TAMO2ちんのお気持ち

リベラルもすなるお気持ち表明を、激派のおいらもしてみむとてするなり。

安全デマと言われても仕方ないよね

2011-05-02 08:39:00 | 工学
えーっと。化学工学を仕事でやっている人間としては突っ込まざるを得ないものを見つけた。

http://research.kek.jp/people/nojiri/asahi_f_nojiri.pdf

p15に注目。「金属 沸点 3230度(かなり高い)=細かくなって飛散はしない。」

皆様は、特に東北や北海道の人は、とっても寒い時に、氷の表面から「湯気」が立っているのを見たことがあるだろう。小生は三沢時代に見た。あれを「昇華」という。0℃の水の蒸気圧は600Pa(パスカル)。ちなみに、大気圧は101325Paで、その蒸気圧を持つ水の温度は100℃。いわゆる沸点である。沸点よりも低くても蒸気圧はあるものだ。

で、プルトニウムの蒸気圧を見ると、Wikipediaにデータがあった。600Pa近傍を見ると、

2198K(1925℃) 100Pa
2511K(2238℃) 1000Pa
("K"ってのは絶対温度の単位。0℃=273.15Kで、℃の値に273.15を足すとよい)

そういう次第で、2200℃なら600Paを超えるので、蒸発していてもおかしくない。

さて、今回、酸化ウラン燃料ペレットやらジルコニウム合金が融けていたと言われるが、大体このくらいの温度に達していた可能性が高い。

http://kerotyuu.blog105.fc2.com/blog-entry-669.html
http://www.shimbun.denki.or.jp/news/special/20110318_02.html

ならば、プルトニウムは蒸発し、すかさず10℃前後の空気に曝され急冷され、数μmの大きさ(1ミリの数百分の一の大きさ)の「ヒューム」になったと考えるのが自然である。

ヒュームは気流に乗ったり、他の埃にくっついたりして拡散するであろう。


安全評価をも仕事で係わっている化工屋はそんなことを思い、題のことを思ったのである。


プルト君なら言うだろう

「僕はそんなに太ってない」



コメント (1)
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