森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

ヤマウコギ 大木

2016年06月25日 | 自然観察日記
一般的な大木とは言えないかもしれませんが、ヤマウコギのこれほど大きなものを今まで見ていませんから少々驚きでした。樹高約5m幹径10cm弱。新潟にも低山帯を中心に普通に見かけますが、雪のためか押されて立ち上がる樹形のものはまず見かけません。株立ち性の樹形でせいぜい径3cm程度の茎が四方八方に出ているというものです。雪という要因が生態系に与える影響は実に大きなものだということを改めて思い知らされます。

ヤマウコギの葉

2016年06月25日 | 自然観察日記
越後では「兼次めし」という謂れで「うこぎご飯」を春に食べる人が多くいます。私も毎年1・2回味わっています。彩と香りで春の恵みを感謝する年中行事の一つのようなものになっています。山菜は自分たちが少しだけいただける範囲で採集するという心掛けでいこうと思います。

マルバネコノメソウ

2016年06月24日 | 自然観察日記
物語山で見たもう一種のネコノメソウです。前2種に比べ地味な種かもしれません。花の時期が少し遅いのでしょうかまだ見ることができ、少なくともハナネコノメよりは目立ちます。やや白っぽい花でした。
3種のネコノメソウが競合して生育しているわけではなく適度な間隔でそれぞれがコロニーを作っているというふうです。ネコノメソウは湿ったところに生育するという共通項があるにしてもハナネコノメが最も乾燥しそうな場所に見られた気がしています。マルバネコノメソウもとくべつじめじめしているような場所ではなく空中湿度が保たれるようなところに生育していました。

マルバネコノメソウの葉裏

2016年06月24日 | 自然観察日記
マルバネコノメソウはやや深山性なのでしょうか。新潟県内には基本的には自生していないようですが福島県境や長野県境の稜線付近で採集の記録はあります。そうはいっても全国区のネコノメソウという種がある一方で、日本海側にはホクリクネコノメソウそれに対して太平洋側にはマルバネコノメソウやハナネコノメソウが生育しているという図式になっているといえるでしょう。

ハナネコノメの果実

2016年06月23日 | 自然観察日記
花の季節は終わったようで花は見られませんでした。かなり早く花は咲くようで、図説などで見る花は白く雄しべがアクセントになったとても魅力的なものです。一度はこの花が盛りの場面を見たいと思いました。この尖ったものは果実思われます。

コガネネコノメソウ

2016年06月22日 | 自然観察日記
ネコノメソウが数種連続して出てきました。いづれも見慣れている種ではなく太平洋側の種のようです。図説と突き合わせて得た結論がコガネメコノメソウ。しかし、典型的な花の色ではないのでやや自信がありません。葉やその他の形態は合致していると思いますが、必ずしも黄色の花ではないという記述で収めたという次第です。

コガネネコノメソウの花

2016年06月22日 | 自然観察日記
ネコノメソウも大変変異が多く各地域地域にそこに適応した種がいるような話も聞きます。正確に種を特定するには膨大な資料が必要なのかもしれません。今回は幾分アバウトな部分を認めて、新潟の種と群馬の種の違いを頭に入れる程度にと考えています。

マタタビの大きな個体

2016年06月21日 | 自然観察日記
幾分明るい林の切れ間にマタタビが斜面に這い上って生育している場所がありました。まだそれほど葉が展開しているような季節でないのですが、おびただしい数の新葉が展開し始めていますからここだけ異彩を放って大賑わいといった風情です。こんなに過密になったら下の葉は生きていけるのか気になります。それにしてもつる植物の無秩序さは圧倒されます。こういうヤブで行く手を阻まれたら果たして突き進めるかどうか・・。