2011年 6月20日
丸紅 タイで大型複合火力案件2件同時受注
丸紅株式会社(以下「丸紅」)は、シーメンス社(独)及びシーメンス社(泰)(以下「シーメンスグループ」)と共同で、タイ王国電力庁(Electricity Generating Authority of Thailand、以下「EGAT」)よりチャナ複合火力発電所2号機拡張案件及びワンノイ複合火力発電所4号機拡張案件につき発注内示書を受理し、2件同時受注することが確定しました。2案件合計で総出力は約1,600MW、総受注額はEPC本体契約が約10億ドル(約830億円)となります。
40年以上の実績を持つ丸紅のタイにおける高いプレゼンス・価格競争力に加え、性能的に優位な最新技術を持つシーメンスグループの技術面・価格面の両方が高く評価され、過去例の無い2件同時受注に結び付いたものです。
丸紅・シーメンスグループは2005年のチャナ複合火力発電所1号機、2006年のバンパコン複合火力発電所5号機に続くEGAT向け大型火力発電所案件の連続受注となり、経済危機以降に開発されたEGAT大型プロジェクト6件のうち、4件を受注したことになります。また、丸紅のタイにおける発電所納入実績は約700万キロワットに達し、タイの総発電容量の約25%を占めています。
建設現場は、それぞれタイ南部のチャナ地区及びバンコク近郊のワンノイ地区で、従来型複合火力発電所より高効率で環境負荷が小さい設計であることが特徴の火力発電所を建設する計画です。設計、調達から土木・据付工事、試運転までを手掛けるフル・ターンキー契約で、ガスタービン・蒸気タービンや発電機等の主機はシーメンスが自社製品を納入し、排熱回収ボイラー、関連補機の調達や土木・据付工事などを丸紅が取り纏めます。
タイでは今後も複合火力発電所を始め新規発電所の建設案件が複数計画されており、丸紅は当該市場における強いプレゼンスを最大限活かして今後も積極的に取り組む方針です。
注)EGATは、好調が続く経済発展を背景に年率4%以上の電力需要の増加に対応するため今般の2件の新規発電所建設を通じて設備増強を図る一方、東北震災の復興支援を目的にガスタービン発電機及び付帯設備一式を日本に貸与しています。
以 上
チャナ複合火力発電所2号機建設案件概要
案件名: チャナ複合火力発電所2号機拡張案件
客先: タイ王国電力庁(Electricity Generating Authority of Thailand「EGAT」)
資金: 客先EGAT自己資金
プラント構成: ガス焚き複合火力発電所一式782MW(1-1-1x2系列)
(ガスタービン発電機×1台+排熱回収ボイラー×1台+
蒸気タービン発電機×1台)×2系列
サイト予定地: バンコクから約1,000km南のソンクラ県、チャナ地区、
既設チャナ発電所内(既設発電所1号機は複合火力発電所2-2-1x1系列、容
量は730 MWで丸紅・シーメンスが納入)
パートナー: シーメンス社(独・泰)
受注金額: 約435億円(うち当社ポーションは約200億円)
案件名: ワンノイ複合火力発電所4号機拡張案件
客先: タイ王国電力庁(Electricity Generating Authority of Thailand「EGAT」)
資金: 客先EGAT自己資金
プラント構成: ガス焚き複合火力発電所一式769MW(2-2-1x1系列)
(ガスタービン発電機×2台+排熱回収ボイラー×2台+
蒸気タービン発電機×1台)×1系列
サイト予定地: バンコクから約72km北のアユタヤ県、ワンノイ地区、
既設ワンノイ発電所内(既設発電所は、複合火力発電所3基、容量合計は
1,910MWで全号機とも三菱重工製)
パートナー: シーメンス社(独・泰)
受注金額: 約395億円(うち当社ポーションは約180億円)
EGAT概要
設立: 1969年(現在はエネルギー省傘下)
代表者: Mr. Sutat Patmasiriwat, Governor
所有発電容量: 約15,000MW (タイ国の総発電設備容量の約49%)
売上高: 4,054億タイバーツ(約10,820億円) - 2010年度
業務内容: 発電所・送変電設備の建設・所有・運転及び売電