『原発ホワイトアウト』(若杉冽著、講談社)
今の日本の原発の炉は電源が落ちると、熱が籠って崩壊するのはフクイチでばれた。最後の最後、テロでそれを引き起こして、パニック小説となる。
その前の段階では、電力業者がどのようにして政治を金で支配しているかが描かれる。また、官僚がどのような思考をしているかが面白い。金のあるもの、「継続して」権力のあるものと癒着し、彼らに利益誘導することでおこぼれに与(あずか)るのだ。
だから、自民党が一旦政権を失っても、官僚は自民党のために働き、新進党や民主党の政権のためには働かない。
メディアも権力と癒着している。彼らは「宣伝費」で籠絡されている。そして、西山事件で有名になったが、尖がった記者が情報を得ても、別のスキャンダルで潰される。国民大衆の多くは、残念ながら本質を見抜かず、スキャンダルに関心がいく。ただ、この辺、ツイッターの登場で徐々に掘り崩されているようにも感じるが。
一番気になったのは、官僚の思考と行動だね。これでは、「政権交代」なんて、官僚のサボタージュで機能しないということではないか。やっぱり、革命ソビエトがやったように、サボる官僚には脳みそ弾き飛ばしていいという権限をもったコミッサールを、民主党で組織して派遣するしかないのかな? 俺は世の中が本当に変わるのは革命のときしかないと考えているし、そうなると退場しない官僚を働かせるには、本質的には――隠然とでもね――そうするしかないだろうと考えているが。でなければ、高級官僚総とっかえだね。ちなみにアメリカはそういう仕組みだよね。高級官僚なんて、任期4年制にすべきだと俺は思う。そして、高給で民間から徴用しろ、と。それが民主主義のコストというものではないか。安月給(俺よりはな!)で高級官僚は働いているが、天下りで報いるというのは話がおかしい。
あ。原発。この小説のようには再稼働に向かっているわけではない。財界も必ずしも原発再開の一枚岩ではない。コストをシビアに見る勢力に一定の力があるのだ。
今の日本の原発の炉は電源が落ちると、熱が籠って崩壊するのはフクイチでばれた。最後の最後、テロでそれを引き起こして、パニック小説となる。
その前の段階では、電力業者がどのようにして政治を金で支配しているかが描かれる。また、官僚がどのような思考をしているかが面白い。金のあるもの、「継続して」権力のあるものと癒着し、彼らに利益誘導することでおこぼれに与(あずか)るのだ。
だから、自民党が一旦政権を失っても、官僚は自民党のために働き、新進党や民主党の政権のためには働かない。
メディアも権力と癒着している。彼らは「宣伝費」で籠絡されている。そして、西山事件で有名になったが、尖がった記者が情報を得ても、別のスキャンダルで潰される。国民大衆の多くは、残念ながら本質を見抜かず、スキャンダルに関心がいく。ただ、この辺、ツイッターの登場で徐々に掘り崩されているようにも感じるが。
一番気になったのは、官僚の思考と行動だね。これでは、「政権交代」なんて、官僚のサボタージュで機能しないということではないか。やっぱり、革命ソビエトがやったように、サボる官僚には脳みそ弾き飛ばしていいという権限をもったコミッサールを、民主党で組織して派遣するしかないのかな? 俺は世の中が本当に変わるのは革命のときしかないと考えているし、そうなると退場しない官僚を働かせるには、本質的には――隠然とでもね――そうするしかないだろうと考えているが。でなければ、高級官僚総とっかえだね。ちなみにアメリカはそういう仕組みだよね。高級官僚なんて、任期4年制にすべきだと俺は思う。そして、高給で民間から徴用しろ、と。それが民主主義のコストというものではないか。安月給(俺よりはな!)で高級官僚は働いているが、天下りで報いるというのは話がおかしい。
あ。原発。この小説のようには再稼働に向かっているわけではない。財界も必ずしも原発再開の一枚岩ではない。コストをシビアに見る勢力に一定の力があるのだ。