『ハーヴェイ』(50)(1997.7.28.)
父の遺産で何不自由のない生活を送る未亡人(ジョセフィン・ハル)は、屋敷に同居する弟のエルウッド(ジェームズ・スチュワート)のことで悩んでいた。なぜなら彼は“ハーヴェイ”と呼ぶ大きな白ウサギを最良の友とし、他の誰にも見えないこの親友を誰彼構わず紹介しまくるからだ。姉は弟を精神病院に入れることにするが…。舞台劇の映画化で、監督は名匠ヘンリー・コスタ―。
ジェームズ・スチュワート追悼の締めはこの映画。今までは輸入盤のレーザーディスクで我慢していたのだが、何しろ字幕なしなもので理解できない部分が多々あった。その点で、ディテールが分かる今回の字幕放送はありがたかった。
今なら、CGで簡単にハーヴェイを登場させることができるが、それではかえって興醒めさせられる。見えないハーヴェイの相手をするスチュワートの演技が、この映画の見どころなのだから。その意味では、必ずしも映像で見せることが正解ではないのだと、改めて思い出させてくれる。
そして、今さらながら、スチュワートの持つ、人の好さそうな、ヌーボーとした雰囲気の貴重さ(他の誰がこんな役を嫌味なく演じられるというのだ!)を知らされる一編でもある。
ジェームズ・スチュワートのプロフィール↓
パンフレット(52・国際出版社)の主な内容
解説/梗概/鑑賞講座(川地美樹)
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