「スイカズラ科」として理解していたムシカリやガマズミが遺伝子解析を元にしたAPG分類では「レンプクソウ科」に整理されたという話を聞いてずっと馴染めずにいるのですが、その「レンプクソウ」なるものを図説では見ているものの実物を今まで見たことがありませんでした。今回の物語山の散策の最大の成果の一つがこのレンプクソウに巡りあったことでしょうか。見慣れない植物を観て、しばらく時間をおいて「あっ!」と気づいたものでした。頭の中にあるレンプクソウの写真と目の前にある実物が重なった瞬間です。こういう時の嬉しさは分かってもらえるでしょうか?舞い上がる気分とでもいうのでしょうか誰もいない山中ですが結構大声でも出したような・・・。悶々としていたものが急に晴れた心地でした。とはいっても、いまだにムシカリとの共通項を見いだせていませんから科名についてはまだしばらくは悶々とした状態が続きます。
レンプクソウという名前は福寿草を引き抜いたときに一緒についてきた草がこれで、「連福草」と名づけれれたとか。どことなく人を食ったような名づけられ方です。極めて地味な種で小さな花は1cmに満たないもの。それも色彩が緑色ですからよほどの好事家でないとすぐに見つけ出すことはできないような花です。