治しやすいところから治す--発達障害への提言

花風社・浅見淳子のブログ
発達障害の人たちが
少しでもラクになる方法を考える場です。

「気持ちいい」が大事なわけ--バブル世代から伝えたいこと

2018-12-13 09:14:07 | 日記
神田橋先生から私たちが習った最大の教えは「気持ちがいい」なんだけど、それを使いこなしていない人が多いですね。
そして目先の情報に翻弄されてしまう。
そうすると情報制限に走る。
そっちは正しい方ではないと思います。
別に情報は多けりゃいいってもんでもないけど、少ないのは良くない。
ある程度情報を取り入れ、専門家の知見を相対化し、主体的に使わないと進みません。
そしてこれは発達の問題に限りませんね。
仕事だってそうです。
誰も「花風社が成功する方法」を教えてくれません。
猿烏賊騒動が起きたとしたら、そのときに彼らと妥協するか戦うかを決められるのは私だけ。そしてその結果には責任を持たなくてはいけません。
私は「気持ちいい」方を選びました。


「気持ちいい」を羅針盤にすることの大切さをなぜ私がこれほど後続世代に伝えたいかというと、バブル世代だからかもしれません。
後続世代の皆さんは、楽しかった話しか聴かないかもしれないけど、バブル世代のツケを払っている人はたくさんいるんですよ。
女性の立場からみて、一番ツケが大きいな、と思うのは他軸的に結婚を決めて続かなかったシニアシングル女性ですかね。私、この問題は本当に心を痛めています。

何しろ三高ですからね。
三高的な方面で、上昇志向が高い女性が多かった。とくにルックスに自信があったりすると。顔と金との引き換えみたいな結婚がすごく多かったですよ。今もそうなのかもしれないけど。
一流大学出て一部上場企業に勤めた才色兼備の女性たちが絵に描いたようなエリートと結婚し、そして続かない。もちろんうまくいっている人が圧倒的に多いんだろうけど、離婚したり、そこまで行かなくても金のために不幸な結婚生活を続けて病んでいる人は相当多いような気がしますよ。
このまま死が二人を分かつまでそれなりに一緒に暮らすのかもしれないし、何かをきっかけに(子どもの独立とか)別れるのかもしれない。
ともかく条件で結婚した夫とうまくいかなくてメンタルきつい人は多いです。
この世代は離別でもそれほど金銭的な被害はないかもしれません。
実家が太いのと、別れた夫もエリートだと金銭的にはさほど苦労しない。でもお節介だけど(本人たちの前では決して口に出さないけど)さみしくないかな~とは思います。
そして親が先に行ってしまったあとはきついだろうなあ、と思います。
実家も頼りにならない人は、私の周囲にはあまりいないけど、世の中には多いはずなので、離別がリスクになってくると思います。

こういう同世代の変遷を見ていると、単純な話ですが好きな人と結婚して好きな仕事をするのが結局は幸せが長持ちするのだとつくづく思うんですよ。
「他人から見てうらやましがられる結婚」と「自分が幸せな結婚」と一致しなかった人は老後寂しいかもしれません。
自分が何を好きになるかをすごく大切にした方がいいしそれを選んだ方がいい。

ところが教育制度の中でそれをむしろ止められていますよね。
いわゆる優等生ほど誰かえらい人の言うことに左右されて自分の感覚を信じない。
私は成績は優等生だったかもしれないけど教育制度には面従腹背だったからよかったです。
病んでいく優等生の多さを見るとき「気持ちいい」ってすごいなと思うんですよ。

今の人たちは出会いのかたちも変わったみたいだけど、むしろ健全に恋愛しているように見えます。
そしてカサンドラがっている人たちは、さっさと別れた方が健全だと思います。
悪口言っている相手とずーっと暮らすのはいいもんじゃないですね。