与野党の大統領選挙に臨む候補らが“安哲秀(アン・チョルス)ブラックホール”に引き込まれないために、ありったけの力をふりしぼっている。
安哲秀ソウル大融合科学技術大学院長が最近、本の出版とテレビ出演を契機に支持率が跳ね上がっており、セヌリ党の朴槿恵(パク・クネ)候補はもちろん文在寅(ムン・ジェイン)など民主統合党候補らの支持率が明確な下落傾向を見せているのだ。
安院長は各種世論調査で、「朴槿恵大勢論」を揺さぶり、支持率1位を奪還した。
リアルメーターが30日発表した世論調査(23~27日3750人)によれば、大統領候補多者構図で、安院長が1週間前より12.9%ポイント急上昇した31.7%を獲得、6.5%ポイント下落した朴候補(31.3%)を誤差範囲内で抜いている。
両者構図では安院長(48.4%)と朴候補(44.2%)の格差がより大きかった。
ハンギョレ新聞と時事ジャーナルがこの日発表した世論調査でも、安院長は両者構図で各々48.8%、48.4%を得て、44.9%、46.4%に終わった朴候補を抜いた。
朴槿恵大統領選挙陣営では非常事態になった。陣営は各種世論調査で安院長が首都圏と2040世代で圧倒的優位を見せていることに対する対応策用意に腐心している。
ユン・サンヒョン広報団長はこの日、電話通話で、「真正性ある政策刷新と党の体質改善を通じて、首都圏中道層と2040世代に働きかける」とし、「大学入試典型3年前公表義務化など教育政策をはじめとする育児など福祉政策を通じて、庶民と若年層が願う政策を集中的に出すだろう」と話した。
セヌリ党の金台鎬(キム・テホ)候補陣営は、「金候補は現実的な政治と乖離した安哲秀候補に比べて、現場競争力が優れている」と、それなりの競争力を強調した。
民主党大統領候補らは表面では、「共に政権交代を熱望する勢力であるだけに、パイを育てるのが優先」と話すが、中は燃え上がっている。
党内では安哲秀旋風に巻き込まれて、党の選挙戦も無駄になり、大統領候補自体まで安院長に持って行かれるかも知れないという危機感が高まっている。
文在寅(ムン・ジェイン)候補陣営は、「8月初め、政治・経済・社会・文化安保など政策ビジョンをまとめた本を出すが、安院長と比較されるだろう」と差別化を強調した。
孫鶴圭(ソン・ハッキュ)候補陣営は、「準備された候補としてコンテンツ競争を準備することに集中するだろう」と明らかにした。
党内で安院長に牽制球を最も多く投げた金斗官(キム・ドゥクァン)候補は、「民主党選挙戦で異変が出てこなければ、安院長に傾いた関心を正当にもどすことはできない」として、選挙戦状況の逆転に力を注いでいる。
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