肯定的映画評論室・新館

一刀両断!コラムで映画を三枚おろし。

『007/カジノ・ロワイヤル』、観ました。

2007-06-05 20:27:56 | 映画(た行)





監督:マーティン・キャンベル
出演:ダニエル・クレイグ, エヴァ・グリーン

 『007/カジノ・ロワイヤル』、観ました。
暗殺の仕事を2度成功させたジェームズ・ボンドは“00(ダブルオー)”の地位に
昇格し、最初の任務で、世界中のテロリストの資金源となっている“死の商人”
ル・シッフルの存在を突き止める。高額掛金のポーカーで資金を稼ごうとする
ル・シッフルと勝負するため、モンテネグロに向かうが……。
 これなら“アクション(映画)”苦手なオイラにも大丈夫。まして『007』は、
これまで積極的に観ようとしなかったシリーズだが、今回久しぶりに体験する
『007』は、何とフィジカルでエネルギッシュなものに感じられる。それというのも
映画の全体を支配するのは、今作から新ボンドに抜擢された“ダニエル・
クレイグ”の若々しさ。何より“走れる”というのが彼の魅力。映画オープニングから、
走って、走って、また走って…、黒人の爆弾男を追いかける。塀を飛び越え、
ビルを駆け上り、やっと追い詰めたかと思ったら…転げ落ち、また走る。
そのシーンだけ観ても、歴代のボンドには考えられない、まさに“アクション
映画の真髄”を見せてもらった。気が付けば、近年は、映画の中のジェームズ・
ボンドもハイテク機械に頼り過ぎ、映画自体も大掛かりな仕掛けとCGの占める
ところが多くなってきた。しかし、今作が物語で、ジェームズ・ボンドが“007となる
以前の設定”としたのは、そういったシリーズのマンネリ化を一色すると共に、
再び《原点》に立ち戻った“リスタート”の意味合いを持っている。その内容といい、
出来栄えといい、そしてキャスティングも…、この作品はそれに相応しいもので
あると思う。
 さて、今回の007を観た人なら、これまでのシリーズとは違う“ある特徴”に
気付くはず。それは、ボンドが向かうべき“敵の正体”だ。例えば、通常ならば、
最大の難敵となる“敵の親玉”が最後方に控えていて、少なくとも“観る側だけ”
にはその正体が明らかにされる。ところが、今作では、ボンドが目の前の敵を
倒したかと思えば、その後ろで糸を引く人物が現れ、更にその後ろには別の
黒幕が‥‥という具合に、事件が二重三重に重なり、その終わりが見えない。
つまり、映画は“ボンドと同じ視点”で推移され、観客は“ボンドと同じ状況下”に
置かれたまま、難事件を解決していくのだ。
 一方、派手なドンパチやカーアクションだけに頼ることなく、色々な側面から
楽しめるのも“今作の特徴”だ。映画中盤、ビッグマネーを賭けてのポーカー
ゲームは、それまでの“動のアクション”から“静のサスペンス”へ…、言い換えれば、
“スピード感”から“緊張感”へ、華麗にシフトチェンジした“スリル”が味わえる。
まぁ、この際、多少のツジツマ合わないことは知らん振り。相次ぐご都合主義も
許すとしよう(笑)。だけど、イギリス諜報部員が国家予算を使ってカジノのポーカー
ゲームで大勝負って‥‥どう考えたって“設定に無理”ないか??‥‥ま、良いでしょ、
誰もこの映画に“リアリティ”なんて求めてないでしょうから(笑)。



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