カゲロウの、ショクジ風景。

この店、で、料理、ガ、食べてみたいナ!
と、その程度、に、思っていただければ・・・。

ル・プチメック

2013年09月14日 | 京都
「始まりであり、終わりである。」

広くはない其の店内には、其れでも数席のイート・イン・スペースが用意され、喉を潤す数種の飲み物も提供されている、一応そんなシステムが此の店にもあるにはあるのだけれど、だからといって、あえて時間を都合して、其の場で所謂カフェというものを堪能してみたところで、戴くパンの風味に何か変化があるという訳でもなく、其の点では、むしろ持ち帰った後じっくり味わった方が、飽きる程に咀嚼して、より詳細に其の風味を楽しむことが出来る、そんな実際はおそらく間違いのないところであるだろう。

ただ、何らか具体的、物質的に得るものがあるという訳ではない、其れにもかかわらず、ひとつの記念として、まるで宗教的な何事かの如く、其の場所、其れ自体を楽しむ、其れだけのことにすら、ちょっとした感慨を覚える、其れ程に、此のプチメックのパンやスイーツには、他では決して得ることの出来ない値打ちがある、人の味覚はそれぞれであり、己にとって意味のある要素を何処に見出だすことが出来るか、其れさえも各々ではある故、あえて各商品の詳細には触れずにおくものの、あらゆる店において、あらゆるパンを食べれば食べる程に、此のプチメックが其の頂点であるとの確信は、其の都度強まって行くばかりなのである。

フランス的パン屋、所謂ブーランジュリーを名乗る店であれば、何処であっても同じく其れなりの品質、其れなりのハードなパンが提供されるのだろうと思われがちではあるけれど、所謂世間という軽率で軽弾みなものの、およそ大まかな認識というのは、常にあらゆる物事の真実とは程遠く、あえて此処で言い切ってしまわなければならないのは、此の店のパンの揺るぎない存在、其れというのは、先ず他と比較して特殊であり、意識的に様々なパンを食べ続けている者にとっては、尚更に特別なのであり、おそらく此れまでの日本におけるパン屋の歴史上、非常に重要であり、稀有である、絶対という存在などあり得ないとしてさえも、其れでも完成されていると言わずにおれない、其れこそが事実である。

既に数店舗を展開している当店ではあるけれど、実は此の本店でしか提供されていない商品というのも、数種、もしくはそれ以上に存在する、其のようで、やはり当然のこと、結局は其れらの商品というのが、此の店のポリシー、其の根幹を現している、つまり、唸らされ、感心させられる旨さであるという実際は言うまでもない。

こと遠方から訪問するにあたり、本店に関しては週末営業のみであるという困難はあるものの、其れでもやはり、何を措いても何度も味わうべき此のパンを、一食して誉めちぎるのは結構なことではあるけれども、其れだけで味わい尽くしたと思い込むのは早計であり、ましてや貶めてしまうなどというのは戴けない判断である、やはり、繰り返し飽きる程に咀嚼して、やっと味わいが見えて来る、むしろ其れこそが、パンのパンたる醍醐味である実際に関しては、あえて言の葉をくどくどと重ねるまでもない。

ル・プチメックカフェ / 今出川駅鞍馬口駅北野白梅町駅
夜総合点★★★★★ 5.0
昼総合点★★★★★ 5.0