現代峨山社員が訪朝 金剛山施設の水道管破裂防止へ

　韓国の統一部当局者は8日、金剛山観光事業を手がける現代峨山関係者6人が9～15日に金剛山地区にある外金剛ホテルと社員寮の水道管が酷寒で破裂することを防ぐための工事を行うと伝えた。6人は工事期間中、北朝鮮に滞在せず、当日の作業後は韓国へ戻るという。
　工事は現代峨山側の要請で行われることになった。外金剛ホテルは北朝鮮の資産で、同社が賃貸していた。北朝鮮は金剛山地区の韓国側所有資産を凍結・没収すると発表し、8月23日に地区内の韓国人を追放した。
　北朝鮮が現代峨山関係者の訪朝を許可したのは、金剛山観光の再開に備え、最小限の施設管理が必要と判断したためとみられる。
　同当局者は、北朝鮮が金剛山地区の施設に電力を供給する現代峨山の発電機を使用していないと伝えた。北朝鮮が同発電機を使い、中国など第三国の観光客を対象に金剛山観光事業を実施する可能性が指摘されていた。
　北朝鮮にとっては発電機がないと、金剛山地区に電力供給ができず、韓国側の資産の利用が困難になる。現代峨山は金剛山に近い高城港に発電機（1700キロワット級）を搭載した発電車両3台を配置している。