歴歩

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富山市・二本榎遺跡 古墳時代後期の円墳が見つかる

2011年12月02日 | Weblog
 富山市埋蔵文化財センターが1日、呉羽丘陵南西の標高約60mの地点にある、同市婦中町小長沢の二本榎遺跡(にほんえのきいせき)で、古墳時代後期・6世紀後半~7世紀初頭の円墳などが見つかったと発表した。
 円墳は直径約14m(注1)で、中央に横穴式石室があり、周囲には周溝が確認された。石室は玄室(縦3・7m、横1・2m、高さ1・5m)と羨道からなり、羨道の一部(長さ2m)が見つかった。 石室がある古墳は県内7か所目となる。周溝や石室など、この時代の円墳の全体像が確認されたのは県内で初めてという。
 石室周囲の溝からは、須恵器の甕など約250点が出土した。石室に遺体を納め、祭祀を行った後、廃棄されたとみられるという。
 この遺跡周辺には、古墳時代前期の王塚・千坊山遺跡群などがあり、県内有数の有力者が住んでいたことが分かっているが、その消息を示す材料は少なかった。 今回の発見は有力者の動向を知る手がかりになるという。
 同センターは「北陸地方の古墳研究で代表的な資料となる」としている。
現地説明会が3日(土)午前10時~12時に開催される。
[参考:福井新聞、読売新聞、毎日新聞、富山市埋蔵文化財センターHP]

(注1) 円墳の直径は報道では14mとしているが、富山市埋蔵文化財センターHPでは12mとなっている。
(注2) 毎日新聞では、出土した土器片の一部に高坏があったことから、7世紀初めの古墳としている。


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つくば市・上境旭台貝塚 約3千年前のほぼ完全な形のミミズク土偶が出土

2011年12月02日 | Weblog
 茨城県教育財団は1日、つくば市栄字毘沙門の上境旭台貝塚(かみざかいあさひだいかいづか)でほぼ完全な形のミミズク土偶(高さ約13cm)が出土したと発表した。
 つくば市東部にある縄文時代後期-晩期(約3千年前)の貝塚で、今回の調査で2か所の貝塚のほか、竪穴住居跡、土坑などを確認した。ヤマトシジミ・サルボウなどの大量の貝類、シカ・イノシシなどの獣骨、釣り針やヤスなどの漁具や装身具、大量の縄文土器片とともに県内でも数例目というほぼ完全な形のミミズク土偶(長さ13cm、幅9cm)が出土した。
 このほか、貝の層にはくぼみを利用し、2度にわたり火を炊いた焼土遺構がみられ、石棒や土偶などが一緒に見つかっていることから何らかの祭祀が行われていた可能性があるとしている。
 現地説明会が3日(土)午前10時半~12時に開催される。
[参考:産経新聞、東京新聞、茨城県教育財団埋蔵文化財部HP]

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