TAMO2ちんのお気持ち

リベラルもすなるお気持ち表明を、激派のおいらもしてみむとてするなり。

48048km

2019-06-30 23:59:00 | クルマ
48048km、通算燃費17.8km/L

堺の喫茶店に行ったくらいだもんな。にしても燃費の落ち方凄いな。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

読書メモ:『誰も農業を知らない』

2019-06-30 23:19:00 | 読書
 『誰も農業を知らない プロ農家だからわかる日本農業の未来』(有坪民雄著、原書房)

 この本は、日本の農業を通じた日本論でもあるとまず思った。日本全体のことは誰も分からない。同じように、農業と言っても多種多様であり、全てに通じている人はいない。だが、断面から農業の課題が見えてくるように、この著者は農業を通じて日本の課題を浮かび上がらせるのに成功していると思う。少子高齢化、都市部、特に首都圏への人口集中など。そして、著者は自分の専門分野についてデータを駆使し、説得力をもった議論をしている。

 一言で農業と言っても大きく分けて五種類(穀物、野菜、果樹、花卉、畜産)ある。そして、それら全てに通じるわけにはいかない。六次産業化というが、一次産業の人たちが打って出るにしても長年二次産業や三次産業をやっている人たちが競争相手、簡単に勝てるはずがない。農薬や遺伝子組み換えの品は厳格な検査がなされているので基本的に安全。農薬より危険な自然物質は大量にある。農業の大規模化はコスト投資が膨大で、スケールメリットが出るとは限らず、天候不順や価格変動による損失を考えると大規模こそが大損をする可能性が多く、その時傷が深くならない小規模兼業農家が強い。小規模兼業農家は利益度外視で農業をしている場合が多い。ハイテク農業は徐々に広がるだろうが、時間がかかりそう。農協も農水省も時代ごとに頑張ってきたが、変化においつけていないようだ。その上で、脱サラ農業はラーメン屋をやるより有利だが、仕組みが大切。日本の農業は本気を出せば4億人分の食料を作り出せる。食育のため給食を無料にするべき。他にも面白い言葉がいっぱい並んでいる。「通俗理解」とは逆のことが多い。農業に関心のある人にはお勧めだ。何度も著者は書いているが「著者も農業の全容を知らない」のである。その上で、データをしっかり踏まえれば課題も解決策も見えてくるということを教えてくれる本である。その上で、こと農業について小生の考えを少し書くと、農業は治山治水を支えている。その経済性を数値的に評価出来ていればもっと良かった。勿論少し効果については触れていたが。



 さて、いつもどおり言葉の羅列を。

 農家は農業を巡る神学論争(保護派と競争派)を気にしていない。事実を踏まえているとは農家には思えないから。経営コンサルは「事実のみを話せ」。そのためには丹念なデータ取りが必要。「足を使ってデータを集めろ!」 この本のタイトルは「農家ですら農業を知らない」ことからつけた。その上で著者が知っていることを書いている。

 農業は現在第二次農業革命中。自動運転と精密農業。なお、過去の革命は機械革命であり、手作業では一農家では一ヘクタールが限界だったものが数十ヘクタール可能となった。自動運転は生産性を更に高める。一人で三台のトラクターを使う、など。ただ当面は簡単な作業のみ可能だろうが、いずれは複雑なものに対応するだろう。工業と違い、柔らかいデリケートな作物を扱う。アスファルトの上じゃなく、凸凹で柔らかい農地。農場や農作物の状態を細かく把握する精密農業。例えばトラクターが耕耘する時、地面の肥料成分をon siteで分析し、肥料の散布量を制御するなど。これは品質向上と収量向上に繋がる。気象情報の利用は今は米国で進んでいる。「クライメートコーャ戟[ション」社。元は日本で進んでいて、「とよのか戦争」があり、ライバル産地の状況を利用して出荷調整をしていた。だがこの技術の評価は低く、米国に先を越された。(日本らしい) モンサントがクライメートコーャ戟[ション社を11億円で買収してからビッグビジネスになった。そして日本では農家の知らない存在になっている。富士通、NECなどは参入をしようとしている。IoT活用で耕作放棄地が減るかも知れない。遺伝子組換え技術のイメージが悪いのは、最初に害虫を殺す毒素を出したり、除草剤耐性のものが出たためだろう。アメリカでは「おいしいトマト(カルジーン社)」が最初だったのでイメージが良い。途上国では栄養や土壌の関係で遺伝子組換えを拒否する「寝言」は言えない。インターフェロンは遺伝子組み換えの産物。農薬絡みの遺伝子組み換え作物は少数派。遺伝子組換えは減農薬・無農薬を推進する方向に働く。例えば害虫耐性があれば、殺虫剤の散布回数を減らせる。LD50(半数致死量)で考えれば、農薬の急性毒性に対する安全性は明らか。1975年にはアシロマ会議が開かれ、遺伝子組み換えのガイドラインが作られる。1990年には「実質同等性」が提案され、今はそれで安全審査がされている。アシロマ会議は遺伝子組み換え作物登場の19年前。厳正な審査を通ったものだけが市場に出ている。タンパク質、アレルギーなど。まず注目するのはアレルギー。ブラジルナッツのアミノ酸生成機能を付加した大豆は、ナッツアレルギーを考えて発売中止。生育環境や交配頻度を考えると遺伝子組み換え作物は自生出来ない。2000年のカルタヘナ議定書で、隔離圃場で試験され、問題がないと栽萩哩ツされるが、その時遺伝子拡散防止措置が取られる。微生物やウイルスの遺伝子の水平伝播が懸念されるが、確率計算をするとN.D.だろう。かつては鰍ッ合わせと突然変異で品種改良していたが、今はゲノム編集。これは比較的安価・容易に出来るのでベンチャーが多く挑戦している。化学肥料は速効性、有機肥料は遅効性だが、化学肥料はコーティング技術の進歩で遅効性をもたせている。殺虫剤のメイン、ピレ剤は天然菊酸に似た構造。分解しやすい菊酸に分子装飾して分解しにくくした。その過程で毒性も、魚毒性も低くした。薬効も高めて使用量も減らした。今や一ヘクタールで10g以下の使用量という剤もあるらしい。ヘリじゃなく、ドローンで散布可能。IoTで省力化が進むと、地域振興と矛盾するかも知れない。人不要になるし。他の産業も呼ばなくてはならない。

 農業を論じる人の主張はだいたい5つに分類できる。大規模論者、無農薬農業論者、農業工場論者、六次産業論者、保護主義者。それぞれ部分的に正しいが、実際は使い物にならない。「農業にビジネス感覚を」とよく言われるが、兼業農家の多くはビジネスの世界にいる。彼らはビジネス感覚を持ち込みたくても経営資源、特に時間がない。週の2日の休みで農業をしようとすると米しかない。専業農家は儲かる作物の話をしていてビジネス感覚はある。成功事例は例外的なもの。投資は「階段」状であり、大規模化のステップアップは簡単じゃない。機械の能力や人手の線形計画法の難しい問題を解く能力が要りそう。適正規模がある。アメリカも思われているほど効率的じゃない。日本と同じく飛び地があるから。大規模では品質管理も難しい。米価によっては小規模より大規模のほうが傷が深くなる。米価下落の対策として農水省と政府は飼料米を勧め、補助もつけることで米農家の破産を防いだ。無農薬は技術的に難易度が高く、代替技術はコストが高い。木翠tなどの自然農薬の毒性は、実はよく使われる化学合成農薬より毒性が強い。無農薬商品だからと言って、高くは売れない。地域ぐるみで取り組まないと無農薬は出来ない。アイガモ肉の販売先を見つけるのは大変。週末起業は強い覚悟が必要。六次産業(1+2+3次産業)にはそれぞれ「その道xx年」のプロがいる。新商品は数十に一つしかヒットしない。儲かるのは少品種大量生産。ハイテク農業はコスト(資本投下、ランニングコスト)が高くつく。JFEやカゴメは企業体力があったから成功にこぎつけた。オランダは均一な条件が広くあったから成功したが、今は生産過剰とライバル(スペイン、メ[ランド)の台頭に競争力を失いかけている。イノベーションという言葉を作ったのはシュンペーターで、それに教えを受け、『経済発展の理論』を末オたのが農業経済学者の東畑精一。戦前日本の農業の状況を見た彼は、農民はイノベーターになり得ないことを指摘。東畑は今で言う六次化を提唱したが、そのためには流通や加工を受け持つ労働者を生産者組合で雇うべきとしてきした。農業は回転率が低く、利益が出にくい。回転率で勝負できるのは軟弱野菜くらい。機械化で農業も生産性は上がったが、それ以上に工業は上がり、相対的に農家は貧しいままとなった。農家にとって土地は命の次に大事であったときの考えから、農業をやめられない。農地解放では過去の耕作実績で土地が分配された。条件の悪い土地を地主は耕し、良いところは小作に貸していた。そっちのほうが収入が多いから。よって農地解放では地主は悪い土地を得ることになった。高度経済成長期も、いずれ農業が復活すると考えて多くの農家は兼業農家として農業を続けた。また、道路や宅地開発で農地売却益が大きく、土地信仰を強めた。兼業農家は機械化されていった稲作を選んだ。人力が省かれ、「三ちゃん農業」が主流となった。一ヘクタールなら、年7日程度の労働でOK。赤字だろうが。そういう兼業農家はコスト度外視の存在なので、専業農家の脅威になる。今や土地の値段は下がり、金を払って農地を借りてもらっている。経済学の論理が通用しない世界。農地の維持の最良の方法は農業を続けること。雑草を放置すると害虫の温床。「葉っぱビジネス」の横石氏は三七歳まで一円も家に金を入れていない。そんだけの太さがないとビジネスの成功にたどり着けない。和牛商法の安愚楽牧場の失敗は予め関係者は予見していた。アメリカのトウモロコシの売上は1haあたり165k円、日本の米は1070k円。米価格自由化でそれが下がり、キロ110円になっても年間一家族で三万円に満たない消費者メリットに過ぎず、代償は国土の徹底的な荒廃。保険として米や農業の維持は必要と小生も思う。なお、治水の知見もあればなお良かった。

 農業の種類は多く、同じ作物でも栽薄@がいろいろある。トマトだけでも露地栽狽ニ雨よけ栽煤Aハウス栽煤A養液栽煤A促成栽煤A抑制栽狽ネど。さらに日本の気候は季節と地域でかなり異なる。機械化が最も進んでいるのは養鶏業。和牛は遅れている。ただ、健康状態の観察など機械化出来ないことが多い(因みに著者がスマホの放射温度計で体温測定にトライし、上手くいかなかった話は書いてないw) 卵の競争力の源泉はコストダウン、和牛は品質管理。農業評論家はリアルでは良いことも言っているが、農家と皮膚感覚を共有していないので農家に伝わらない。著者の場合は講演後に手を見てもらってはじめて信用される。とはいえ、普通の農家は農業を語るための勉強時間が取れない、コンサル系が農業をする時間がない。減反に反対した川崎磯信氏は止むを得ずヤミ米販売に踏み切り、世の中に訴えるために逮捕請求までする。一方米は大好評。コシヒカリが発明されたから、新潟の米の食味が良くなっていた。ただ初期のコシヒカリは寒冷地で栽拍o来なかった。農政としては、美味しくない米もブレンドしないと米農家を守れなかった。農繁期のことを考えると、農家は自分で機械を弄れる必要がある。農家の技術進歩は意外と速い。戦後の食糧難対策として、農水省は食糧管理法を手直しし、米麦だけでなくじゃがいも、さつまいも、雑穀まで対象とした。買い上げ価格の5〜8倍が闇米の値段。GHQや警察は農家の床板を剥がしてまで調べた。国は外貨がない中でも農薬(シュラーダン、テップ)を輸入。食糧増産のため。だが毒性高く死者も出た。食管法が最後まで対象としたのは米。朝鮮戦争の影響で食糧難を心配した。工業生産性の爆発的向上で農業の相対所得が小さくなり、食管法を手直しして政府が全て米を買い上げることにした。高く買い、安く売って農家の所得を上げようとした。1968年から米余り。そんな時代にコシヒカリ誕生。1993年の冷害でコシヒカリに打撃、そして生まれたのが寒冷地に強い「きらら397」、早く収穫できる「あきたこまち」。著者は農水省が頑張って(対策を打って)食管法廃止をしたと見る。その後、飼料米に農家を誘導するなどして大規模農家の壊滅を防ぐなど、農水省は頑張っている。市場万能論は農業の死である。農業資材は中々高価。農家が農協の意向に反することをすると農協は圧力をかける。そこで農協改革という話が出るが、ャCントがずれていると著者は言う。農協には強い指導力はない。単協は葬祭業をし、企業と連携して保険事業をし、政治では日共を支持するところもある。農業金融を知らない人が監査するとより単協を縛る。農協中央会は市民を敵にするような情報発信をしている。農家側で市民にアピールする論客がいない。全農を株式会社にしても収益は変わらない。そもそも、協同組合から株式会社の転換をするところはしている(ャ塔Wュースのところ)。必要なのは経営層の多様化。今は農家兼業ばかりだが、経営の専門家も必要。全農はグローバル競争を昔からしている。歴史的に見て商社は不安定。を、パーリ&ミーンズ。彼らとドラッカーが出れば有坪節だw 農協は経済事業(農産物や農業資材の売買)が赤字で銀行業務と保険業務で埋め合わせしている。農協改革のワーキング・グループの提言ではJAバンクを農林中金に移管し、単協から融資の権限を取り上げるということだが、そんなことをすれば現実には1000万円以下の小口融資だらけの状況では効率が悪くなるばかりである。保険業務については既に行われていることを「提言」。ワーキング・グループが現場をみていない、ということかな。員外利用のナンセンスは、愛媛生協が員外利用で成立していたことを知っているからよく分かるw 「田舎にとって農協はインフラにほかならない」(p152) 銀行の代わりでもある。民間の金融機関は田舎に支店を出さない。コンビニさえない地域が多い。フィンテックの時代は20年以上先だろう。Aコープが残っている地域は、スーパーが進出しなかった地域。医療機関も同じ。大都市近郊の「例外事象」(民業圧迫!)を誤って敷衍し、「員外利用は良くない」という話になった。ここ15年ほどの農協は単協の合併で担当地域が広くなった。奈良、三重、沖縄は県単位が単協。単協内に地域差があり、それに対応している。

 先進国では多かれ少なかれ農業は保護されている。シンガメ[ルでも。フランスでは過激なデモをインテリほど支持する。国際競争力のある企業でも産業保護はされている(各種補助金、特別減税などだな。)明治時代、繭糸には国際競争力があった。農業が一番儲かった時代は終戦直後。戦争末期、兵隊を取られた農家は収穫量を少なく申告して備蓄した。闇米は高く売れた。働き手のない農家はそうするしかなかった。ハイパーインフレの時代、現物こそ最強。但し、農業従事者は全就労人口の5割もあり、ボロ儲け出来たわけではなかった。世界的に人口爆発しているが、将来日本の産業の国際競争力が低下したとき、海外から食料輸入できなくなる状況で農家は再び「儲かる」時代になろうが、それは不幸なことだ。「明るい農村」の前に「村の記憶」、その前には「のびゆく農村」という番組があった。GHQの「経済制度の民主化」ではじまったラジオ番組の後継である。「『明るい農村』は明るい農村を作るための番組だったが、対象は明るい農村だったわけじゃない」。この時代、未来を見据える理論を持ち得なかった。テクノロジーや経営学が農業を扱えるほど発展していなかった。産業競争力の関係で離農者が多く出た。無人コンバインは40年前に構想されていて井関農機が試作したが販売に至らなかった。ここからは著者の「世界」。ドラッカーが流行したのは平易な文章を書いたから。デミングは日本の品質管理が世界に追いつくために流行した。が。一般には「俗流経済学」が流行。歴史に学ぶ「プレンジデント」派、軍事理論に学ぶ「ランチェスター」経営。これらは相応の成果を生んだが、農業では役にたたなかった。大量生産や中抜き阻止の理論は農業には適用できなかった。(「機械を大きくしたら0.6乗則が働く」世界じゃない。)メ[ターやコトラーは「こうしたら儲かった」という話の羅列。で。一九八四年に応用可能な経営学が出てきた頃、「明るい農村」終了。ドラッカーの言う産業構造の変化が訪れ、大規模化・区画整理が進んだ。が、農家の子供がサラリーマンに占める割合が激減していて、大前研一らが農家を攻撃。農家の実情が分かったら大前らの意見(例えば「練馬で大根を作る必要があるのか?」)は通用しなかったと思われるが、いないので通用してしまった。ランチェスターの法則では7%未満だと市場に影響力がなくなるように、農家の発言力がなくなった。邪悪なクレーマーは勉強しない。反農薬の人は農薬の勉強をしないように。今は遺伝子組み換え作物が攻撃対象。販売許可を得てる業者も、農家へのテロを懸念して生産を農家に依頼出来ない。田の草を焼いたらクレーム。だが農家はクレーマーを知っている。必要なのは毅然とした態度。役所はクレームを受けたら動かざるを得ない。で。法律と条例を知っていたら撃退可能。宅地転売で大儲けと思われる事例はあるにはあるが、農業を続けるならば30年以降農業を続けることが義務付けられる「生産緑地」登録をしないと、税金がどっさりかかる。なので、農業を続けるかどうかは「宅地並み課税」「生産緑地」を選択しているかどうかで転売狙いかどうか分かる。生産緑地が放出されるのは、高齢化や後継者不在が理由である。大抵の(元)農家は都市化の犠牲者である。臭いとかうるさいとか言われて離農した人も多い。農業の新規参入の障壁は資金と、特に農地確保。一方、耕作放棄地は増えていて、政府は農地中間管理機構を作っているが、今「活きている」農地の近隣でないと活用できない。一方、農地の優良物件がドンドン出てきて、就農に有利な条件も出来つつある。

 就農支援も広くなり、ラーメン屋開業よりも就農のほうが成功率は高い。農業には農繁期もあるし。だが農業の適性がない人もいる。ジム・コリンズ『リビジョナリーカンパニー2』によると「適切な人がバスに乗り、不適切な人がバスから降りれば、素晴らしい目的地に行く(要約)」とのこと。大事なのは性格。不適切な人はまず、有機農業や無農薬志願者。凄まじい手間と技術が必要で素人が出来るものではない。相談を受ける側もこんな人を相手では「萎える」。因みに著者は無農薬を実践している人を尊敬しているが、尊敬出来るのは勉強して実践しているから。「お気持ち」ではなく、プロとして。有名な「奇跡のリンゴ」の木村秋則氏は無農薬リンゴ裁判で無農薬栽博メを支援していたが、かなり疑問を持ちながらの支援だったようだ。今や農薬が基本的に安全であることも知らずに「危険」と思い込んでいる農家は、じゃあということで「ニコチン液」「木翠t」を使ったりするが、実はそっちのほうが危険だ。を、「エバーメクチン」。問題は適切な使用法。(因みに船瀬俊介氏はそんな科学的常識も弁えずに『買ってはいけない』を書き、抗議した科学者複数名が週刊金曜日購入を止めたことを記しておこうw) フィトンチッドは虫に対する猛毒のテルペン類。最強の防虫剤の一つ。辛味成分のアリル類やカプサイシンも人間にとっての毒ではある。少量なら薬。スイスのカイギー社が開発したDDTは優秀な殺虫剤(簡単合成で安価)だった。戦場のマラリア対策で米英が飛びついた。連合国勝利の理由の一つ。だが、1962年の『沈黙の春』で環境ホルモン物質として危険な農薬の代名詞となる。禁止の悲劇は例えばセイロンで。マラリア罹患数は1946年に280万人だったが、DDT散布後の1963年には17人に激減する。が、散布中止後の1968年には250万人に戻ってしまった。2006年、使い方に注意してマラリア流行地域での使用が再び認められた。また、生き残った蚊もいて、その対策には蚊帳が進められている。有名なのは殺虫剤入りの「オリセット」(住友化学)。農薬は環境安全性まで評価される。(だが、ネオニコチノイド系はその評価からこぼれたところで危険性が疑われた。)エイムズテストによると、「アメリカ人の食事に含まれる農薬物質の99・99%が植物由来の天然農薬」(p225)とのこと。極微量の毒は肝臓で分解される。人工農薬も天然物に分子装飾を施したもので、挙動や分解は大抵、肝臓で行われる。農薬を使わないほうが危険な場合もある。セロリとフラノクマリン。農薬をかけることで、フラノクマリンを異常分泌する菌核病を防ぐ事ができる。自作農のみでは農業の継続は無理と判断され、今は企業の参入はかなり容易である。三種のタイプを著者は挙げる。別業種からの新規参入、原料確保の参入、雇用の維持・確保のための参入。最後は建設会社が公共事業減をきっかけにしたことが多いのかも。失敗例が多い(オムロンなど)が、カゴメは成功した。差は企業体力と執念。分野は違うが、サントリーがビールで黒字化したのは始めてから45年後。次に販路。イオンは日本最大級の野菜生産企業に。ただメインプレーヤーにはならないのではないかと著者は予測。大規模農家が成長して、安定的に低価格で供給するようになれば。(そっちに期待しているのかも) レタス村(川上村)で外国人技能実習生の問題が話題になったが、一部の不届き者のせいで問題が大きくなった。で。移民が多くなると、特に中国人とムスリムが世界中で問題を引き起こしていることに注意しなくてはならない。文化対立を甘く見るな、とは小生もリベラル共に言いたい。移民国家・奴隷国家のUSAは今も色々と傷がある。オーストラリアでは中国からの移民の増大で黄禍論が流行る。アルフレッド・ディーキン曰く「日本人は優秀であるがゆえに危険であり、排除されなければならない」。移民制限して人口が増えなくなったオーストラリアはWW2後多文化主義を採用。同化・統合にコストを鰍ッている。日本では大泉町の例があり、NPOが苦労してャ泣gガル語教育に取り組んでいる。語学だけでなく文化も統合出来るか? 例えば、ムスリムが来る場合、権威あるウラマーを養成する必要がある。本来ジハード=努力。手っ取り早い「労働力の補充」として移民を入れれば、お互いに不幸になろう。「少子化時代になってすら子供を大切にしない国家の経済など、延命するだけ害です。」(p251)

 これからの日本の農業は、今までどおりの保護策と振興策を続けるしかない。品種改良。特に機械化に対応した短稈。ゲノム編集。スギ花粉アレルギーに対応した米がある。そのためには科学者の側が発信して世論を巻き起こす必要がある。バイオ燃料用の作物の開発もアリ。兼業農家を育てること。新規参入のハードルが下がる。リスク回避出来るし。山間部の農地維持で大規模化は困難。宝塚ではソーラー発電設備を田畑の上に施し、米を作る農家がいるらしい(ソーラーの里)。甲賀市には朝鮮人参の栽博詞アを続けている人が。元々薬作りの里でもある。元々日本には兼業農家が多い(鍛冶屋、博労、杜氏など)。そうなると課題は東京一極集中の是正である。まず東京の過密は異常である。(異常な家賃、保育のしにくさ)。案としては、巨大なデータセンターを要する財務省を北海道に移転させる、インフラ整備の重要性を分からせるために長野に国交省を移転させる、米偏重から脱しようとしている秋田県に農水省を移転させる。大事なのは優秀な人材よりやる気のある人材。高付加価値品は過剰に作れば値崩れする。日本の柔らかい土壌は農業に向いている。海外で土壌調査しようとするとツルハシが要るが、日本ではスコップで良い。多雨の影響。塩害も少ない。オーストラリアやアメリカが基本的には農業に不適切なのは降雨量を見れば分かる。降雨が少ないと土壌の流亡も起きる。日本が農業で本気を出せば、今の二倍以上収穫できる。二毛作、二期作も出来る。ざっと四億人分の食料供給ャeンシャルがある。品種改良があればもっと多く作れるだろう。世界的には人口爆発の今、考えておかないといけない。限界集落は機械化出来ない=大規模化出来ない農地だらけ。ソーラー発電は山を崩すのではなく、そういう棚田などに作るべきだよね。いざというときの農地保全にもなった。農協の経済事業の黒字化は無理。分散している地方の地域を相手に効率化は無理だから。活路はアマゾン化。ロイヤリティー(忠誠心)の高い顧客にロングテール資材を売る。(著者はコンバインのキャタピラをネットで購入w) ヤフオクで大型農機を買う人もいる。高齢で離農する人が売りに出しているのは整備が行き届いている。回線業者と組むとスマホなどで利益があろう。IoT農業ではセンサー通信が必要で、一農家で数百回線をもつことも。投資がかなり必要だよなあ。新規就農で成功率が高いのは、農業関係の仕事を経験していた公務員や農協職員。特に?普及指導員。ここではブランドとしての無農薬に目をつけ、市場規模の小ささを活かした話が。そのためには地域の全農家を説得しないといけない。次のブランド化は、市場の小さい無農薬ではなく別の方法で。供給過剰を防ぐため。他の成功例として「伊賀の里モクモク手作りファーム」が取り上げられている。これらの成功例を踏まえ、就農希望者として40歳まで、基礎的な農業知識があること、年収250万円保障+無料の宿舎という条件を著者は提案する。農協は営農指導員、普及指導センターは普及指導員を雇い、育てる。OJTで鍛えられよう。その間に適性を見極める。農業経済学者の存在感はゼロ。実学とは言えない。要は、鍛えられていないから。ならば、農学部から農業経済学を出し、激しい論戦が常にある経済学部に入れるべきではないか。「農学栄えて農業滅ぶ」(横井時敬)では駄目なのだ。東畑精一はシューンペーターに学んだ。健康ブームは生産計画と流通を混乱させる元凶。マトモなメーカーは取り上げられることを嫌がる。国民生活センターの「危害情報」では健康食品は危険報告の多さの上位の常連。これを糺すのに大事なのは食育。が。今の給食では一人一食あたり75〜100円の食材原価という有様。自産自消をするにも、農家が嫌がる価格。給食無料化=税金で全面負担待ったなし、である。あ。小林製薬の「小林製薬のシイタケ菌糸体で がん ばる人に届けたい」は阿漕商法として話題になったな。農家は発信力を持たないといけない。勉強と戦闘力が必要だ。世の中に(悪)影響を持つ「識者」を論破し、社会的に孤立させる必要がある。世界的にはフランスのジョゼ・ボヴェがいる。「本格的な教養とは、いざというときに闘うための武器」(p302) 野焼きに難癖をつける住民には法で武装。科学知識で論破。簡単に折れるな!

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

48007km

2019-06-23 23:59:00 | クルマ
48007km、通算燃費18.0km/L

通勤にちょっとだけよん。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

47865km

2019-06-16 23:59:00 | ノンジャンル
47865km、通算燃費18.1km/L

凄く久しぶりに全く使わなかった。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

47865km

2019-06-09 23:59:00 | クルマ
47865km、通算燃費18.1km/L

出勤以外、殆ど使わなかった。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする