愛国歌が演奏されるや堪えていた涙が溢れ出た。悔しく、残念でたまらなくて流す涙ではなかった。明るい笑顔に流れる涙は照明を受けて宝石のように輝いた。
「フィギュア女王」の金妍兒(キム・ヨンア、19=高麗大)が名実共に「女帝」の座に就いた。金妍兒は29日、米ロサンゼルスステイプルセンターで行われた世界フィギュア選手権大会女子シングルフリーで131.59点を得て、前日ショートプログラム(SP、76.12)の点数を合わせて合計207.71点で優勝を獲得した。女子シングル史上初の200点突破。金妍兒は前日のSPでも76.12点をマークし、自分の世界記録(72.24点)を1ヵ月ぶりに塗り替えた。また、同日の優勝で国際スケート連盟(ISU)が決める女子シングル世界1位(従来3位)に初めて名前を載せた。
金妍兒は、「自信があったので、全然緊張しなかった試合だった」と話すほど他の選手を圧倒するジャンプととびっきりの表情演技で200点を突破した。8番目の課題のトリプルサルコウで一回りが足りないミスで0.40点を減点されたことを除けば、残りの11の課題で全て加算点を得て、観衆の嘆声を誘った。
金妍兒の演技には観衆は言うまでもなく、審判も魅せられた。電光板に点数が示されると、観衆は起立拍手で新しい女帝の誕生を祝った。世界選手権大会への3度目の挑戦で獲得した優勝だった。
反面、金妍兒の最大ライバルの浅田真央(日本、188.09点)は4位で、シニア大会に進出して以来、初めて表彰台を逃した。カナダのジョアニー・ロシェット(191.29点)と日本の安藤美姫(190.38点)でそれぞれ2、3位につけた。金羅英(キム・ナヨン(仁荷大)は17位で昨年大会(19位)より順位を上げた。
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