治しやすいところから治す--発達障害への提言

花風社・浅見淳子のブログ
発達障害の人たちが
少しでもラクになる方法を考える場です。

誤学習ではないかもしれないけれど

2015-08-29 11:15:45 | 日記



さて、今朝いただいた遠方からのご参加申し込みでも
「土曜日だったら出席できなかったので変更がうれしいです」とのお知らせ。

そういう方もいらっしゃるし、逆にこちらのリスケで翻弄してしまった方もいらっしゃいます。

ちょっとそのあたりで気になったことがあったので一点。

10月10日のつもりで飛行機とっていた方が急きょ11日に取り直しのお手間をかけてしまたケースで、こちらを気遣ってくださって

「鹿児島での出来事がショックだったのではないか」と配慮してくださる方がいたのですが、いえいえ、それは関係ありません。鹿児島に出かけるずっと前から私はなぜか10月10日だと思い込み、その思い込みに基づいて栗本さん南雲さん自分のスケジュールも抑えていていたという。

どっちかというとこういうミスの多い人間なんですよ、私は。
その証拠に、旅先で私が怒涛のリスケをしていたときに夫は横で本を読んでげらげら笑ってました。「よくあること」「自分のミスを自分でカバーしているだけ」なのでこれは家族のとる態度としては正しいんです。

私は今回のことにくらべものにならないくらい大きなミスをこれまでもいっぱいやってきたし、その際には誠心誠意謝るし、自分で責任を取ってきました。
決してミスをしない人間ではないんです。
家族だとそれをわかっているから、横で本を読んでいられる。

そして猿烏賊の一部は「謝ったら死ぬ病」とか私のことを評しているようですが
そもそも「謝ったら死ぬ病」だったら社会人はできませんね。
謝るべきときには謝るのが当然。そして謝るべきじゃないときには謝らないのが当然です。

まあ猿烏賊にひきかえ「鹿児島でのショックが原因ではないか」と推測してくださった方は飛行機リスケしてまで来てくださる愛読者なわけですが

だからこそもしかして誤学習が隠れているといけないのでこの記事を書いてます。

「浅見さんはミスなんかしないはず。したのはショックを受けたから」

というだけの誤学習でしたらたんに私が過分な評価を受けた、で終わりなんですが
それが

「世の中でそこそこうまくやれている人はミスなんかしないはず」だとしたらもっと深刻な誤学習なわけです。

そしてそれはミスをしてしまう自分やお子さんを過剰に悲観するところにつながる。
これは避けたいなあと思うわけです。

私はとりわけミスは多いと思いますが
世の中のもっともっと成功している人たちだって、ミスはしていますよね。
ただそれを自分で責任取ってきただけ。

だから自分やお子さんのミスにたじろぐことはないんです。

私は少しの逆境でくじけている人を見ると、

「この人は苦労してこなかったんだろうなあ」と思ってしまったりします。

その原因が「他人はミスをしない」という誤学習によるものだとしたら

「他人もまたミスをしている。でもそれを全力で自分でカバーしている」という事実をお知らせする次第です。

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