治しやすいところから治す--発達障害への提言

花風社・浅見淳子のブログ
発達障害の人たちが
少しでもラクになる方法を考える場です。

千代大海とギフテッド教育

2010-02-04 08:42:52 | 日記
「ギフテッド 天才の育て方」のエントリーを読んで
「面白そうですね、読んでみます!」というお声をいくつかいただいた。

「ぜひせひ読んでください!」とオススメしながら気づいたこと。
私よりこの本に飛びつくのが遅かったっていうことは、現場の人にとってもあんまり天才教育ってぴんときてないのかも、っていうこと。
ある意味、健全なことだ。
発達障害に対する考え方って、なんだかんだだんだん健全になってきているんじゃないのかな。

著者の方たちとの思惑とははずれるかもしれないが、私は「ギフテッド教育ってエリート教育ではなく予防教育なんだ」という印象が強く残りました。そして、だからこそ必要だってわかった。

だってIQ186の子とかが対象だったら、限定的すぎるもんね。現政権下ではとくに、事業仕分けされて終わりそう。

で、思い出したのが実はこの前引退した元大関・千代大海なのです。

千代大海は故郷の大分で相当なやんちゃをしていたらしい。さんざんやんちゃをして中卒で職人になったらしい。
それでも「親孝行がしたい」と九重部屋の門を叩く。金髪のリーゼントで。
で、親方に叱られてリーゼントを丸坊主にしてきて、入門を許された。

でも入門してからは、素直な子だったと先日九重親方(元横綱・千代の富士)がテレビで言っていた。
やんちゃな人は、自分より腕っぷしの強い人には絶対服従なんだって。

で、幕内優勝して故郷に凱旋パレードしたとき
「パトカーに乗せられていたやつが白バイに先導された。たいした出世だ」ということになったらしい。

この場合の「九重部屋入門」がギフテッド教育に思えるのだ。

つまり、やんちゃな子に、才能を生かす教育をすることによって、不良少年が大関になった。

別に問題行動はやんちゃ方面でないこともあるだろう。不登校とかリスカとか家庭内暴力とか引きこもりとか色々。

でもとにかく、無駄な方向に行かない予防のために、その子の才能を伸ばすって大事な発想だと思う。
その結果大関になれるかどうかはその子の素質しだいだけどね。
まあ別に大関にならなくてもいいんじゃないだろうか。堅気になれば。

九重部屋だからギフテッド教育でも、別の部屋だったら違ったかもしれないし。

高砂部屋だったら(以下略)

そこは相性なんだろうけど。

天才剣士だったらしい沖田総司キティちゃん。リボンに「誠」って書いてあります。