田神六兎の明るい日記帳

田神六兎の過去、現在、そして起こるであろう出来事を楽しく明るくお伝えします。

言動、立ち振舞と言霊

2016年09月05日 | 日記
 戦後すぐの生まれの私に、憲兵の怖さや「オイコラ警官」は、爺さまの話の中でした。低学年の頃の先生には、教育勅語時代に育った人もいましたが、さすがにビンタや罵声はありませんでした。
 
 ある年の市民運動会の閉会式の出来事です。国旗を下ろすとき「オイコラァ!帽子を取れッ!!」と子供を叱る老人がいました。周りの人はその声の大きさに驚き、声を出した老人を目で追う者、叱られた子を探す者でざわつきました。声を出した老人はごく普通のお年寄り、叱られた子供は小学一、二年の幼児でした。少年は両親に連れられていました。母親は老人に睨みつけるような視線を浴びせ、父親は呆れたような顔で、子の手を取りその場を去りました。残ったのは殺伐とした空気でした。
 
 先日、天皇陛下が自らのお言葉を語られていたとき、静かなお声でしたが、凛としたお声、静かに座って語られているのに、真似したくとも真似のできない立ち振舞に感動しました。皇室が永久に続くように願いました。
 
 近ごろTVのワイドショーが、陛下のお言葉を盛んに取り上げています。皇室に詳しい者、憲法学者なる者の喧々諤々の論争は、やたら視点を広げるのみで下品です。先日など、旧宮家の子孫だという者の発言を聞かされ、わずか70年ぽっちで、皇族の立ち振舞や言動が、これほどまでに世俗的、もしくはそれ以下に堕ちるものかと驚きました。
 
 男系であろうか女系であろうかは別として、私たちは育ちの良い人の真似をして己を磨こうとしています。「国旗の前で失礼であろう!!」と恐ろしい憲兵の言うような宮家の廃絶は正しかったと思いました。口から出た言葉は二度と戻りません。それに反して、陛下のお言葉は言霊(ことだま)に思えてしかたがない今日この頃です。