治しやすいところから治す--発達障害への提言

花風社・浅見淳子のブログ
発達障害の人たちが
少しでもラクになる方法を考える場です。

親心の廃用性委縮

2015-07-09 16:00:00 | 日記
今日は朝からコロコロをひきずって、隣町の保護者会にお出かけしてきました。コロコロの中身は見本用の書籍とニトロレター、それに卓球セットと一本歯下駄です。通級の保護者向けの講演会でした。企画持ち上がり当初は小さい会のはずだったのですが関心高くだいぶ増えたということで、ニトロレターの在庫がぎりぎり間に合ってよかったです。ニトロレターは二回増刷しましたけど、もう刷りません。今度は「三本の芋づる」と題したニュースレターを発行予定です(時期未定)。

今日の会、テーマは二つ。一つ目は「発達障害は治りますか? と今聞かれたらこう答えます。」。そして二つ目。「身体アプローチはなぜ有効か?」

なんで身体アプローチが有効なのか、は最近だいぶ説明が上手になってきました。今ききにくるとお得ですよ。

ていうわけで自分で録音とっときました。

質疑応答から終わったあとも、参加者の方たちと意見交換しました。こういう会は赤い「元祖自閉っ子」も読んでいない花風社初見の方からずっと流れを見てきた方までそろっていて、「今のタイミングで南雲さんとはすごいですね。神が降りてきましたねまた」とかも言っていただき、そうなのか~てへ、と思いました。通級のお子さんたちは基本知的障害というより学習障害的な困りごとが多いでしょうね。「読めない子に読まなくていいというのは支援にならない」という南雲さんのメッセージを特別先駆け蔵出しご紹介してきました。関心は高かったですね。

それともう一つ、「治ってますか? 発達障害」の中で栗本さんが「親御さんの身体がガチガチだと問題のありかがわからないことがある」(大意)みたいなことを言っていたのですが、なんだかわかるような気がしました。とにかく親御さんたち、最初はなんかせっぱ詰っている感じ。だんだん弛んできて、話してくださってわかったのは

「自己肯定感伝説」を維持するための「空褒め推奨」と「ネガティブなことは一切子どもに言ってはいけない」にがんじがらめにされて、それでいて子ども自身は自分の問題に気づいていなくて、それでガチガチになっているんですね。

やっぱり啓発が誤学習を生んでいるじゃん、と思いましたよ。

あとねー。大地君みたいにやる気がないんですうちの子とかも言われたし

親が悩んでいるけど子どもはのんきで、という話も出たけど

子どもはそういう生き物でしょ。

でも別に修行的意味合いを顕在化させなくても子どもは自然に修行しているよね。
遊んでいるふりして修行していればいいですよ。

なんでこんなに頭でっかちに問題を解決しようと焦っているのかな、と思ったけど、梅雨時もあるかもね。栗本さんが「苦しみ続けたい人」の特徴を身体的に教えてくれたけど(イラストにしてあります)、たしかにそういう感じだった。

お母さんたちがラクになるといいな、と思いましたけど
それはたぶん金魚だけじゃなく

支援者に植え付けられた誤学習をデトックスする必要がありそうね、と思いました。
その点今日の講演はよかったんじゃないかな。
私がギョーカイの悪口、たくさん言ったからね。


子どもに言いたいことがいっぱいある。
親はそういう生き物です。

子どもは万能感がある。
子どもはそういう生き物です。

でもその万能感がある子どもが愛情を持っている人にダメ出しされて成長していく。
それが普通の育ち方。

ただ特性のある子たちだから、ダメ出しにもコツがいります。
ダメ出しをしてはいけないわけではないでしょ。

そこで全面的にダメ出しにダメ出しされると、「親心の廃用性委縮」が起きてお母さんたちの健康に悪いなあと思いました。
普通のことができない子たちに普通のしかり方をしたら残酷だけど、その子が受け入れやすい突っ込み方はあると思うよ。

「うちの子はなんだかんだ人に助けられる性質で、でもいつか痛い目にあうと思って・・・」というお母さんには

「人に助けられる性質だというのは財産だし、大事にするといいですよね。でも大丈夫です。いつか必ず痛い目にもあうときがきます。そこで学びますから」と太鼓判押しておきました。だって人ってそうやって成長していくでしょ。

今日の午前中の意見交換だけで思いついた企画はいっぱいあるんだけど



企画1 OOOOOOOO(伏字)
企画2 OOOOOOOO(伏字)


うわー暑苦しい。
書いているだけで暑苦しくなってきた。

スイカ食べようっと。

そして

本日のスタッフの皆様、参加者の皆様、ありがとうございました!
またお会いしましょう。ご近所ですしね。

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