歴歩

歴歩 歴史は歩く。ゆっくりと歩く。それを追いかける。

横手市・陣館遺跡 10世紀前半とみられる墨書された須恵器が見つかる

2011年12月05日 | Weblog
 横手市教育委員会が、金沢柵(かねざわのさく)推定地「陣館遺跡」(横手市金沢中野)から、昨年10月に内耳鉄器が見つかった場所から約10m離れた山裾で、10世紀前半のものとみられる、県内では呪術文字(まじない文字)と考えられる前例のない記号が墨書されていた土器が出土したと発表した。
 側面に「凡」の字(注1)を横にしたような墨書されていた須恵器の中に、割れた肌色の土師器が重ねられた状態で二つ並んでいた。 埋まっていた地層に、915年頃に噴火したとされる十和田火山の火山灰が混ざっていることや土器の形状などから、10世紀前半のものと推定した。
 平安期の「払田柵(ほったのさく)」(大仙市)の祭祀場とされる「厨川谷地遺跡」(美郷町)でも、同じ火山灰の地層から、別の記号が墨書された土器が、既に多数見つかっている。
 現地説明会が11日(土)午後1時半~3時に開かれる。集合場所は後三年の役金沢資料館(0182・37・3510)。

(注1)その後の調べで、「出」か「之」を崩したものと推定されるという。
[参考:2011.12.5読売新聞、2011.12.7朝日新聞、2011.12.9毎日新聞] 2011.12.9修正

過去の関連ニュース
 2010.11.9陣館遺跡 11世紀から12世紀頃の内耳鉄鍋が出土、日本最古の可能性
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四日市市・筆ヶ崎古墳群 約1400年前の横穴式石室を持つ古墳と判明

2011年12月05日 | Weblog
 三重県埋蔵文化財センターは3日、四日市市小牧町の筆ヶ崎古墳群(ふでがさきこふんぐん)の発掘調査現場で現地説明会を開いた。
 同古墳群は、標高55~60mほどの緩やかな南向きの斜面に約10基の古墳(直径10m前後の円墳)が見つかっているが、未調査のままとなっていた。
 9月から2基の発掘調査を行い、古墳時代の終わり頃から飛鳥時代に造られた横穴式石室の古墳だったことが判明した。人頭大の川原石を積んで造っているのが特徴。 木曽川流域の古墳などと共通し、石室を造る技術の広がりが分かるとしている。
 銅に金箔を施した「金環(きんかん)」と呼ばれる珍しい耳飾りが石室内から出土した。
 谷を挟んだ南側丘陵上には、同センターが発掘を進めている中野山遺跡や北山A遺跡があり、筆ヶ崎古墳群と同じ時期の集落が見つかっているため、筆ヶ崎古墳群には周辺の集落の有力者が埋葬されていると考えられる。
[参考:読売新聞、2011,11,26伊勢新聞、三重県HP]

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