金正恩(キム・ジョンウン)国防委員会第1委員長の中国訪問に先立ち、事前整地作業と見える兆候が捉えられ、北朝鮮の改革・開放の動きが本格化するのではないかとの観測が出てきている。
北朝鮮の李ミョンス人民保安部(警察庁)部長を団長とする代表団は24日、中国を訪問して、公安当局首脳部を相次いで会った。
李部長が北朝鮮治安組織の首長という点で、今回の訪中は金正恩の初めての中国訪問と関連があると見られる。
李部長が会った中国の高位要人らがみな金正恩訪中過程で警護問題を議論して決定する最高位クラスだという点からだ。
中国国営新華通信によれば、李部長は中国権力序列9位の周永康・共産党常務委員と孟建柱・閣僚兼公安部長とひきつづき面談した。
周常務委員は共産党中央政治局常務委員兼政法委員会書記で、中国司法当局を総括指揮する席にある。孟部長は裁判所と検察を除いた、すべての司法権力を握った公安部首長だ。
北京外交界では4月、北朝鮮の金ヨンイル朝鮮労働党国際書記が訪中した以後、両側間の高位級人事交流が中断され、中朝関係に問題が生じたのではないかとの観測が提起されてきただけに、金正恩の訪中がなされる場合、意味が大きいと分析している。
韓国政府も中国が北朝鮮に改革・開放を持続的に要求してきたという点から、金正恩訪中と改革・開放は分離することができないという判断だ。
政府高位当局者は25日、「金正恩の主要課題は経済復興なるだろう」とし、「経済を活性化するための措置が違いなく施行されるだろう」と話して、金正恩訪中の可能性を示唆した。
米国も北朝鮮の改革・開放を促している。ソン・キム大使はこの日、民族和解協力全国民協議会(民和協)主催講演会で、「北朝鮮指導者らがミャンマーの状況を見ることを期待する」として、「最近、ミャンマー指導部が国民の生活改善のために経済的改革を断行することにした」と話した。
ソン・キム大使は、「ビルマ指導部のこうした肯定的な決定に、米国と国際社会は積極的な態度を示した」とし、北朝鮮が改革・開放に出ることを促した。
彼は、「今、米国と国際社会が北朝鮮に加える経済制裁は理由がある」として、「米国は北朝鮮に対する敵対的意図はない。北朝鮮の態度と行動が変われば、国連と米国の制裁は消えるだろう」とも語った。