オッと、それは『大奥』の
物語だけの事とは限らず、ここにいる出演陣とて同じこと。エンドロールを見る限りじゃ、
本作で“個人の専属メイクさん”は3人居る。まぁ、重要な役どころである仲間由紀恵、
杉田かおる嬢は置いといて、浅野ゆう子って総出演シーンを合わせても、たった
3分にも満たないじゃん(笑)。こいつを“ビッグな(?)女優のプロ意識”とみるべきか、
あるいは“単なるオンナの虚栄心”とみるべきか‥‥、“女優業の裏社会、その
権力闘争の一端”を垣間見たようで、一瞬ゾクッとしました(笑)。



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『さくらん』、観ました。

2007-08-18 21:17:05 | 映画(さ行)





監督:蜷川実花
出演:土屋アンナ 、椎名桔平 、成宮寛貴 、木村佳乃 、菅野美穂 、永瀬正敏

 『さくらん』、観ました。
8歳で吉原遊郭の玉菊屋に連れて来られた少女・きよ葉は何度も脱走を図るが
あえなく失敗。気位が高く、絶世の美しさと知性を兼ね備えた完璧な高級花魁
(おいらん)・粧ひは、そんなきよ葉に花魁としての生き方を教える。やがて
17歳になったきよ葉は、玉菊屋にやって来た青年・惣次郎と恋に落ちるが……。
 画面から“美の洪水”が溢れ出す‥‥。その、息を呑むほどの映像は、もはや
“リアリズム”とは掛け離れたところでデザイン化、あるいは様式化され、“新感覚の
日本美”を追求する。それは、金魚が泳ぐ水槽をあしらった吉原の大門や、襖や
障子に施された斬新絵柄と色使いに象徴され、そして、遊郭の女郎たちが身に
まとう煌(きら)びやかな着物の数々、呆気に取られる日本髪スタイルや、前衛的な
部屋の装飾に至るまで…。今更ながら、この映像美を(DVDではなく)映画館の
大スクリーンで体験出来なかったことを悔やむとともに、これほどの異彩を放つ
才人が、まだ日本に居たことへの驚きが同時に湧き上がってきた。
 では、監督の“蜷川実花”とは、一体どこの何者ぞ??、聞けば、何と演出家・
蜷川幸雄の娘さんで、世界的に有名な写真家だという。そんな彼女にとって、
これが初監督作品になるわけだが、時として“この手の美術監督(?)”が陥り易い
失敗例は、凝り過ぎたヴィジュアル面だけが先行し、肝心のストーリーの方が
それに追っついていかないまま、映画のバランスが崩れてしまうこと。ただ、
この映画の場合は、幻想的な空間に“寓話的なストーリー”が上手くハマっていて、
特に目立った違和感は感じない。その試みは概(おおむ)ね成功しているように
感じた。一方、ヒロイン役の土屋アンナの存在感は、それら並みいる映像美にも
負けないほど…。スケールの大きさと、生の活力を感じさせる。だからこそ…、
狭い鉢の中で泳ぐ金魚で終わることを拒否した“ヒロインの決断”に、確かな
説得力が生まれてくる。そして、映画の結末はハッピーエンド‥‥??、いや、
果たして本当にそうなのか。ボクは、そんな彼女をイプセン著「人形の家」の
主人公ノーラと重ね合わしながら、その前夜に子供が見た“不吉な夢(ヒロインの
死)”のことが心のどこかで引っかかる。ラストシーン、旅立つ2人の行く手には
満開の桜並木が広がっている。しかし、その向こう側で彼らを待ち受けるものは
何なのか…、知りたい気がしない訳ではない。



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『マリー・アントワネット』、観ました。

2007-08-16 20:38:01 | 映画(ま行)





監督:ソフィア・コッポラ
出演:キルスティン・ダンスト, ジェイソン・シュワルツマン

 『マリー・アントワネット』、観ました。
オーストリア・ハプスブルグ家の末娘マリー・アントワネットは14歳で、フランスの
ルイ・オーギュスト(後のルイ16世)と結婚。格式を重んじるヴェルサイユ宮殿での
生活に始めは戸惑うものの、盛大な晩餐会やファッションリーダーとして贅沢三昧の
日々を送っていた。4年後、ルイ15世は急逝し、若いふたりは王位を継承する‥‥。
 ソフィア・コッポラ監督作品3作目。一言で言えば“もうひとつの『ロスト・イン・
トランスレーション』
”だと思った。さて、その理由は追い追い書くとして、本作が
これまでにマリー・アントワネットを扱った映画とは明らかに違う点がひとつ。それは
“歴史的事実の残酷さ”や、“マリー・アントワネットの罪”に関しては一先ず(ひとまず)
脇に置いといて、物語は一度も“国民の側”の立つことなく、“宮殿の内側から見た
マリー・アントワネットとその立場”を中心に展開される。さらにその上で、ポップな
映像と軽快な音楽に乗せて描き出される彼女のイメージは、“歴史上のマリー・
アントワネット像”とは程遠く、“どこにでも居る多感な乙女”のそれのよう。“夫”は
居るのに愛されない、“娯楽”はあるのに楽しめない、どんな“宝石”で着飾ってみても
心だけは満たされない。そして、独りになった時、ふと例えようもない“やるせなさ”に
包まれる‥‥。いや、考えてみれば、ソフィア・コッポラの前作『ロスト・イン・
トランスレーション』
は、“夫の愛”に確信を持てない若妻が、異国の地“トーキョー”で
ひとり取り残されたとき、“自分自身の存在価値”を疑い出すという内容だった。
そう、この2作品で共通して浮かび上がってくるものは、少女がまだ触れたことのない
異文化へ入っていった時に見舞われる“孤独”とか“不安”みたいなもの‥‥。その心の
隙間を埋めるために、若妻のヒロインは“別の愛”に走り、片や次期王妃のヒロインは
“お洒落や贅沢の浪費”に走っただけのこと。いわば、この2作品は、タイプの違う
姉妹みたなもの。“ジミな姉”が『ロスト・イン・トランスレーション』だとしたら、
“ハデな妹”が本作『マリー・アントワネット』かもしれない。ただ、どうなんだろう。
その《姉》が“等身大のヒロイン”として観る側の共感を得たのに対して、今回の《妹》は
庶民の感覚からあまりに掛け離れ過ぎてしまって、結果として観る側がヒロインの
内面にまで入って行き辛い状況を作ってしまったのではないか。それにしても、ひとつ
ボクが解せなかったのは、映画終盤、何故マリー・アントワネットは頑なに宮殿から
去ることを拒み、夫と一緒に残ると言い出したのか…、自身への罪の意識?、それとも
夫(家族)への愛?、それまでの展開からしてあまりに唐突過ぎるように思えたのだが。



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『トランスフォーマー』、観ました。

2007-08-12 21:57:42 | 映画(た行)
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監督:マイケル・ベイ
出演:シャイア・ラブーフ 、タイリース・ギブソン 、ジョシュ・デュアメル 、アンソニー・アンダーソン 、ミーガン・フォックス 、レイチェル・テイラー

 『トランスフォーマー』、映画館で観ました。
高校生のサムは父親と約束した念願の車探しに中古車屋へ。そこで不思議な魅力を
放つ黄色いレーシングカーを発見し一目で気に入るが、何故か車が生きているような
感覚を味わう。同じ頃、中東のカタールではヘリと思われた物体が突然凶悪なロボットに
変形し、アメリカ軍基地を破壊。同時に軍事機密データを盗まれていた……。
 とにかく、たらふく食べたいなら1800円の入場料を払っても十分オツリがくる。が、
しかし、本当に美味しいものを味わいたいのなら100円だって勿体無く感じちゃう。
映画は、脅威の最新映像とは対照的に、そのストーリーはと言えば二番煎じ三番
煎じさえ厭わない“使い古された古典的なもの”。今回、オイラは予告編を観た
段階で、“人類対エイリアンの全面対決”をメインにした『インデペンデンス・デイ』的な
展開を予想した訳だが、観れば思いの他に人類達は内輪もめばかりで、その矛先が
敵のエイリアンへと向かっていかない。逆に、後から後からエイリアンの魔手から
地球を救うべく助っ人(善玉宇宙人)達が飛来してきて、いつしか人類はカヤの外、
その戦いの構図は“地球を舞台にした宇宙人対決”へと様相を変えていく。さて、
ここで注目したいのは、“戦いの命運を握るキーパーソン”となるべき主人公青年の
存在だ。その過程で、最初に彼に近づき、命を狙うとされたトランスフォーマーが、
実は彼を守るため、あらかじめ送り込まれたマシンだったことが分かってくる‥‥、
もうここまで書けば、すでにお気づきの方も多いだろう。そう、その原型を成すのは
『ターミネーター2』、、この映画風に言わせてもらえば、そこからトランスフォーム
(変身)されたのが、この『トランスフォーマー』なのだッ!!
 では、その『ターミネーター2』と比較して本作が明らかに劣っている点は、マシン
同士のバトルに感情移入出来ないこと。それは敵味方の双方が“無機質のCG”で
描かれていることはもとより、本作では主人公青年とトランスフォーマー…、その
両者の関係がひどく希薄に感じられる。例えば『ターミネーター2』では、主人公
(少年)にとって旧型ターミネーターは、“父”であり、“友”としての存在だった。
そして、映画のほとんどの時間は、その“両者の絆”だけに絞って描かれていたと
思うんだ。一方、本作『トランスフォーマー』では、戦場にて家族を想う兵士やら、
大統領以上にリーダーシップを発揮する国防長官やら、謎の組織セクター7の面々やら、
むやみやたらと大風呂敷を広げ過ぎて、全体が散漫になってしまった感は否めない。
いや、そもそも、女性プログラマーとその知り合いの天才ハッカーなんて、ほとんど
物語に関係ない“不必要なキャラ”だったのでは。かと思えば、やれ“ハンドルに
ボンボンを付けた(?)ピンクのママチャリ”だの、やれ“巨大マシン達が深夜の庭で
かくれんぼ”だの、更には、主人公を追う“シモンズ捜査官のヘンテコぶり(中でも、
マンガの下着が衝撃だった(笑))”、そんなベタベタのアメリカンジョークだって
顔を出す。もうこうなってくると、観ていて驚かせたいんだか、笑わせたいんだか、
よく分からなくなってくる。ホント、つかみどころの無い映画だったなぁ。



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『どろろ』、観ました。

2007-08-10 20:38:06 | 映画(た行)





監督:塩田明彦
出演:妻夫木聡、柴咲コウ、瑛太、杉本哲太、麻生久美子、土屋アンナ、原田美枝子、中村嘉葎雄、原田芳雄、中井貴一

 『どろろ』、観ました。
武将・醍醐景光は、戦乱の世を治めるため、自分の子の体48箇所を魔物に差し出す。
こうして生まれた百鬼丸は、仮の体と護身の妖刀を与えられ、やがて魔物を倒す毎に
奪われた体の一部を取り戻せることを知る。一方、百鬼丸の妖刀を狙う“こそ泥”どろろ。
2人の旅の先には、大きな闇が広がり始めていた…。
 オープニングの10分足らずを観ただけで、この映画に“映像的なもの”を期待する
のは、一切やめようと思った。セットに照明、メイク、美術に至るまで、どれを取っても
“リアリズム”とはかけ離れ、如何にも「細工しましたヨ」っていうのが一目で分かる。
更に、それは“精度を欠いたCG”と、“悪趣味を極めた(?)怪物たちの面々”とて
同じこと。恐らく、製作者側の意図としては、原作が手塚治虫だということを考慮して、
“マンガチックなもの”をイメージしたと思うが、もうチョット“他の見せ方”があっても
良かったのでは…??、仮に“ファンタジー”といっても、ある程度は正確な時代考証
(喋り口調とか、衣装とか)が必要だし、それらのアラは“漫画”では許されても、
ときに“実写の映画”では一気にウミとなって噴出してしまうことがある。何だか
“豪華キャストでVシネ風の忍者時代劇(?)”を見せられたようなフクザツな心境…(笑)。
製作過程での“技術的な欠陥”はもとより、原作へのアプローチを、最初の一歩目から
間違えてしまった代表的な一例ではあるまいか。
 と、ここまではさんざ酷評を続けてきたわけだが、今回の映画が“失敗”に終わった
からと言って、すなわちそれがそのまま“原作の評価”に繋がるとは限らない。むしろ、
単なる“化け物退治の冒険談”に収まることなく、物語は意せずして怪物となった
主人公が、人間としての感情を取り戻していく“自分探しのロードムービー”として
一層の広がりをみせていく。ここでポイントとなるのは、主人公が“人間の身体”を
得るためには、現在持つ“(怪物としての)不死身の身体”を手放さなければならない。
その過程で、彼は《生きるための痛み》を知る‥‥、人間のズルさ、醜さ、弱さを
垣間見ながら、同時に、愛や友情を経験し、“人の心”を養っていく。また、舞台の
背景となる“戦乱の世”を象徴すべく、両腕に植え付けられた“鋭い刀”が、決して
戦いから逃れることの出来ない“怪物としての宿命”を強く印象付ける。恐らくや、
手塚治虫の原作では、映画の138分では描ききれない“そんな主人公の哀しさ”が、
たっぷり時間を掛けて丁寧に描かれていたのではないか。これは映画の“決められた
時間の枠”で収めるよりも、テレビの連続ドラマでこそ生きる題材だろう。フザけた
『西遊記』なんか見せるよりも、よっぽど子供の教育のためになると思うが(笑)。



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『オーシャンズ13』、観ました。

2007-08-05 20:58:03 | 映画(あ行)
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監督:スティーヴン・ソダーバーグ
出演:ジョージ・クルーニー、ブラッド・ピット、マット・デイモン 、アンディ・ガルシア 、ドン・チードル 、アル・パチーノ

 『オーシャンズ13』、映画館で観ました。
“オーシャンズ”のメンバーの1人、ルーベンが心筋梗塞で倒れた。原因は世界的な
ホテル王バンクの裏切り。だまされ、切り捨てられたショックで病に伏せたのだ。
ルーベンの病床に駆けつけたオーシャンズ達は、仇を取るべく行動を開始。狙う先は、
バンクが新たにラスベガスに建設するカジノホテルだ。最新鋭のセキュリティに
守られたこの場所で、バンクの全てを奪うための戦いが開始された‥‥。
 個人的ながら、スティーヴン・ソダーバーグは監督として一際高く買っている。この
“オーシャンズ”シリーズも、前作・前々作ともにいたく気に入ってる。ただ、残念ながら、
今回3作目の『13』に限っては前2作品ほどの“面白味に欠ける”というか、物語の
全体像と、その場その場の状況がアタマで上手く整理できないまま…、ついに
最後まで、映画の流れの乗り切れないまま…、気が付いたら終わっていたという
感じ。勿論、映画全体に漂う、甘くダンディズムな雰囲気と、ソダーバーグらしい
“艶のある映像美”はここでも健在。全てにおいて一手間かけた後はうかがえるのだが、
それは“基盤となるストーリー”が機能し、“明確なる人物設定”が確立されてこそ…、
それら無くしてはどんなに優れた映像も“その威力”は半減する。それと、これは
本シリーズの(贅沢な)特質からしてみても、今作には『11』のジュリア・ロバーツ、
『12』のキャサリン・ゼダ・ジョーンズに見合う“ビッグネームの大物女優”が居ないのは
チョット寂しい。これは失礼を承知の上で言わせてもらうと(笑)、今回その代わりに
登場するのが、当にピークを過ぎたエレン・バーキンでは、観る側の“スケールダウン”の
感は否めない。まぁ、バーキン嬢はバーキン嬢なりに頑張っているし、今回も
こちらが「もうお願いだからやめてくれ」と言うほどにノリノリで濡れ場(?)を演じてる
のだけどさぁ~(笑)。
 さて、改めて、今シリーズの拘(こだわ)りを検証すると、誰一人として殺すことなく、
銃やナイフも使わないまま、強固なセキュリティを潜り抜け、《ターゲット》に近づき
奪い取る。いや、今先ほど《ターゲット》というボヤかした表現をしたが、彼らの真の
ターゲットは、物理的価値のある金銀財宝などではなく、もっと“人間のメンタリティな
部分”での強奪なのだ。例えば、『11』ではオーシャンの元妻“テスの愛”を…、
『12』ではラスティの元恋人“イザベルの頑(かたく)なな心”を奪い、解き放つ。では、
この『13』では‥‥??、彼らにとって最終的にダイヤの宝石なんてどうもよく、仲間の
ための復讐から、ホテル王“バイクの自尊心”を根こそぎ奪い取る。だからこそ、
キラ星の如く輝くラスベガスのホテル街で“目に見えない、人間の心”を盗み出す際の
“痛快さ”はこの上ない。今シリーズに共通する、観終わった後に残る“後味の良さ”は、
そんなところに秘密が隠されているのかもしれない。



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『犬神家の一族(2006)』、観ました。

2007-08-04 19:22:52 | 映画(あ行)





監督:市川崑
出演:石坂浩二、松嶋菜々子、尾上菊之助、富司純子、松坂慶子、萬田久子、奥菜恵

 『犬神家の一族(2006)』、観ました。
犬神財閥の創始者・犬神佐兵衛が亡くなった。血縁関係者が揃った場で公開された
遺言状には、3人の孫のいずれかとの結婚を条件に、全財産を佐兵衛の恩人の孫娘・
野々宮珠世に譲渡するという内容だった。珠世をめぐる3人の男たちによる争奪戦が
繰り広げられ、遂には殺人事件が。遺言状を預かる法律事務所から仕事の依頼を
受けた名探偵・金田一耕助は捜査に乗り出すのだが‥‥。
 一度聞いたらアタマから離れない、その“タイトルのインパクト”に、まず感心する。
勿論、それはこの『犬神家の一族』だけに限ったことじゃなく、他の横溝正史作品を
見てみても…、『八つ墓村』『悪魔が来たりて笛を吹く』『獄門島』『病院坂の首括りの
家』『女王蜂』など、いやが応にも興味をそそる作品群がズラリ。ただ、その一方で、
中身(内容)の方はといえば、ある種パターン化され…、例えば、その地域に古くから
伝わる伝説や言い伝え、又あるいは、かつての迷宮入り事件になぞられた“連続殺人”が
発生し、更に素性を隠した“ナゾの人物”が一人二人居たりして…、物語のミステリー性を
高めている。と、そんな事もあってか、今回オイラは「タタリじゃ~ぁ」の『八つ墓村』と
お話を勘違いしていたようで、何と松島菜々子も随分思い切った役に挑戦するなぁ~
なんて(笑)。ちなみに、『八つ墓村』のヒロインは物語の最後に気がふれて、白装束
(しょうぞく)のまま白い頭巾にロウソク持って、洞窟の中を走り回っていた記憶が…。
今となっては、そんな邪(よこしま)な期待を寄せて観始めてしまった自分が、何とも
お恥ずかしい‥‥(苦笑)。
 さて、監督は御年91歳になられる大御所“市川崑”。その年齢を考えれば、目立った
衰えは感じさせず、普通に楽しめる(?)作品には仕上がっていると思う。映画は、複雑な
血縁関係と人間関係、進まぬ捜査と難解な犯人捜しの背後から“戦後日本の歪み”が
色濃く浮かび上がり、事件に“暗い陰”を落とす。そこには、名家の遺産相続権争いに
端を発した“人間の飽くなき欲望”と“エゴイズム”…、もしや、市川崑監督からして
みれば、これを“一介のミステリー映画”という以上に、様々な嫉妬と復讐心が渦巻く
“家族の愛憎劇”として捉えていたのかもしれない。ひとつ残念だったのは、キャスト
以外は特にオリジナル版と代わり映えすることなく、そのキャストの方もやや疑問符が
残った。中でも、深田恭子扮するホテルの女中役は、ボクのイメージとは明らかに
ミスマッチだし、岸部一徳や松坂慶子らの実力派俳優も印象が薄い。“自身の代表作の
リメイク”ということを考えれば、もっと大胆な脚色、考えた配役もアリだったのでは??
 ラストシーンは、事件を解決した金田一耕介が、誰にも別れを告げぬまま、画面の
向こう側に去っていく。それは市川崑監督が自身の次回作に含みを持たせつつ、「仮に
これが遺作となっても悔いは無いよ」と、無言のうちに語っているようだった。



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『キサラギ』、観ました。

2007-08-02 22:10:46 | 映画(か行)
P250kisaragipo
監督:佐藤祐市
出演:小栗旬 / ユースケ・サンタマリア / 小出恵介 / 香川照之 / 塚地武雅

 『キサラギ』、映画館で観ました。
焼身自殺で最期を迎えてしまったD級アイドル<如月ミキ>。ファンサイトで知り合った
彼女を愛してやまない男たち5人が、彼女の1周忌に集まった。それぞれに彼女との
思い出を語る彼ら。しかし、本当に自殺だったのか? その事に疑問を感じていた彼らは、
それぞれの事件当時の記憶を頼りに検証し始めるが……。
 何ヶ月も前から雑誌やネットで話題沸騰、7月もやっと終わる頃になって、ここ豊橋の
映画館でも上映開始されたのだが、「何を今さら…」なんて想いもないワケじゃーない。
例えるなら、すでに“型遅れになった携帯電話”を仕方なく定価で買わされたような…、
そんなカンジ。もう完全に乗り遅れたゼ(笑)。
 ともあれ、映画は“低予算”ならではのアイデアがいっぱい。出来自体も申し分無い。
D級グラビアアイドル…、自殺の真相…、ネット掲示板で集まったキモいオタクの面々…、
“チープな題材”ゆえに興味をそそる(笑)。いや、しかし、こいつが単なる“カルトな
楽しさ”だけを追求した只のおバカ映画かと言えばそうとは限らず、様々な伏線を
散りばめながらも、次々と浮かび上がってくる自殺の疑問と、次第次第に明らかになって
くる真相の数々……、脚本の出来がモノをいう“密室推理もの”だけあって、ナルホド、
さすがにこれは良く練り込まれている。しかも、一見、ハチャメチャな展開に思わせて
おいて、最後はホロリ、感動の涙まで…。出演陣も奮闘し、監督の演出もなかなかの
ものだが、トータルでみれば…、これはやっぱり“脚本の勝利”だね。
 と、ここまで書いてきて、改めて映画を検証してみると、観始め当初は“単なるお遊び”
としか思えなかったことが、実は後になってそれが重要な意味合いを持っていたことに
気付かされる。いや、その前に、そもそもこの映画における“アイドルとそのファンの
関係”って‥‥??、それから“ネット掲示板の書き込み仲間の関係”って何だろう??、
その両者に共通するものは、相手の本当の姿(実体)を知らないまま、両者が見えない
糸で繋がっている……、いわば、その相手は自分のアタマの中で勝手に作り出した
“虚像”に過ぎないのだ。そして、いつしか彼らは、その虚像を“実像”だと思い込み、
それを“心の支え”として生きていく。しかし、ここでよく考えてみて欲しい。ボクらは
そんな彼らを笑うことは出来ない筈だ。なぜなら、ボクらが常に信じてはばからない、
“未来”も、“夢”も、それに“希望”だって、やはり自分が勝手に思い描いた“虚像”に
過ぎない。本当にあるのかどうか、本当に来るのかどうか分からない明日にすがって
生きていくしかないのだから。そう考えれば、「人間なんて、なんと哀しい生き物だ」って
思えてくる(涙)。でも、ボク達は“ほんの僅かばかりの夢”があるだけマシかもしれない。
だって、本当に哀しいのは“たった一つの虚像”さえ見向きもせず、“目の前の実像”しか
信じられない人なのだから。



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