衣類を洗濯の「しわ」
洗濯するときや干すときにちょっとした工夫を取り入れれると洗濯物のしわを防ぐことが可能だとか。
そこで、洗濯でしわができる原因や、しわができないようにする工夫、アイロンを使わずにしわを目立たなくする方法を解説した記事をご紹介します。
記事(2022年5月11日 tenki.jp)によると
『◆洗濯でしわができる原因
洗濯で衣類にしわができてしまう原因は大きく分けて3つあります。
1.繊維の変形
衣類の繊維は、分子同士の結合によって形作られていますが、水分を含むと繊維が膨張し、分子の結合がほどけてしまいます。その状態で脱水すると、ほどけた分子は再結合しますが、元の分子の結合とはズレが生じてしまうため、しわができる原因となります。特に木綿や絹、麻、羊毛といった天然由来の繊維は水の影響を受けやすく、しわができやすいため注意しましょう。
2.洗濯時の水分量が少ない
洗濯でしわができる原因は水分と説明しましたが、洗濯時の水分量が少なすぎてもしわの原因となります。少ない水分で洗濯すると、洗濯槽の内部で衣類同士がきつく絡み合ってしまい、頑固なしわができてしまうからです。洗濯機の水量を抑えるのは節水にもつながりますが、同時にしわがつきやすい状況も作り出してしまいます。
3.長時間の脱水
厚手で乾きにくいものはしっかり水を切っておきたいところですが、脱水時は必要最小限の水しか使わないので、衣類同士が強く絡まる原因となります。短時間なら問題ありませんが、必要以上に長い時間をかけて脱水するのは控えた方がよいでしょう。
◆洗濯時や干す際にしわができないようにする工夫
洗濯物のしわをなるべく作らないために、洗濯時や干す際は以下の工夫を取り入れてみましょう。
1.しわを伸ばし、畳んでから洗濯する
「どうせしわになるから」と、衣類をくしゃくしゃにしたまま洗濯すると、さらに頑固なしわが残ってしまう可能性があります。面倒でも、衣類は一度しわを伸ばし、軽く畳んでから洗濯機に入れるようにしましょう。
2.しわがつきやすい衣類は洗濯ネットを使用する
木綿や絹、麻、羊毛といったしわのつきやすい素材を使った衣類は、あらかじめ1つ1つ洗濯ネットに入れて洗濯しましょう。洗濯ネットに入れておけば、他の衣類と絡む心配がなく、しわができにくくなります。洗濯ネットはしわを防ぐだけでなく、衣類の摩擦によるダメージも軽減できるので一石二鳥です。
3.洗濯物は適量を心がける
衣類をぎゅうぎゅうに詰めて洗濯すると、洗濯物同士の圧迫によってしわがつきやすい状態になります。逆に少量の衣類を洗濯すると、衣類同士が絡まり合ってしわが残る原因となります。一度に洗濯できる量は洗濯機によって異なりますので、取り扱い説明書を確認し、多すぎず少なすぎず、適量の洗濯を心がけましょう。
4.脱水が終わったらすぐに干す
衣類のしわは、濡れている状態だと比較的伸ばしやすいですが、乾いてくるとくっきりと跡が残ってしまいます。洗濯が終わった後、しばらくそのまま放置していると頑固なしわが残りやすくなりますので、脱水が終わったらすみやかに干すことを意識しましょう。
5.干す前にしわを伸ばす
洗濯物にしわが寄った状態で乾かすと、跡が残りやすくなってしまいます。洗濯物を干す際は、衣類を軽く叩いてある程度しわを伸ばしておくと、しわの少ない仕上がりになります。
6.重い方を下にして干す
洗濯物は重い方を下にして干すと、重量で衣類がピンと張り、しわを伸ばすことができます。たとえば、パーカーならフードがある方を、ジーンズならウエストの方をそれぞれ下にして干すと、衣類が伸びてしわがつきにくくなります。
◆アイロン不要でしわを目立たなくするコツ
ここまで、しわがつきにくい洗濯の仕方や干し方のコツをご紹介してきましたが、それでも衣類にしわが残ってしまうことがあります。衣類のしわはアイロンで伸ばすのが一般的ですが、出張先や旅行先で手元にアイロンがない…という場合は、以下の手順でしわを伸ばしてみましょう。
1.洗濯物に水分を含ませる
衣類の繊維は、水分を含ませると分子がほぐれ、乾くと再結合する仕組みになっています。そのため、乾いた衣類に再び水分を含ませ、しわを伸ばした状態で乾かせば、しわを目立たなくすることができます。水分を含ませるといっても、びしょびしょに濡らす必要はなく、しわがある部分を中心に適度にしめらせればOKです。
2.しわを伸ばす
衣類に水分を含ませたら、衣類を両側からはさむように叩いてしわを伸ばします。丈夫な素材なら、両側から軽く引っ張ると簡単にしわを伸ばすことができます。
3.洗濯物を乾かす
しわが伸びたら、あとはハンガーなどにかけて衣類を乾かすだけです。自然乾燥でもよいですが、しわ伸ばしにかかる時間を短縮したいのならドライヤーを活用するのもひとつの方法です。その場合、最初に温風を当てた後、冷風を当てるときれいに仕上がります。』