「発達障害の原因と発症メカニズム」
読み終わりました。
あああ、すごい本だった。
これだけの、長年の研究の成果が一冊の、しかも決して専門書科学ではないお値段で手に入るなんて、貴重です。
ある意味、全員の言ってることが正しいのだと思います。
治る、は本当。
親のせいではありません、も本当。ただし、青いお札を掲げている人たちとは意味合いが違います。
社会が理解すれば、も本当。でもこれもギョーカイが言ってるのとは意味合いが違います。
今まで、親学とギョーカイの争いを空しいな、と思って見てきました。ある意味どっちも自閉症を甘く見てる。親の躾でどうにかなるものでもなければ、社会が理解すればどうにかなるもんでもありません。でも原因がこうなら、私のカンは当たってたなあ、と思います。
有効な治療に結びつかないのは診断が粗すぎるから。サブタイプを想定しない療育、職人技を否定する療育をトンデモだとみなしてきました。でも原因がこうなら、やっぱりそれもあたりでしたね。
自閉症関連遺伝子は三千数百、主なものだけでも数百あるそうですから。当然サブタイプという考えを取り入れないと療育に効果があるはずがありません。
原因がわかってきてるので、研究者の皆様は自閉症マウスを作り出して、それを治そうとしたりしているそうです。そういう試みが現に日本でも進行しているわけですね。
杉山先生のおっしゃる通りです。新たな時代が始まってしまいますね。
今現在、読んだ部分は100ページもいっていません。
しかし、現時点での感想をはっきり言ってしまうならば
震えがとまりません。
それはもう帯や目次を見た瞬間から。
「発達障害は原因はよくわからないんだけれど
とりあえず先天的な脳の異常で手の施しようがない。だから福祉に人生を丸投げしろ」
私が障害者認定された頃、身の回りにある情報は全てそういう結論に持っていかれるようなものでした。
でも「自閉っ子と未来への希望」を読んで
私は自分の人生に対し「やりようはある」という強い希望を見出すことができました。
以来、花風社さんの本を追いかけ続けていって
本がリリースされるたびに希望を何回も頂きました。
その一読者としてこの本に目を通すことができるのを本当に幸運に思っています。
一素人としての意見ですが、もっともっと「治る」という考えが広まっていってほしいと強く感じました。
それはうちの新刊へのお言葉と受け取ってよろしいでしょうか?ありがとうございます。実は373さんが今度のご注文一番乗りだったのですよ!すみません、景品は出ません(≧∇≦)
いずれにせよ、優れた解決策は、東洋にこそ、日本にこそあったんだなって今実感しています。
またお越しくださいませ。
またお越しくださいませ。
「自閉症だから」ということにとらわれ過ぎると自閉症が強まるような気がしていました。
自閉症に良いといわれていることをすること自体がトリガーになることもあるんじゃないか。
息子はだんだん自閉要素が薄くなっていると感じています。「合っている」と言われるやり方を無視してきたからかなと。でもそれは息子と、我が家だからできたことかと考えます。
時々見直しも必要です。息子は成長し発達しているから。
金魚体操やった晩、息子はすごーく寝ていました。気持ち良かったんですね。
何しろ関連遺伝子が三千あるのですから、症状は多様で当然。全員に通じる療育などないと考える方が自然でしょうね。
でも睡眠が大事なことは、人類に共通しています。その困難が息子さんの場合金魚で和らぐのなら、それは息子さんに関しては正しい発達援助でしょう。
またお越しくださいませ。
ちょっと離れますが、東洋発ということで言えば、成瀬悟策氏提唱したの臨床動作法というのが興味深いです。1984年の時点で自閉症児への身体アプローチに取りくんでた心理学者がいたというのには驚きました。
洋の東西を問わず猿烏賊はいてギョーカイはあって、一生懸命治るための試みを潰してきたんですね。自分たちの卑屈な心を守るために。
私が今いるタイでは、自閉っ子への身体アプローチわりと普及してるらしいです。王族に一人いらして(インド大津波で亡くなった)自閉症への理解が進み、そしてなんといってももともとマッサージの国なので。
あと海外での自閉症研究が水俣病を参考にしたというのが、ほほお、と思いました。
物質に曝露される時期によって奇形になったり自閉症になったりするっていうのは驚きました。
この本を読めば、自閉症に生まれた人たちに対して、社会が責任を持たなくてはいけないのがよくわかります。
でもギョーカイは嫌いだろうな。水銀原因説に対するヒステリックな反応を思い出します。
あれをTBSが報道したとき、死んだふり系圧力団体にも保護者からの問い合わせが殺到したそうです。そしてその殺到がイヤで、報道するなと抗議する。
仕事のやり方として実に怠慢だと思いました。関連遺伝子が三千ならば、中にはキレーションで治った人もいたのでしょう。それを見極めるのが研究者のやる仕事だと思いますが、医師免許持ってる人がペアレントメンターなんかやってる状況ではギョーカイの外の研究者にしかその力はないでしょうね。
またお越しくださいませ。