佐藤匠(tek310)の贅沢音楽貧乏生活

新潟在住の合唱指揮者・佐藤匠のブログです。

「讃歌」1月30日練習

2006年02月04日 23時27分43秒 | 合唱

 

 「讃歌」第9回練習。

小澤先生の練習。

 

 仕事の都合で5分遅刻。

発声後、5番を復習。

 

 今日は立ち上がり全体にピッチが良くなく、

先生から指摘。

音の取り方は、下からでなく、上から取るように。

子音のピッチも同じ。

 

 全体を通した後、

パートごと、2パートごとなどで練習。

ふと思う。

2番とか、覚えているかな。。。

貴重な時間。しっかり身体に入れる。

他パートの練習を聴いて、

それぞれの動きなども確認する。

 

 87~88小節目の指示。

デクレッシェンドするかしないかの確認。

 ちょっと気づいたこと。

するかしないかの指示は確かに重要なのだが、

本当に重要なことは。。。

歌い手が、その指示をどう捉えるかという視点かな、と。

指揮者の指示は絶対。ならば、

なぜ、デクレッシェンドをするのか、

なぜ、デクレッシェンドをしないのか、

それぞれの理由を考えて、

歌い手が歌う時に意味づけをしないと、

指示があったからデクレッシェンドする、

なかったからしない、という話になってしまうな、と。

そこに音楽的な必然をつくるのは、ほかでもない歌い手一人一人。

物理的に音量が減る減らないの世界にならないよう、気をつけよう。

今後、その辺を気をつけて、指揮者の指示を聞こうと思う。

 

 7番。

 復習をして、言葉の発音練習。

休憩後、音取り。

 バスから始め、出る順番に。

ピアノを聴き、ラで歌うのを繰り返す。

言葉のリズム読みを繰り返し、音つけて歌う、の流れで。

貴重な時間。小澤先生が丁寧に指導。

歌い手もついていく。

 

 次回は7番の続き。

先が長い。どこまでいけるか。

 

 終了後、別件の練習。

もう各地で発表があったからここでも書くが、

新しい長岡市歌の練習をしている。

レコーディングの依頼を受けて毎回少しずつ練習。

今回は取材も来た。

そう、合併もし、今年は長岡市制100周年。

僕は市民ではないけど、良い演奏になるよう参加したい。

 


Ensemble Evergreen第2回演奏会~人はつながり そして うたが満ちる~(その2)

2006年02月04日 02時06分28秒 | 合唱

 (つづき)

 

 第3ステージ「中米からの贈り物~ENLACE CORALでの出会い~」。

 リーク「Morning Tide」。

 皆中米の衣装をワンポイントに、

女声がステージ、男声が客席上下へ登場。

これが素敵な響きだった。曲は難しくないが、

そんなことより、作品と合唱団のサウンドが、

見事に手を繋いだ感じ。明るく立体的な響きが客席を包む。

 

 リーク「Kungala」。

民族的な発声をまじえて演奏。使い分けが効果的。

集中力あり、かつのびのびした演奏。

 

 ペレス「Luna de Xelaju」猪間道明編。

グアテマラの第2国歌と呼ばれる曲。

当地でも大絶賛だった曲。

 

 コロ・ビクトリアのレパートリーから2曲。

「El Espanto」「El Ferrocarril de los Altos」。

コロ・ビクトリアは、EGのグアテマラでのホスト合唱団。

そして昨年の京都での世界合唱シンポジウムで

彼らが来日した際、EGがホスト役をつとめる。

コロ・ビクトリアは各地で演奏会も開き、EGとも共演している。

この2曲はパフォーマンスがつくのだが、

彼らの演奏を一番間近で見てきたEGならではの演奏。

コロ・ビクトリアのもつ真摯な姿勢と楽しく愛らしいパフォーマンスを

見事に受け継いでいた。なによりサウンドと動きの説得力が違う。

会場も大拍手。

 

 副団長のMC後、

第4ステージ「日本のうたを歌う~武満徹「混声合唱のための『うた』より~

武満徹没後10年に寄せて」

 「うたうだけ」「○と△の歌」「島へ」「翼」「明日ハ晴レカナ、曇リカナ」。

 この「うた」を決定付けるのは、メロディーの美しさ。

しかし時に、このメロディーの歌謡性に流され、

大味な曲作りに終始する演奏が見られる。

EGの演奏は、そことは一線を画す。

微妙な和音の移り変わり、各パートの目立たない動き、

見えにくいところに、しっかりと、かつ、

やさしく光を当てる。

繊細な演奏だが、それでこそ曲の味わいが増した演奏。好感。

 

 アンコールでは、まずEGの十八番

信長貴富編「島唄」。手慣れた、しかし新鮮な演奏。

第3ステージの「El Espanto」を、

途中指揮者もパフォーマンスに加わり演奏。

最後に「明日ハ晴レカナ、曇リカナ」を。

客席は大きな拍手で応えた。

 

 今日の演奏会を聴きながら、ふと頭に浮かんだ言葉がある。

 

「Hospitality(ホスピタリティー)」

 

 日本語で言うと、歓待の心、とでも言うだろうか。

 まさに、今日の演奏会を一言で表すには、

この言葉がふさわしいと思う。

 

 EGはエストニア、グアテマラ、沖縄へ行き、

また練習でルネサンスなどの専門の先生らを招き、

多くの人たちと接し、人のやさしさや誠実さに触れ、

たくさんの宝物を持ち帰った。

それは、今日のサブタイトル

「人はつながり そして うたが満ちる」に集約されている。

そして、彼らが見せたパフォーマンスは、

まさに、彼らがこれまで受けてきたであろう、

たくさんの「Hospitalty」、歓待の心に溢れていた。

 

 演奏会では通常はさむことの難しいMCや、

休憩中の小アンサンブル。

そして今日のプログラム。

彼らが人とのつながりの中で得てきたたくさんの歌を、

わかりやすく、大切に、気軽に、楽しく聴いてもらいたい、

そんな心で満ち溢れていた。

だから、今日の演奏会が、とても自然な流れで、

誰にでも楽しめる内容になったのではないだろうか。

 

 彼らの得てきた財産、宝物は、

何物にも代え難い。

その宝物を今日享受できた私たち。

これ以上の幸せがあるだろうか。

 

 EGは、これからも、いろいろな所で、

たくさんの人と出会い、多くのうたを歌うだろう。

そしていつかまた、Hospitaltyに満ち溢れた、

彼らの演奏に接したい、

強く思った今日の演奏会だった。

 

 彼らの今後から目が離せなくなった。

大きな期待を持って、次のステージを待とう。