治しやすいところから治す--発達障害への提言

花風社・浅見淳子のブログ
発達障害の人たちが
少しでもラクになる方法を考える場です。

専門性を支えるデータの大切さ

2013-06-26 11:21:02 | 日記
先日、年上のお友だちとお会いしたとき
目の病気をして手術してから仕事で苦労するようになったという話を聞きました。
拡大コピーをしたり、人に読み上げてもらったり、いろいろ工夫をしているらしいです。

私はその場でiPhoneを出して、
こういうのを持っていれば、見えにくい人は
音声読み上げとか、そういう機能をダウンロードできてラクだと教えてあげました。
電話やさんの営業の人にもそう言ってスマホを勧められるということなので
絶対にスマホにした方がいい、とおすすめしておきました。
それこそ百聞は一見にしかずなので
その場でSiriを立ち上げてその人にメールを送ってあげました。びっくりしてらっしゃいましたよ。

私は先日、通級の先生に会ったときのことを思い出しました。
通級指導に来るのは、基本的に知的障害のない子ばかりです。
なのに週に一度の貴重な時間、来ても何していいか動けずぼんやりしている子が多くてもったいないということなので
その場で検索して、入所施設とか、重度のお子さんのご家庭とかで普通に取り入れてるトランジションなんかの写真を見せてあげました。

「まったく見えないわけじゃない」人もラクになるために音声読み上げアプリを使っていい。
そして知的障害がない子も、実行機能を補うための絵カードシステムを使っていい。
どうしてそういう発想がわいてこないかというと
そういう情報を知らないからですよね。

日章旗のモチーフを見つけては騒ぎ立てる半島人のごとく、差別らしきものを見つけては騒ぎ立てるギョーカイ人。うんざりしながらもその人たちのFBとかブログとかを我慢しながら見ているのは、自分には一見関係ない「音声読み上げアプリ」みたいな情報が、データとして貯めておけば役に立つからですよ。
発想っていうのは、データの積み重ねがないとわいてこない。
データからどれだけ発想するかは天与の部分もあるかもしれないけど
とにかくデータを入れとかなければ発想は生まれないでしょ。

だから教師の皆様におかれましては、専門性を養うために
馬烏賊を含む研究者の皆様とつかずはなれず、情報を得ておくことは大事なわけですね。

さて、栗林先生との対談部分。
時間短いんですけど、まあ定型発達の方ですから効率はいい会話なので
盛りだくさんにしました。
せっかくだから、「友だち原理主義」の横行する学校の中で
どうして栗林先生は友だち作りを強制しないのか
それも伺ってみることにしました。
友だち作りを強制しない教師が増えれば、子どもはラクになります。
レジュメ的にはこんな感じです。

・子どもたちに友だちは必要か?
・栗林先生が、友だちがいることの良さを認めながら必ずしも友だち作りを強制しないのはなぜか?
・なぜ教師は「みんな仲良く」してほしいのか?
・いじめの問題
・いじめと喧嘩の違い
・問題を解決できる教師の専門性 どういう順番で専門性を身につけてきたか

札幌、横浜講演とも
あと数名で札止めとなりますので、お急ぎ下さいませ。
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