TAMO2ちんのお気持ち

リベラルもすなるお気持ち表明を、激派のおいらもしてみむとてするなり。

マルクス主義左翼は差別者である

2007-11-29 20:39:19 | 幻論
 マルクス主義は歴史の原動力に階級闘争を見る。そして、我らが生きる資本主義社会において二大階級への分裂を予言する。実際の歴史はともかく、脳内構図としてはそういうことだ。で、知識人は本質的にブルジョアで、しかし零落する可能性が極めて高いものとされて「自らの運命を知るとき」プロレタリアートの側に立つ。

 こうしてプロレタリアートの外部としての知識人が外部注入を行なう。今の理論はもっと複雑だが、まあいいや。そして、外部注入された革命意識(理論)に従ってプロレタリアートは社会改良~革命に決起する。

 しかし、労働者意識はそのまま(ありのままの)労働者にとって「他者」なのだ。レーニンの『なになす』の偉大さはそこを明示したところにある。すなわち、その「他者」を受け入れる少数と受け入れない多数に分裂する。ここにマルクス主義最大のアャ潟Aがある。幸福な一致は異常時でしかありえない。革命は戦争とならぶ危機の時代にのみ問題になる。それはともかく。

 外部注入を行なう知識人やその党は、先進的・自覚的労働者を選ぶ時点で差別を行なう。党幹部は先進的・自覚的労働者を党に結集し、それを伝導ベルトとして労働者大衆に宣伝、あるいは大衆を扇動し、目的を遂行する。

 党が小さいときはそれもまた良かろう。大衆と雖も顔の見える関係だ。マルクスの言う「人間の目的は人間自身である」という幸福な関係態も可能だ。しかし、党が大きくなると? 目的のはずの人間を道具にすることになるだろう。機能的な組織(ゲゼルシャフト)とはそういうものだ。

 すなわち、党は労働者大衆を道具とする。役に立たない、立つを基準にした差別を同伴させて。

 そしてその差別はマルクス主義にとって、その論理構造が持つ本質的な必然だと思う。

 終戦直後からしばらく左翼暴力団として利用された被差別の怒り、そして何よりも華青闘の告発というものは、1968年という時代に表出された日本左翼の利用主義への怒りと理解される。しかし、一つ被差別や民族の問題に留まらない、マルクス主義左翼の困難性に起因する差別(性)への怒りだと小生は考える。

 多分、ゲゼルシャフトに人間は耐えられないのだ。

 今読んでいる『素描・1960年代』、あるいは『革命的な、あまりにも革命的な』を見返しながら、そんなことを考えた。
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やり切れないとかなんでやねん

2007-11-29 19:27:34 | よしなしごと
大昔、日本共産党(左派)のシンパをしていた関係で、安藤昌益に関する本を読んだりした。人相学ってのが彼の学術体系にあり、まあ、その、やっぱり人生って顔に出るって本当なんだな、と思ったりした。

さて、今国政を揺るがしているものと言えば守屋元事務次官。爛れ切っている。肉体的な病気でないのにあの顔は拙いだろう。で、約15年前の彼の写真がTVに出ていた。輝いているのだ。いい顔なのだ。40歳過ぎたら上級国家公務員は腐敗の魔の手が忍び寄るとよく言われるが、典型的だな。非常に残念。

香川の3人殺し。どう考えても貧乏が一番悪い。余りにも古典的。犯人の性格なんかは「そんなの関係ねえ!」と思う。画伯は気弱そうだし。


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学生時代風呂屋で唐黷サうになった話

2007-11-25 22:22:16 | よしなしごと
神奈川県の共産党の事務所に向けて対面の建物に監視カメラをつけていた報道があったとき、小生はまだ学生だった。で、たまたまそのニュースを風呂屋のサウナで聞いたら物凄く怒りがこみ上げてきて、頭がクラクラして斃れてしまった。

その時、一緒にサウナに入っていた人にメールしようとして、思い出した。


さて、志布志の踏み字事件といい、このときの警察・検察といい、警察や検察の非道を追及する仕組みは日本では機能しないんだな。いまだにプーチンのロスケとか、正日君の反民主封建国を笑えない。
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読書メモ:『革命的な、あまりに革命的な』その1

2007-11-25 21:08:26 | 読書
『革命的な、あまりに革命的な』(スガ秀美著、作品社)

 同時代を体験していないものにとっては、かなり辛い本というのが正直な所。しかし、1968年という今でも継続している世界革命(by ウォーラーステイン)の意味、特にその始原を知るためには大いに益となる書物だと思う。良くは分からないが。

 多分、この本を読むには時代の雰囲気を知っている人でないと辛いところが一杯ある。だから良く分からない。読書メモを書くにあたって、ある程度分かったなあ、と思った段階で書くのだが、正直な所、最後の12、13章以外は何を書けるか像が浮かばなかった。

 そういうわけで、気になった単語とか文章とか思ったことを適当に殴り書きしておく。

・「擬制の終焉」ではなく、いかなる意味でも「真の前衛党」なるものが不可能であることを現実的に実証してしまったのが、スターリン批判。
・というのは、歴史の鉄の必然があれば、新左翼的文脈ならばスターリンという脱線がありえるはずもなく、また、教条的共産主義からすればスターリンこそが歴史の鉄の必然を証明していたはずだからである。主体、あるいは自由の問題とつながる。
・価値実体論、価値形態論
・未来が「ここ」に現出するのが革命であり、その幻想なしで革命家たりえるだろうか?「永遠の未来か、今ここか」という問いは『国家と革命』のテキストを読む今、小生には無効な問いだ。
・運動の享楽化は今、素人の乱の一団で市民権(?)を得ていよう。まあ、邪魔しないこった。この時代、革命は散種されるものなんだろう。大いなる物語もカタストロフも黙示録的革命も、アツく語ることは「死者が生者を捉える」類のものだろう。
・そういう次第で、一九三〇年代問題。よく分からん。
・空虚の「実体化(フェティシズム)」という位相において、何をもってくるかで三島になるか、ニューレフトになるかが決定したんだと思う。そういう「物語」を認めない(意図的であれ、無意識であれ)のが日本共産党などの旧左翼かと。(チャンネル桜の方々はこの辺ご理解されていたような気がする。対米従属的なところに何だかなぁ感があったけど、結構、好意をもった>チャンネル桜の方々) ロマン主義なんだな、多分。
・それにつけても「転向」なる言葉で駆り立てられる トラウマ、あるいはスティグマから自由になれなければ、日本左翼(右翼もか)に未来は来ないだろうな。
・イロニーとしての故郷か。僕に人生を教えてくれた~ぁ~<<おいおい。死んでください、おっかさんなら寺山修司。キーワードは「保田與重郎」
・で、ウヨ的には「文化概念としての天皇」あるいは『文化防衛論』(三島由紀夫)。
・「あれは面白かったな。三島と大江がお互いにお前こそファシストだとほめあっているんだよ。安部公房がおろおろしてね」

(第三章まで)

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読書メモ:『現代思想の遭難者たち』その4

2007-11-22 23:16:03 | 読書
【ホワイトヘッド】
 そうそう。統合すること。抱握とは縁起の世界。しかしまあ、『数学原理』の著者とは。

【バフチン】
 漫画のキャラは勝手に動き始めると言ってたなあ。カーニヴァル化は『大甲子園』か? あるいは、宇宙戦艦ヤマトと999とハーロック。

【バシュラール】
 科学と詩か。かっこええなあ。先入主は科学的認識の障害か。火は実体じゃないと気づいて、科学は大いに進歩した。(認識論的障害、エピステモロジーに関して)まあ、この話はクーンが有名になっちゃったんだが・・・。

【ャpー】
 反証可能性か。どこまで妥当なんだろう。歴史とか、実際の経済とかはどうなんだろう。この辺でマルクス主義批判をしている人は「批判的態度の前にはドグマが先行する」という言葉を対峙したいね。まあ、このドグマ(理論)は勿論柔軟で変更可能でなければならないのだが。

【クーン】
 パラダイム! その前後は通約不可能! 科学は主体的な革命を行なう。まあ、革命だから非常時なんだけどね。ャpーとの論争は革命マニアから見たらやれやれ感がある。

【クワイン】
 ホーリズム(全体論)。こりゃあ、読まなきゃいけないなあ。信念体系の変化あたりは宗教やってる仰山者としては必読だな。

【メルロ=ャ塔eィ】
 心身不二。リヴァーシブル襞もいいけど、俺は織り成された曼荼羅のイメージだな。

【ルカーチ】
 疎外論と物象化論、考えれば考えるほど訳分からん。資本制においては階級意識そのものが疎外されているんだもんなあ。外部注入論は必要だよ、絶対に。

【エーコ】
 一つの小説において、解釈が多様になるのは分かるけど、収斂する地平をつくるマジック、どうやって?
(とりあえず終わり)

その1
http://red.ap.teacup.com/tamo2/594.html

その2
http://red.ap.teacup.com/tamo2/595.html

その3
http://red.ap.teacup.com/tamo2/597.html

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