ラジオを聴きながら仕事していたが、パーソナリティーが『好き嫌い』をあれやこれや話すのが聞こえてきた。ハンバーガーショップで小学生くらいの子供さんが「野菜を抜いてください」と言ったらしい。パーソナリティーが「ハンバーガの野菜って、レタスとピクルスぐらい、好き嫌いが酷すぎる。ワガママだよね」と言っていた。たしかに私もそう思う。
昔々、食事中は、絶対に食べ物のワガママは言うなとしつけられた。ワガママ放題の私は好き嫌いが激しく、過度の偏食だった。そのうえ猫舌で、熱い、辛い、苦い、渋い、酸っぱいものは初めから口にしなかった。甘いものしか食べない子供だった。
人生、損も得も同じ、苦労も安楽も同じだということが分かった。中学生で親元を離れ、食事が冷めるのを待てず、猫舌ではなくなった。熱い汁、温かいご飯の美味しさを知った。食わず嫌いだったことが分かった。
甘いものしか、舌の感覚が反応しなかった口に、ほのかに辛い、苦味の美味しさ、酸っぱさが食欲をそそる、本来の味を知った。食べ物が選べない環境で、素材の美味しさを感じられる舌になった。遅まきながら、食べ物の本来の味を知ることができたのは幸いであった。
末っ子で乳母日傘の私であったが、父の死を境に一家離散の不幸も味わった。母との同居、わがまま放題の私が「ワガママが言うな」と子を諭す境遇になった。人生イロイロだろうが、何かを我慢、どれかを辛抱すれば、いつかは埋め合わせされる時があると思う私である。
昔々、食事中は、絶対に食べ物のワガママは言うなとしつけられた。ワガママ放題の私は好き嫌いが激しく、過度の偏食だった。そのうえ猫舌で、熱い、辛い、苦い、渋い、酸っぱいものは初めから口にしなかった。甘いものしか食べない子供だった。
人生、損も得も同じ、苦労も安楽も同じだということが分かった。中学生で親元を離れ、食事が冷めるのを待てず、猫舌ではなくなった。熱い汁、温かいご飯の美味しさを知った。食わず嫌いだったことが分かった。
甘いものしか、舌の感覚が反応しなかった口に、ほのかに辛い、苦味の美味しさ、酸っぱさが食欲をそそる、本来の味を知った。食べ物が選べない環境で、素材の美味しさを感じられる舌になった。遅まきながら、食べ物の本来の味を知ることができたのは幸いであった。
末っ子で乳母日傘の私であったが、父の死を境に一家離散の不幸も味わった。母との同居、わがまま放題の私が「ワガママが言うな」と子を諭す境遇になった。人生イロイロだろうが、何かを我慢、どれかを辛抱すれば、いつかは埋め合わせされる時があると思う私である。