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共用表示板消滅?

2020-05-04 23:57:35 | 秋田市営バス
秋田市内にある秋田中央交通のバス停は、台座からパイプが出た上にバス停名の板が付いた、いわゆるダルマ型だけでも、いくつかのバリエーションがある。
これは、秋田市交通局(秋田市営バス)から譲受した路線・バス停があることと、中央交通の方針が行き当たりばったりで揃えようという意識が感じられないことが原因だと思う。

以前の繰り返しだが、大きく3タイプに分けられる(呼び名は当ブログが勝手に付けたものです)。
・「バスで行こう」タイプ
移管以前から中央交通が設置していたもの。パイプは細めの逆U字形(台座は2か所にささっている)で、表示板も逆U字形。白、オレンジ色、青で、「バスで行こう」の表記あり。
近年は新設はされていないと思われ、路線廃止や更新で減っていく一方。

・市営バスタイプ(円形タイプ)
市営バスが古くから設置していた。典型的なダルマ型で表示板は円形。表示板は、市営バス時代は黄緑・黄・赤に塗り分け。
中央交通移管時には、そのまま譲渡されたものが多いが、上段が黄緑から青(紺)に変わった。
さらに移管後、中央交通が新たに設置・更新するバス停では、かつての市営バスエリアかどうかに関わらず、このタイプが原則となり、市営バス時代よりも数が増え続けている。
市営バス時代も移管後も、色あいや文字、英字の有無などバリエーションが豊富。

・共用タイプ
市営バスと中央交通が競合していた区間で、両者のバス停ポールを統合して共用する目的で、平成初期頃に登場したもの。まれに市営バス単独区間にもあった。
市営バス円形タイプとは表示板の形状が異なり、上辺がカーブしたほぼ四角形。
(再掲)共用として使われていた当時
中央交通移管後しばらくは、市営バスの名称を消して、そのまま使用。再利用なのか新たに設置されたケースもあった。
しかし、近年は円形表示板への交換が進み、減少の一途。


さて、2018年頃からは、市営バス時代から使われていた表示板が、円形の新品に、断続的にまとまって更新されている。
新しい表示板は、黄色い部分が反射素材、バス停名はローマ字入りで、日本語はフォントワークス製丸ゴシック体「スーラ」の太い文字(過去には細いスーラだった時期もあった)。近年では、文字配置が均等割り付けでなく中央に詰めて表示しており、2~3文字のバス停ではこれまでと印象が違った。

更新される箇所は、単純に表示板の痛みや新旧ではない。
臨海営業所担当路線よりも秋田営業所担当路線で盛ん(※)で、かつ円形表示板よりも四角い共用タイプを先に交換している印象だった。
※臨海営業所は業を煮やしたのか、昨年末に既存ポールに反射テープを貼った

昨2019年の更新は少なかった印象。寺内経由の旧国道の一部(幕洗川上りなど)で行われた程度の模様。
2020年に入ると、やや活発化した。コメントによれば、1月早々に牛島経由の旧道、牛島東一丁目~二ツ屋下丁の共用タイプが更新。
牛島方面の円形への更新は、駅から遠い側、国道13号に出た大野口が2018年秋に更新済みで、手前の旧道区間が未更新であった。
大住団地線が旧道経由から13号経由に変更されたように、いずれほかの旧道経由全便を国道へ振り替えるつもりで、(更新しても無駄になるので)残しているのかと思っていたが、それは思い違いであったようだ。

それでもなお、牛島東一丁目より手前、楢山の一方通行区間付近が共用タイプのままであった。
一方通行で上りのみの「登町」
緑の部分の下には「秋田市営バス」の文字が浮き上がっていた。この裏面は白い中央交通の社名は消えてしまっていた。
それも2月中旬頃。
円形に更新。引き続き太いスーラ中央寄せ
ここは表示板のみの交換ではなく、余っていた時刻表掲出枠の撤去なども行われ、向きが変わった(沿道の家屋の工事も関係するかも)。

1つ手前、かつては「松戸(まつと)眼科医院前でございます」と広告放送が入っていた(医院は数年前に閉院)、「楢山共和町」も、
共用から円形に
共用タイプの写真を撮っておけば良かったのだが、ここで「楢」の文字について。
JIS規格とかパソコンのOS、フォント自体のデザインもあるみたいだが、「楢」や「樽」の右上の形は2種類ある。上の写真のような外に開いた2つの点になっているものと、そこが漢数字の「八」みたくなっているのと。共用タイプの写研ナールでは八のほうだった。
以前、スーラでは、「八橋」の「八」が、カタカナの「ハ」のようなのと、2画目が横方向から始まっているもの、2種類あるのに気付いた。横棒があるのが現行のスーラだった。
「楢」はスーラでは2つの点のものだけのようだ。


新国道と並んで、市営バス・中央交通の競合区間の典型であった牛島経由からも、共用タイプが消えた。
そのほか未更新の共用タイプは、上り一方通行の中央通りと、竿燈大通り~山王大通りだけと思われる(郊外や市外の意外なバス停で、ぽつんと残っていたりするかもしれない【この後、2021年時点でも天王グリーンランドは共用タイプが残る】)。【14日訂正】コメントいただいた通り、大川反車庫付近にはまだ共用タイプが残っていた。【22日追記】山王大通りより先、車庫側でも共用タイプが交換されていた。今回の一連の記事の最後でアップします。
結論を言えば、今回、この区間にあった共用タイプ表示板すべてが、そのまま円形表示板に交換された。

ただし、この中央通り~山王大通りでは、共用タイプの使い方がやや違っていた(と思う。市営バスにしか興味がなかったので、記憶があいまいですが)。
秋田市の路線バスのほとんどが通る区間だけに、時刻表が多くなるためか、共用化せず各社それぞれが設置していた。市営バスは電照式を多く設置していた。中央交通では交通公社前(現・川反入口)と大町二丁目の下りは、市営バスの大型接近表示ポールに間借りしていた(接近表示は非対応)ものの、その他各バス停では、独自のポールを置いていたはず。
もともとは「バスで行こう」だったかもしれないが、いつの間にか、中央交通用として共用タイプ表示板が置かれていた。
市営バス廃止後は、時刻表もまとまったのだから、ポールを整理してもいいはずなのに、持て余しながら多くが撤去されずに残っている。
また、広告の関係なのか、近年になって共用タイプが新たに設置されたところもあった。

中央通り~山王大通りで今回、交換された停留所を挙げると、
中通二丁目(上)、中通一丁目(上)、大町二丁目(上)、山王十字路(竿燈大通り側上下)、県庁第二庁舎前(上下)、文化会館・八橋球場前(上下)、山王交番前(上下)、臨海十字路(上、大川反車庫行き側下)
の13枚のはず。

うち、市営バスがあった頃から使い続けられていた表示板は、山王十字路、文化会館・八橋球場前、臨海十字路の6枚だけだったと思う。
それ以外は、中央交通移管後に、名称変更などで手が加えられ、市営バス時代と同じ板面ではなくなっているはず。フォントも市営バス時代のナールではなく、スーラだったものもあった。
なお、かつては交通公社前(上)と、県立体育館前(上?、下)も共用タイプだったが、交通公社前は川反入口への改称時に交換済み、県立体育館前も何らかのタイミングで上りは円形に交換、下りは(珍しく)撤去されている。

一方、この区間内でも上記13枚以外、共用タイプでないものは、種類を問わず手付かずでそのまま残った。
したがって、元バスロケ、バスロケっぽい見せかけだけど非搭載の「バスロケもどき電照式」、赤色LED点滅式、裁判所前の埋めこみ式「バスで行こう」、かなりレアな県立体育館前下り(いつかアップしたいですが…)も、共用タイプ以上に傷んでいるものもあるが、引き続き活躍している。このことからも、やっぱり中央交通が共用タイプを駆逐したくてしょうがないように思えてならない。
県庁第二庁舎前(上)、手前はバスロケもどき電照式。ここに2本のポールは過剰

臨海十字路バス停は、上り側は1か所で、下り側は経路が分岐する先にあるため3か所に分散している。交換されたのは上りと、下りは秋田営業所管轄の大川反車庫行きのみ。
両営業所担当便とも停まるJAビル前の上り
臨海営業所担当路線の2本はそのまま。その1つは、平日1本の臨海経由新屋西線用で、「サタナビっ」でバス停名が書いてないと指摘されて交換された比較的新しいもの。
北側の臨海営業所方向の下り
本数がある臨海営業所線側は、市営バス時代の円形・ナールの表示板で、支柱はサビサビなのに、そのまま。このことは、やっぱり秋田営業所を優遇しているように思えてならない。
市営バス時代設置のナール
上の写真で、下段の赤い部分に「秋田中央交通」が浮き出ているのは、移管の途中の段階で、臨海営業所を市営バスと中央交通で共用していた時期があって、円形表示板を暫定的な共用表示板として使っていた名残り。
以前、「梅」の字形で、「母」の右下が突き出さない、ナールの独特の文字の形に気がついたが、もちろん「海」も同じ。

ごちゃごちゃと長くなってしまったので、いったん区切らせてください。
この区間には、少し珍しい表示板が複数あるので、後日改めて

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4 コメント

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円形表示板 (編地 耕部、)
2020-05-13 22:16:13
漸く、牛島・楢山方面と中通・大町・山王エリアが円形に交換されましたね(大川反車庫行きの方の臨海十字路以西の大川反~たけや製パン前は未だに共用タイプですが)。
実は自分も、この前散歩で手形山方面に行って来たけど、同じ手形山でも横山金足線寄りの北町と中町は交換されたのに対し、曲がった先の南町と回転地のある西町は未だに中央交通に移管後に交換されたタイプでした。
と言う事は後は残るは、手形山西町などの色褪せてしまった中央交通に移管後に交換した元市営バス系統の路線や未だに元市営バス仕様で錆が目立つ末期モデルの表示板(将軍野・寺内・神田・添川・秋田温泉・桜ガ丘・旭南・新屋・割山方面)の表示板だけになりましたが、あれも最新版の円形表示板(太字のスーラ中央寄せのやつ)に交換されると思いますが、もしそれらの表示板も交換になった場合、秋田市内を通る中央交通の元市営バス担当路線の表示板は、すべて最新型のスーラ仕様に統一するのではないかと思いました。
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ありがとうございます (taic02)
2020-05-14 00:55:28
忘れてました。臨海十字路より先、車庫方面も四角でしたね。だいぶ後で設置されたものかと思いますが。
最終的には統一するつもりなのでしょうが、この調子では何年、何十年かかるやら。更新を忘れられたかのように、ぽつんと古いまま残り続けるものもある気がします。
あと台座や支柱の老朽化もあるでしょうから、安全のためにはそちらの対応も必要だと思います。
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↑訂正 (taic02)
2020-05-14 13:22:39
臨海十字路~たけや製パン前も、市営バスと中央交通が競合していたので、本来の意味での共用区間でした。
表示板もローマ字入りのしっかりしたものが設置されたバス停も多かったはずなので、昔から共用タイプだったかもしれません。いつか検証しましょう。
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↑交換済みでした (taic02)
2020-05-22 18:56:02
臨海十字路から先、大川反、船木鉄工所前、たけや製パン前(県庁経由側のみ。円形の長崎屋経由側は変わらず)も、円形に交換されてしまっていました。
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