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降って来るもの

写真と散文とぽえむ

満干のUTA.47

2018-01-27 06:51:37 | 満干の詩

                     UTA.47「忘却の海から」

 

忘れものや失くしものを一面に浮かべた

僕の忘却の海が

周囲を覆ってゆくような気がする

 

気づけない間に海域は拡大を続け

少しづつ海面は競り上がって

何時しかに

全てを呑み込む怪物になる

 

始末が悪いのは、手に負えないのは

大切なものや愛しいものや

優しいものや切ないものや

柔らかなものや・・

無くしては哀しいものから連れ去ってゆくことだ

 

そうして気味が悪いのは

そのことが

僕の承認なしに

秘密裏に実行されてゆくことだ

 

軈て身の内に

誰でもが抱くしかない海原かも知れないけれど

umiに還る約束の身には

それは仕方がないと、薄々は感じているけれど

日毎夜毎に誘いの漣は寄せて来るけど

波音が優し過ぎて、忘却の使徒などとは

とても思えないのだけれど

 

吸引の唄のように

忘却の海からの

騒めく海潮音が絶え間なく聴こえる・・

                  01/27 06:48 万甫

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イノチのoasisが

2018-01-26 14:23:47 | 随想

                    イノチのoasisが

 

 ウオーキングの途中の、何時もの距離の五分の二ぐらい歩いた(歩数で言えば1500歩ほどだろうか)処に、数十年前に町のプロジェクトとして行われた圃場整備事業の結果として残る、広い畑が何枚も段々になって広がる一角の、緑の草で覆われた駐車スペースの端っこの、水撒き用に立ち上がる水栓の横に、ログを利用したテーブル(農作業の合間の休憩に使われているのだろうか、或いは一時的に農具などを載せておくのか)が設置されている。

 其処まで来ると僕は、ときどき忘れ物を思い出したようにそのtable椅子に座って物思いに耽るのだ。

 少しの時間(それはものの5分だったり、偶には半時間も其処でstoneに為ったり)だけれど、其処で産まれるポエムも有ったりessayの一章が完結したり、ときにはその日のスケジュールを組み換えたり、一週間やひと月の予定さえ履修してメモ帳に書き写す事も有った。

 ヒトは何処かにイノチの水飲み場が要る。空虚や苦悶を和らげ、夢や希望を拡げてゆくoasisが要る。

 僕は其処でヒトトキの時の間に間を潤しながら、後半の五分の三を歩く軽やかな意志を養生し、行く先不明の明日へと歩を進める覚悟と勇気を培ってやおら立ち上がりるのだ。何時ものように。

                           2018 01/22 まんぼ

 

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満干のUTA.46

2018-01-26 09:18:52 | 満干の詩

                    UTA.46「inochiのschedule」

 

真冬の底の底のような

更に奥深くへ傾れてゆこうとする

切り立つ断崖のような冷気が覆う

夜の帷の入り口のような間に間を

実在する確かさを刷り込むように

大地に足跡を残しながら

凍えようとする

風景の意匠に抗う

そうなのだ

僕は凛と意志を尖らせ

僕のUTAを口遊みながら

西暦2018nenの

もの想う間に間のscheduleを

箇条書きにしてゆくのだ

 曰く

桜花爛漫の頃にsisyuu11と12「2017/上下巻」を

碧したたる水無月の頃にはsibunsyu「徒然想」を

海辺に麦藁帽子が置き去りにされる季節に

sisyuu13として”心が聴いた”もの想う間に間の調べを

錦繍の秋には「満干のUTA」としてsisyuu14を上梓したい

 そうして

2019の賀状を贖う頃に

365日以上に亘って書き溜めて来た「随想Ⅱ」を世に問いたいと

 こうして

独り善がりの日程表を公開したとて

誰も注目などしてくれまいが

己のikiruひとつの枷として

目途を記述することで

そのはるかな道程を行く励みにしたいと・・

                  睦月半ばの冬の真中に 万甫

 

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ご容赦を

2018-01-26 06:41:08 | 徒然

                      ご容赦を

 

本当はSIの匂いがするものと

その他の雑多な香りのものを区分けして

整列させたいのだけれど

塀や柵や石垣のように

明確な輪郭の違いが見つけられないので

詰まるところは

混在を容認してしまうのだ

 

其れで僕のSIは

少し解りずらいのかも知れないが

それがまた

僕という容器の中にある物質の不可解さなので

ご容赦願いたい

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満干のUTA.45

2018-01-26 06:38:31 | 満干の詩

                   UTA.45「mono思いの仲間は」

 

何かの拍子にMONO想いの蓋が開いてしまうと

其処から

ほんとうに沢山の想いが

次から次へと

這い出して来て

もう無の安泰へは戻れなくなる

 

TOKIの間に間のひと波になって

過去から未来へ

昨日から明日へ

今日という不確かな前提を移ろう

 

ヒトは誰も彼も

そのように

寄せては消えるIMAを漂泊する身だ

 

それが生きるという事だが

しかし

それが生きたとは言い難くて

苦悶する間に間がある

 

僕はその孤塁を辿りつつ

瞬間の波頭をUTAにして

その哀楽のmelodyを

茫洋の彼方へと放ち続ける

 

きっと何処かに

盛衰の今を生きる

mono思いの仲間は居る!!と

01/26 06:38 万甫

 

 

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際限

2018-01-25 22:37:28 | 徒然

                     際限

 

今日の受け渡しは終了したとでも言うように

どんなに手を伸ばしても

一枚の荷札も貰えない事が有る

 

朝のうちに通知されることも

夕暮れの時報に紛れて届いたり

稀に数日の間を置かれる事も有る

 

資源のように

もしかしたら

天啓の教唆にも

降って来る物量にも

過ってゆく数値にも

”際限”が有るのかも知れないと

ふと、物思いに捉われる事が有る

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満干のUTA.44

2018-01-25 11:36:22 | 満干の詩

                     UTA.44「全ての答えは」

 

次のお知らせに備えて

頭骨内の使用済みの石板は

 幼児のお絵かきボードのように

一旦真っ新にしなければならぬ

 

何時どこで何が来ても

そこに足跡を残してゆけるように

綺麗な空っぽでなければならぬ

 

用意万端にして

僕は勇躍未来の扉に手を掛ける

 

其処から何を紡ぎだせるのか

其の先の出会いは何を齎してくれるのか

其処に何が蹲り

そこから何が立ち上がるのか

 何が胸を疼かせ

 何が心を揺さ振り

 何がボクの時間を豊穣たらしめるのか

 何を為せば

人生の豊饒を公言できるのか・・

 

全ての答えは

その扉の向こう側にあると

 それ故

満帆の期待にはち切れそうになり乍ら

僕は取っ手に手を掛ける・・

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顫動を

2018-01-25 10:46:50 | 徒然

                      顫動を

 

刺激を与え続ければ

成長ホルモンが活性化するように

ヒトという一個の細胞にも

日常茶飯に

それを促す顫動を与え続けねばならない

 

成長の袋小路は

 即ち壊死

もしくは

 反比例としての老化

否応なしの

当たり前のような

 それ以外に

逃れる術も方法もない

 

それ故、僕等は、事あるごとに

今を動かす幾兆個の細胞に向かって

イノチの胎動を送り続けねばならぬ

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満干のUTA.43

2018-01-25 10:41:30 | 満干の詩

                   UTA.43「供物は」

 

”授かりもの”のOTOや声や言伝を

smoothに過たずにキャッチするには

 やっぱり

静寂がいいのだ

si~nと遠くまで

何の障害もない空間が

恩恵の通りをよくする

 勿論のことに

Receiverの能力は重要だけれど

それぞれのレベルに合わせて

供物は下げ渡されるから

 無用な心配は要らないのだ

 

僕はボクで

BOKUが受け取れる分を頂いて

自分の器に盛りつける

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満干のUTA.42

2018-01-25 10:08:30 | 満干の詩

                       UTA.42「止まり木は」

 

僕は漂泊者のように歩いているけれど

放浪している訳でも

流浪している訳でも

彷徨っている訳でも

 もちろん

徘徊している訳では決してない

 

帰る処が有って

帰る時間が有って

帰るべき居心地も有るのだが

 ただ

何処かしら心に埋められない空洞が有って

小さなblackhallの

其処からの引力が

僕を漂泊者のように歩かせるのだ

 

きっと

TOKIのまにまに寄生木や止まり木は無いのだ

 

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