二重国籍

　党首になろうとしている人に二重国籍の疑いがかけられています。ずい分以前のネット記事に、アメリカで生まれた人が成人して『あれ？俺って二重国籍？』のネット記事を読みましたが、台湾国籍だとこれほどの大事で、アメリカ国籍だと笑い話しになります。なんだか変ですね。
　
　さて昔々の友人の話です。彼も二重国籍でした。まだまだ差別の色が濃い時代でしたので、それに至った理由は聞きませんでした。彼はパスポートを作ることもなく、国内の移動は決して飛行機を使わないことで知られていました。
　
　彼の会社が慰安旅行のとき、彼は留守番をしていました。そんな時に彼と仕事で合う機会がありました。突然彼が「田神さん、どれだけ住所を変えても召集令状が来るんです。ハングルなんて読めないのに・・・」と。
　
　そして彼から聞いたのが「日本人になりたくてもなれない。母の祖国は日本だが、行ったこともない国に自分の氏名住所が保管されていることが恐ろしい・・」
　
　彼は万が一飛行機が乗っ取られたら、自分は父の生まれた国へ無理やり連れて行かれることを恐れたのだと思います。当時は、よど号ハイジャック事件を誰もが知っていた時代です。今から思う怖いことは、当時は誰も拉致事件など知らない時代だったことです。