てつまろの気儘な日常

日常生活での出来事や趣味のことなど気儘に書いております。
09年に開設、22年6月にこちらへ引っ越しました。

世界文化遺産の道を歩く-4-

2019-05-26 21:50:00 | 山歩き
ここから舗装路をちょっと歩きます。五百瀬を抜け舗装をそれると、橋の袂に水場がありました。
三浦の湧水と呼ばれる湧水です。ただ、コンコンと湧くというわけではなく、間歇泉のようでした。
このあとの行程に必要な水を汲み、橋を渡って三浦峠を目指します。


再び古道らしさが出てくる手前にこんな掲示が。

小辺路は山越えの道、こんなコトバに励まされます。

集落の一番外側にあたる民家の脇を抜けると、

再び杉林の中を登っていきます。

苔むした石垣の上には石碑が建てられていますが、彫ってある内容は読めません。


やがて、吉村家跡に着きました。

足元には陶磁器の破片があり、かつての賑わいが偲ばれます。
更に、ここには防風林として杉が植えられていたとのこと。

どうしてこうなったのか、凄い枝振りです。

ここからは単調な登りが続きます。

二十五丁石を過ぎ、登りに飽きてきた頃
三十丁の水場に到着。

ひと休みして喉を潤します。
ここまでしっかり水が有れば、三浦で汲む水を減らしておけばよかった。
逆に枯れていたらショックですから、これで良かったのかもしれません。

ここまで来ると樹間から稜線が見えてきます。雲が厚くなってきました。
今宵も雨になるんかなぁ。

峠の東屋の屋根が見えればもう少し、ですが・・・

こんな崩壊地の脇を通り抜ければ、今夜の幕営地である三浦峠に到着。


風を避けられるポジションにテントを設営しました。


三浦峠からの眺め

左下の小さな集落が五百瀬。
ここまではそこそこ順調です。

世界文化遺産の道を歩く-3-

2019-05-22 21:18:00 | 山歩き
泊まった小屋は隙間風が入り、突風で入口の開き戸が開くのでやむなく鍵をかけて就寝。
朝方になって風雨がちょっと収まってきました。スマホで気象レーダ画面を見れば、天気は回復しそうです。
雨がまだ降っていますが、6時過ぎに出発。


よく手入れされた杉林の中を進んでいきます。

ガスが掛かって幻想的な雰囲気になってきました。

伯母子峠を越えた先の古道が崩落しているとのことで、伯母子岳山頂を通る迂回路を通ります。

ここからは山道。

伯母子岳山頂到着、晴れれば最高の展望のはずですが、全くの展望はなし。

風雨が強いので、早々に出発します。

案内に従って迂回路を下っていきますが、濡れた道は滑りやすく、膝への負担が大きいです。



なんとか下って、本来の小辺路に合流

思ったよりも脚にきました。このあたりからペースがちょっと落ちてきます。
Nさんはさっさと行きたい様子。ウチは古道の写真をとりながらゆっくり行きたいところ。
どうしようか迷いましたが、Nさんのペースでは走破できなくなりそうなので、
上西旅籠跡で休憩し、そこからはNさん単独で行ってもらうことにしました。

上西旅籠跡は広く、かつての隆盛が偲ばれます。

森の中を進んでいくと、沢の源頭部にある水場がありました。
森の恵みで喉を潤すと、すぐ先に水ヶ元茶屋跡。

一体、どんな老婆だったんでしょうかねぇ。

標高を下げていくと、再び杉林の中を進んでいきます。
石畳が現れ、熊野古道らしい風景になってきました。


待平屋敷跡を通過して、



古から行き交う旅人を見守っていたお地蔵さんに見送られて、

再び麓の集落入口に下山。
案内板の一番下は、最寄りの自販機までの距離案内(笑)

レインウェアを脱ぎ、一息つきました。

ここからは三浦口まで舗装路歩きになります。
途中の集落に南朝史跡「腰抜田」がありました。

深~い歴史がある、小辺路です。

世界文化遺産の道を歩く-2-

2019-05-18 20:56:00 | 山歩き
金剛峯寺でNさんと合流し、今回のメインである小辺路へ向かいます。
が、その前に腹ごしらえ。

食堂で早めのランチ・・・とお店を探していたら、一本裏の路地に”コロッケ”の幟を発見!
行ってみたら、”吉田屋”というお肉屋さんでした。お弁当もあって、店頭で食べることができるんで、お昼はこれに決定!

高野山で牛めしってどうよって感じですが、まぁ良しとしましょう。
エネルギを補充します。

お腹を満たしてから、いざ小辺路へ。

入口にはこんな立派な私製看板がありました。

最初は舗装路、やがて未舗装の道に変わり、

薄峠を通過。

高野槙の森を抜ける道を進み、大滝集落への急坂を下り、更に登り返して、

大滝の休憩所に到着。
初日の幕営地候補ですが、まだ行けそうなんで先に進みます。

集落の外れから杉林を進み、自動車の音が聞こえてくると、

高野龍神スカイラインに合流。小辺路はこの道に潰されています。

歩道がなく、辛い舗装路の路肩を歩きます。
やっぱり土の地面のほうが脚へのダメージが少ないですね。
疲れて駐車帯で休憩していたら、

バスが通過していきました。カメラを向けたら手を振ってくれました。
さすが関西、ノリがいいね。

空は曇っていますが、視程はいいです。

東に見える峰々は、吉野から熊野本宮への奥駆道。あちらも世界文化遺産ですが小辺路よりももっとハードな道です。

舗装路にうんざりしたころ、水ヶ峰の分岐にきました

やっと舗装路から開放されると思ったら、

今度は林道に合流。ここも小辺路の大半が潰されています。

クルマがまったく走らない分、スカイラインよりマシですね。
15時を回って、とうとう雨が振り始めてしまいました。

大股への集落の手前で、熊野古道が再び姿を現します。

奥の道がオリジナルっぽいのですが、今は手前を通ります。


大正時代に彫られたお地蔵さんが行き交う人を見守っていました。

雨に打たれて大股の集落に到着。

高野山を出て初めての自販機(笑)がありました。
トイレもあるので、給水を兼ねて長めの休憩をとります。
集落のバス転回場に2張りのテントが。

集落をあとにして

急坂のつづら折りを登っていきます。
天気のせいもありますが、17時を過ぎて暗くなってきました。

今宵の宿泊地、萱小屋跡に到着。雨で荒れそうなんでテント泊は避けたいところです。

小さな私設の無人小屋があり、空きがあるかと覗いてみれば、ちょうど二人分の空きがありました。
先客は群馬からのソロの男性が一人。薪ストーブに火を入れてくださっていたのでレインウェアを乾かします。

今宵の晩ごはんは、宿の宿泊プランについてきた柿の葉寿司とFDけんちん汁。

夜半になって風雨が強くなってきましたが、小屋に入れたおかげで熟睡できました。
この日の歩行距離はSIM抜きのスマホのGPSによれば、行程最長の38.6km!
流石に疲れました。

世界文化遺産の道を歩く-1-

2019-05-18 14:00:00 | 山歩き
遥か熊野那智大社へ向けて歩き出します。宿の主人に断って、街が起き出す前の午前4時に出発。
慈尊院の山門をくぐり、丹生官省符神社への石段を登った先には179丁の町石が立っています。

高野山の町石は1丁。まずはそこを目指して出発。

柿の果樹園の道を進んでいくと、空が明るくなってきました。
いろいろな野鳥たちのさえずりで賑やかです。
ふと振り返れば、麓の町並みが眼下に広がります。


道はやがて林の中へ。とても緩やかな登りで歩きやすい。
道沿いに立つ丁石。

オリジナルが補修され、脇には後世に建てられたものも。

古峠を過ぎたところに展望台があって一休み。

山桜がまだ咲いていました。
ちょっと進むと、

二ツ鳥居。なんでこんな建て方をしたのか判らん。

やがて西側が明るくなってくると、紀伊高原CCが見えてきます。
流石にこの時間にプレーしている方はいませんでした。

笠木峠からはほぼ下り、時折フランジ音が聞こえてきますが、残念ながら姿は見えず。
矢立で国道370号に一旦合流。

お茶屋がありますが、開店前で焼き餅は買えず。

この先は国道370号に沿う区間が多く、自動車の音が響き雰囲気はイマイチ。

国道に吸収されてしまったところがあるようです。


鏡石なるものがありました。真言は唱えず。

倒木が目立ちます。

昨年の台風で倒れたんでしょうね。

やっとこさ高野山入口の大門に到着。

ここまで6時間半ちょっと。いいペースです。

この先の行動食をファミリーマートで仕入れ、壇上伽藍へ向かって歩くと、

1丁石がありました。
金剛峯寺でNさんと待ち合わせ、小辺路へ進みます。