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腸内細菌叢と精神疾患の関係

2016-12-13 18:44:02 | 健康
安保徹の免疫力を上げる45の方法 (健康実用)
安保徹
学研プラス


1.腸内細菌叢(ちょうないさいきんそう)とは
 腸内細菌叢(ちょうないさいきんそう)とはヒトを含めた動物の腸内に常在する一群の細菌の総称。腸内の細菌の分布状態を腸内細菌叢と呼ぶ。
 この腸内細菌叢が悪化すると、脳へ影響を及ぼし精神状態が悪化するという研究がある。となると、腸内細菌叢を良好に保つ食生活が必要だ。ヨーグルトの乳酸菌やらビフィズス菌やらが喧伝されているが、胃酸で死んでしまうので無意味である。根野菜からビフィズス菌や、乳酸菌の原料を摂取するのが良いと言われている。
 精神病に対する投薬両方は様々な副作用や脳への悪影響がある上に、腸内細菌叢に対しても悪い影響を与えるのは確実である。つまり、投薬すればするほど、脳も体も腸内も打撃を受けて、精神的にも悪くなる上、中長期的には薬害で重篤な疾病を発症し、死に至る。
 薬などはすっぱり止めて、人参などの根野菜のジュースを作って飲むことをお勧めする。


2.動物性蛋白は危険なのではないか?
 1910年、Herter and Kendallは、タンパク質が多い食事はタンパク質分解細菌を増加させ、乳酸菌やビフィズス菌を減少させることを初めて示した。炭水化物食にした時は逆になった。
 ところが巷では炭水化物抜きダイエットなどと称して、動物性蛋白の摂取を推奨している。確かに炭水化物を抜くと体重は減る。しかし、肉体は筋肉を失い動物として弱体化するのではなかろうか?過剰に炭水化物を摂る必要はないが、極端に制限する必要もないだろう。
 むしろ、動物性蛋白を消化する過程で、腸内の乳酸菌やビフィズス菌を減少させるであれば、動物性蛋白の摂取こそ制限されなくてはならない。
 千島学説に習い「独自に解釈すれば」食事とは腸管を介在した生体移植であるとみなせる。昨今、輸血の害が取り沙汰されているが、特に近親者の輸血は拒否反応が出る、という点に注目すれば、哺乳類である我々が哺乳類を食べるのは「共食いであり」、哺乳類摂取による拒絶反応が膠原病なのではなかろうか。もちろん、食物連鎖の過程で放射能や化学物質などの社会的な毒素を集積していくことも関係している。飼育過程で抗生物質や成長ホルモン剤が投与されてもいる。そういった毒素が肉には集積されており、肉そのものが毒物と化している。
 そうであるならば、単に肉を食べなければ良い。その分、飼育に投入される膨大な飼料、エネルギー、労力、水が節約できる。
 肉を食べれば健康になるのなら、飼育の過程で発生する膨大な損耗に目をつむることもできるが、肉を食べると病気の元となる。しかも、腸内細菌叢悪化により精神状態も悪くなる。肉食を止めれば、環境問題も軽減されるし、医療費も減るだろうし、人々は今よりは健康になり、精神状態も良くなる。


3.低繊維食による腸内細菌叢の多様性喪失は子々孫々に引き継がれる。
 マウスを使った研究により、低繊維食は、腸内細菌叢の多様性を失わせることが分かった。この多様性は世代を追うごとに次第に低下し、食物繊維を豊富に含むエサを与えても回復しなかった。
 低繊維食のグループは、食物繊維消化酵素を保有する細菌を失いやすい傾向があることを発見した。
 ヒトの腸内細菌は、食物繊維を分解する何千種類もの酵素を生成するが、もしこれらの働きがなければ、人間の体は食物繊維を利用できない。食物繊維が細菌によって消化された結果生じる「スクラップ」は、腸内の細菌やウイルスなどだけではなく、ヒトの細胞にとっての燃料でもある。多様性に富んだ豊かな細菌叢を腸内に持っているということは、クロストリジウム・ディフィシルなど致死性病原菌の駆逐に役立つと見られおり、また、健全な代謝にも関係している。
https://wired.jp/2016/03/15/low-fiber-diets-mess-up/
 日本民族の強靭さは発酵食品摂取による腸内細菌叢の多様性維持にあるのではないかと言われていた。GHPは昭和20年から27年の占領期間の間に徹底的な食生活改変を行った。古来からある日本食生活に戻さなければ、日本民族の腸内細菌叢の多様性が失われ、人としての活力を失う可能性が高い。実際に精神疾患は激増しているし、社会毒摂取に伴う慢性疾患や膠原病も増加中だ。


4.残留放射能内部被曝が疾病多発に拍車をかける
 例えば砂糖を摂取して、腸内上皮細胞に打撃が加わると、重金属を排除する能力が落ちて体内へ取り込みやすくなる。放射能も重金属的振る舞いをするものもあるから、放射能も取り込みやすくなる。放射線により活性酸素、フリーラジカルが発生し、体内の酸化が進む。
『放射線基礎医学第9版によると、1985年米国マウントサイナイ医大のグロス教授の実験において、満腹のマウスと腹五分の少食のマウスがそれぞれ同じ線量の放射線を浴びたところ、満腹マウスは100%発がんしましたが、少食マウスは0.7%しか発がんしなかった。』 少食により、様々なホルモンが産生稼働すること、酵素の動きが活発になる事、脂溶性毒物の排出が促進されること、腸内細菌叢が変わる事などが影響していると思われる。
https://www.facebook.com/satoru.utsumi/posts/665114666905623
 過食自体が核然事故の際には危険を引き起こす確率が高くなる。
 活性酸素を消すことができるのが、ファイトケミカル・抗酸化作用のある食品である。であるから、現時点での食品の選択は命を保つために極めて重要な意味を持つ。


(参考)
腸内細菌叢-腸管-脳・軸
腸の細菌叢とCNSの間にはコミュニケーションがあるということである。神経⇔免疫、神経⇔内分泌系、自律神経系(交感・副交感)⇔消化器官の神経系は相互に情報交換をしており(図1)、重要な経路を成し、消化管はこれらの経路への足場として機能する。CNSの皮質の求心性神経と腸管平滑筋の神経は、双方向に機能する複雑な反射的なネットワークを形成している。CNSは、消化管への影響を介して腸内細菌叢の構成菌種にも影響する。
http://blog.livedoor.jp/beziehungswahn/archives/33970030.html


健常な人間のボランティアを使い、乳酸菌helveticus株 R0052と、ビフィズス菌longum株 R0175の混合プロバイオティクスを使って投与後30日目の被験者の精神状態を調べた。なんと心理的な苦痛感が減少していた。ラットでは不安様行動が減少した。乳酸菌やビフィズス菌は、ストレスの多い現代社会で生き抜くための心強い味方となってくれるだろう。
http://journals.cambridge.org/download.php?file=%2FBJN%2FBJN105_05%2FS0007114510004319a.pdf&code=05396f60a7a2956728e851f47f408cbf


(腸内)細菌には、多くの神経伝達物質と神経調節物質を生み出す能力がある。
乳酸桿菌属Lactobacillus spp.とビフィズス菌属Bifidobacterium spp..はGABAを産生する。
大腸菌属Escherichia spp.、バシラス属Bacillus spp.、サッカロミケス属Saccharomyces spp.は、ノルアドレナリンを産生する。
カンジダ属Candida spp.、連鎖球菌属Streptococcus spp.、大腸菌属Escherichia spp.、腸球菌属Enterococcus spp.は、セロトニンを生産する。
バシラス属Bacillus spp.は、ドーパミンを産生する。
乳酸桿菌属Lactobacillus spp.は、アセチルコリンを生成する。

ある種の腸内細菌による食物繊維から短鎖脂肪酸への代謝は人間のための重要なエネルギー源となる。そして、これらの代謝産物は腸の運動性のために重要であり、腸の上皮細胞に栄養に影響を及ぼして、さらに免疫系の発達にも影響し、腸内で分泌されるホルモンの分泌を調節する。

 この数年の間で、消化管の機能や腸内細菌叢を整えておくことが精神の安定(精神疾患の予防や治療の補完)につながるという理論を唱えている医師や学者らの論文をよく目にするようになったのではあるが(自閉症スペクトラム障害、うつ病、不安障害との関連などにおいて)、はたして、それは事実のなのであろうか。


マウスを使った研究により、低繊維食は、腸内細菌叢の多様性を失わせることがわかった。この多様性は世代を追うごとに次第に低下し、食物繊維を豊富に含むエサを与えても回復しなかったという。
低繊維食のグループは、食物繊維消化酵素を保有する細菌を失いやすい傾向があることを発見した。
ヒトの腸内細菌は、食物繊維を分解する何千種類もの酵素を生成するが、もしこれらの働きがなければ、人間の体は食物繊維を利用できないだろう。食物繊維が細菌によって消化された結果生じる「スクラップ」は、腸内の細菌やウイルスなどだけではなく、ヒトの細胞にとっての燃料でもある。多様性に富んだ豊かな細菌叢を腸内に持っているということは、クロストリジウム・ディフィシルなど致死性病原菌の駆逐に役立つと見られおり、また、健全な代謝にも関係している。

いまのあなたの「食物繊維不足」は、子どもに引き継がれる:研究結果
https://wired.jp/2016/03/15/low-fiber-diets-mess-up/


メンタルヘルスが関係する疾患(特にうつ病)は世界的に流行してきている。これまでの研究によれば、ライフスタイルや環境などの様々な変化が精神疾患の増加に関与していることを示唆している。このようなライフスタイルや環境に関する研究として、腸内細菌叢とメンタルヘルスの関連性(消化管機能と脳との統合性)を研究することも含まれなければならない。
精神疾患が増えた要因の1つに腸内細菌が絡んでいる。生活の近代化と共に腸内細菌叢も変化し神経心理学的な変化を人に与えた。
1900年代初頭に、腸内細菌由来の毒素が精神も含めて全身の健康状態に影響を与える可能性があり、望ましくないような大腸の微生物が、疲労、うつ病、神経症に関与しているおそれがあると医師や科学者によって既に記載されている。
StokesとPillsburyは、胃腸のメカニズム(腸の微生物相の変化や腸管の透過性の変化など)が情緒障害と炎症性の皮膚疾患(にきび等)のオーバーラップを説明することができる理論を提案した。

 1800年代後半では、動物においては特定の食品に由来する破壊的な化学物質は致命的となり得るとされていた。1898年、ラッシュ医科大学の医師 Daniel R. Browerが自家中毒とうつ病の最初の原著論文をアメリカ医学学会誌(JAMA)に公開した。Browerは、胃酸の欠如が腸内の微生物の増殖と毒性の生産を促進する役割を果たす可能性があること示唆した。インドール、スカトールなどの有毒物質に加えて、彼は、腸管由来の乳酸はパートIIで述べるような研究分野であることを示唆した。彼は、通常の状況下では腸管由来の毒素は簡単に肝臓や腎臓で処理されることを認識し、これらの解毒経路がうつ病では超過されているのかもしれないと関心を寄せた。Browerは、西洋諸国におけるうつ病の増加は文明の副産物だろうと強く感じ、その増加の一部のリスクは、食生活や消化管からの潜在的な毒素によって媒介されているのかもしれないと考えた。

 Metchnikoffの仮説が見直された。1945年、デンマークの研究者のグループは、「老衰と腸内細菌叢」と題する報告を英文でした。研究では、70歳以上の63名の高齢者の糞便が詳細に分析された。若い健康な対照群では、便1gあたりに10の8乗個以上のビフィズス菌が全員で検出されたが、高齢者では、便1gあたりに10の8乗個以上のビフィズス菌はわずか44%にしか検出されなかった。最も印象的なことは、認知症を持つ高齢者ではビフィズス菌が激減しており、便1gあたりに10の8乗個以上のビフィズス菌はわずか9%にしか検出されなかったことである。さらに、認知症患者の便ではクロストリジウム菌種clostridia speciesが最高レベルであることが判明した。しかし、このレポートは国際的な注目は受けずフォローアップはされなかった。この時代では、結局、自家中毒や腸内細菌叢と脳との接続はナンセンスな概念だと却下された。

腸内細菌とメンタルヘルス(その1 これまでのプロバイオティクスの歴史 part1)
http://blog.livedoor.jp/beziehungswahn/archives/33796455.html
腸内細菌とメンタルヘルス(その2 これまでのプロバイオティクスの歴史。part2)
http://blog.livedoor.jp/beziehungswahn/archives/33893252.html


腸内細菌はうつ病が治せる! うつ病と腸内細菌の大きな関わりについて
http://matome.naver.jp/odai/2138365536991847101
うつ病の原因は、セロトニンがほとんど脳内に存在しないことで引き起こされているといわれています。
しかし、人の体のセロトニンの90%が腸に存在し、脳の中のセロトニンはわずか2%にすぎません。
セロトニンとは、トリプトファンから5-ヒドロキシトリプトファン(5-HTP)に代えられ、腸内細菌によって脳内に送られます。
歓喜や快楽を伝え、幸せを感じる脳内物質であり、人間の精神活動に大きく関与しています。
腸内細菌が存在しないと、セロトニンを合成するためのビタミンが不足し、セロトニンなどの脳内物質を作り出すことが出来なくなります。
脳が腸をコントロールしているのではなく、腸が脳をコントロールしていると言うのです。それは、脳を動かしている「神経伝達物質」の元を作っているのが、腸だからです。
「腸内細菌」が脳の中の、いろいろや神経伝達物質の元を作っていることがだんだんわかってきました
「うつ病」というのは、脳の神経伝達物質であるセロトニンやドーパミンが足りなくなってくる病気です。それを腸内細菌が作ることによって、それが脳に影響を与えてうつ病が治ると考えられます。
最近の研究では、胃の不調や腸内細菌がうつ病や不安神経症を促している可能性のあることが少なくともマウスの実験で分かった。
活性酸素は次のような環境で多量に発生します。
?食品添加物・残留農薬を含む食品の摂取
?濃度の高い塩素を含んだ水道水の飲用
?排気ガスやタバコ
?強いストレス
?電化製品からの電磁波や外界からの放射線、紫外線の影響
これらの活性酸素を消すことができるのが、ファイトケミカルという強い抗酸化作用のある物質です。

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