両班政治は、常人(農・工・商)やを身分差別して、特権階級の権益を守る特殊な政体で、王朝・律令・封建制のいずれとも異なる李氏朝鮮特有の権力構造である。
土台にあるのが、朝鮮儒教の“選良思想“で、選良たる両班以外は、すべて被差別民で搾取の対象とされる。
体制の根幹が差別で、李氏朝鮮では両班が、生産者の農民、工人、商人の上に君臨し、も公賤(官・妓生・官女・吏族・駅卒・獄卒など)と私賤(巫女・革履物職人・使令・僧侶・才人・社堂・挙史)、、奴隷である白丁に分けられて管理された。
民を奴隷化した絶対王朝と身分社会だった律令制の悪いところだけをとってミックスしたような体制で、封建制のモラルがなかったのは、王朝が仕えるべき権威ではなく権勢をふるうためのバックにすぎなかったからである。
この特殊な権力構造が五百年つづき、韓国の特殊性が醸成されたといってよい。
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