北朝鮮が対外的に宣伝してきた食糧難が誇張されているのではないかという疑惑が浮上している。 トウモロコシ穀倉地帯が果樹園に変わっていることが確認されたからだ。 北朝鮮でトウモロコシはコメ・ジャガイモとともに代表的な主食だ。
しかし朝鮮中央テレビが先月放送した映像と対北朝鮮消息筋の発言から、最近、平壌ウォンフン里・クァンドク里・ドドク里などの大同江果樹総合農場で、トウモロコシ畑をリンゴ農場に変更する作業が進んでいることが分かった。 朝鮮中央テレビと労働新聞は先月13日、朝日友好連帯代表団がこの果樹園を視察する場面を放送し、「計992万平方メートルにのぼる世界屈指の現代的かつ総合的な大規模果物生産基地」と紹介した。 ソウル汝矣島(ヨイド)の面積の3倍以上の規模だ。
韓国政府当局者は「トウモロコシ農場を当初3里だけ変更する計画だったが、5里全体をすべて変更することになったと聞いた」とし「最近、北朝鮮官営メディアが大同江果樹農場を連日絶賛しているのには、金正恩(キム・ジョンウン)の業績を浮き彫りにしようという意図が強く込められている」と話した。
北朝鮮は、2010年に大同江果樹農場に温室を設置しようとしたが、金正恩が「人民に果物を供給する果樹農場をつくろう」と提案して実現したと宣伝している。 金正恩が韓国の警察庁に相当する人民保安部に指示し、昨年11月に完工、2014年まで3000トンを生産し、平壌市住民にまず供給する計画だ。 5月に金正恩はここで働く勤労者に家に贈り、これを北朝鮮メディアは「以民為天(人民を飢えさせることなく食べさせること)の崇高な志を引き継いでいる」と報じた。
これに関し、ある対北朝鮮消息筋は「トウモロコシ畑を果樹園にする余裕があるという意味。北朝鮮が訴えている食糧難は実際の状況とは違うと見るべき」と述べた。しかし北朝鮮は現在も食糧支援を呼びかけている。 1日に訪朝した韓国側の民間団体にも小麦粉と医薬品を支援してほしいと要請した。
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