「テレビ」と「平和」と「憲法」のblog

元ワイドショープロデューサー仲築間 卓蔵(なかつくま・たくぞう)のブログ

守屋証人喚問とテレビ

2007-11-16 17:50:46 | Weblog
 11月15日 参院外交防衛委員会
 午前は米津佳彦「山田洋行」社長に対する参考人質疑
 午後は守屋武昌前防衛事務次官の証人喚問
 詳細は新聞その他でご存じですよね。

 東京新聞は「在日米軍再編の巨大な利権に群がる業者や政界関係者の一端も垣間見えた。随意契約や自衛隊OBの天下りに支えられている防衛利権。今こそ徹底的にうみを出し切る時だ」と書きました。
 ぼくは東京新聞としんぶん「赤旗」しかとっていないから 他紙はどうだったのでしょうね。

 テレビはどうだったか。
 テレ朝『報道ステーション』で古館伊知郎は 「霧が深くなった」「現職閣僚にもう一度説明してほしい」「闇の中にいろんな人がゴチャゴチャ隠れているような気がする」と言っていました。視聴者目線のコメントですね。
 同じテレ朝でも 翌日の朝のワイドショーはちょっと違っていました。「真相解明は難しい」というコメントが まだ耳に残っています。たしかに「解明」はたいへんでしょうよ。でも 「難しい」で終わっていいのですかね。
 TBS『ニュース23』の取り上げ方には印象がないのですよね。なにか一般的な報じ方で終わってしまったようです。
 TBS『朝ズバッ』では 浅野という元宮城県知事が「(政治家は)いろんな人に会っているのだから 覚えていませんよ。みのさん」といっていました。福田首相の「(政治家が会合に出ることは)よくあることですよ」と似たり寄ったりです
 みのもんたは 何か言いたげな表情でしたが 浅野発言のままでそのコーナーは終わってしまいました。今後 どんな取り上げ方になるのでしょうかね。

 長い間 闇の中にあったものに、この際「光を当てよう」という論調と、「単なるスキャンダル」で 守屋・宮崎の関係だけで幕引きをしようという論調のせめぎ合いになりそうな気がしてなりませんよ。
 証人喚問は 参院選効果の一つですね。テレビの「本来」に立ち返って 真相解明に力を注いでもらいたいものです。たのみますよ。
 それこそ視聴者の「関心」に応えることになります。それこそ「視聴率」に反映すること間違いなし です。
 ここでもテレビは正念場を迎えています。

 話は違いますが
 11月13日朝7時のNHK『ニュース』がとりあげた「自衛隊派兵恒久法に関する世論調査結果」が話題になっています。
 質問は
 「自衛隊を海外に派遣するため そのつど法律を作らずに済む恒久的な法律が必要かどうか」です。

 結果は 大いに必要    19%
     ある程度必要   46
     あまり必要でない 17
     全く必要でない  11   となったようです。

 この質問は 「さりげないようだが恐ろしい」と指摘されています。
 派兵恒久法を 「そのつど法律を作らずに済む恒久的な法律」と さらりと言ってのけているのです。何のための派兵なのかについては解説なしです。ことの本質からはずれた質問で世論調査をすることは 報道機関として許されるものではないという指摘です。
 その通りだと思いますね。世論調査のやり方についてはかねてから批判があります。気づいたところから「声」を上げなければなりませんね。