『ティファニーで朝食を』(61)(1987.6.14.)
ニューヨークを舞台に、作家志望の青年(ジョージ・ペパード)と隣室に住む娼婦(オードリー・ヘプバーン)の恋を描く。
1960年代初頭、ハリウッドがまだ夢を語り得た最後の頃の一本。今見ると、いかにも甘ったるいラブロマンスという気もするが、女優も男優も当然のように美しく、一種のおとぎ話的な印象も受け、この後に出てきたニューシネマ群のような切羽詰まった緊張感や現実味が薄い分、夢を見ることはできる。
それとともに、この映画を今も残しているのは、オードリーの魅力、会話の妙や巧みなプロットにも増して、「ムーン・リバー」をはじめとするヘンリー・マンシーニの音楽の存在が大きいと思う。映画自体のできはそれほどでではなくても、音楽が独り歩きするケースは少なくない。そんな瓢箪から駒式の名曲誕生というのも、また楽しいではないかと感じた。
『名画投球術』いい女シリーズ2「ちゃんと観たことありますか?」オードリー・ヘプバーン
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