Sketch of the Day

This is Takeshi Kinoshita's weblog.

日本造園学会全国大会分科会のお知らせ

2005-05-10 | Fieldwork
平成17年度日本造園学会全国大会分科会
“アーバニズム”とどう向き合うか? その3 都市化する河川とランドスケープのデザイン

●日時:2005年5月16日(月) 午前 9:00~11:30
●場所:フィオーレ東京 カトレア(第3会場)
    東京都新宿区新宿7-26-9 TEL. 03-5292-6510

●趣旨:都市インフラとしての土木構造物のデザインとその評価基準について検証した昨年の分科会に引き続いて、今年は河川空間のランドスケープ・デザインに着目する。河川は土木が対象としてきた公共用物の中でも、その自然公物としての位置づけから、本来ランドスケープ・デザインに深く関わるべき対象と言える。しかしながら、河川管理施設(堤防等)のデザインはこれまで主に技術的・経済的な面からのみ処理される部分が多く、デザイン本来の可能性が見過ごされてきた点は否めない。近年、シビックデザインと称して堤防等のデザインにも多面的な展開が見られるようになってきたが、そのような試みはまだ始まったばかりである。しかし、これらの試みの多くが、(当然とはいえ)現行の治水システムや制度環境を前提とした、いわば河川空間表層のデザイン改善にとどまっている点を我々は何よりも問題視したい。治水システムの見直し、自然公物としての管理の限界、公物管理と土地所有の問題等々、この国の河川と都市化の関係はいま新たな局面を迎えつつあると言ってよいであろう。こうした状況をふまえ、まず、日本の河川空間をとりまく制度環境、治水システム、土地所有形態等について、海外の事例を参照しながら復習、相対化してみる。そして、現行の河川制度や治水システムの枠を取り払って(見直して)みた時に、我々はどのような新しい枠組みやデザインの考え方、都市の空間モデルを展望しうるのかについて、土木や造園、景観の専門家を交えて自由に議論することを本分科会の目的とする。

●企画責任者:
木下  剛(千葉大学 園芸学部 緑地・環境学科)
高橋靖一郎(Masterpiece/Landscape Design Studio)
石川  初((株)ランドスケープデザイン)

●プログラム
話題提供:
1.グランドデザインとしての河川の構造と治水システム:辻野五郎丸((株)修景社)
2.イギリスの運河景観にみる土地所有と水運権利の影響:荒井歩(東京農業大学)
3.東京キャナルプロジェクトからの提言:石川 初((株)ランドスケープデザイン)
討論:話題提供者および会場参加者による討論
モデレーター:木下  剛(千葉大学園芸学部)、高橋靖一郎(Masterpiece/Landscape Design Studio)

公園としての墓地/農業、農家、あるいは農地

2005-05-09 | Japan
2005.5.9.Mon
*「公園計画論」講義3週目
公園墓地とプライベート・プレイス(Private Place)を起点とする米国の公園・緑地計画史について概説。

*都市環境デザイン学研究室ゼミ
流山市新川耕地の土地利用改変予測とその計画的誘導方策の検討をテーマとしたゼミの3回目。
http://www.h.chiba-u.jp/oshirase/oshirase2005_1.htm
http://www.h.chiba-u.ac.jp/shinbun.htm


MC-P3D

2005-05-08 | Japan
2005.5.8.Sun
週に一度の買い物。ついでに今日は掃除機を買い換えた。ホントはこいつが欲しかったんだけど、高くって。戻って、ベランダの掃除。高層階のベランダというのはいきおいゴミの仮置き場になってしまう(ってうちだけか?)。たまりにたまった大型ゴミを階下に降ろす。こういう作業はまだ蚊がいない今のうちに済ませておくのがベストだ。だいぶスッキリした。埃まみれになったのでシャワーを浴びて夕飯を済ませ、明日の授業の準備。メイルを開くと、会議の開催通知が。。。やれやれ、休日だというのに。

教育ルネッサンス

2005-05-07 | Japan
2005.5.7.Sat
*読売新聞朝刊(京葉版)の「教育ルネッサンス」のコーナーに記事が掲載されました
昨年度、僕が担当した千葉大学園芸学部緑地・環境学科の環境デザイン実習のテーマとしてとりあげた流山市新川耕地の保全再生戦略について、行政と大学が連携して取り組んだ教育研究事例として紹介されました。

*論文発表の事前打ち合わせ
来る5月15日(日)に東京大学(本郷)で開催される(社)日本造園学会全国大会の研究発表会での発表内容について、共同発表者の笹谷君(大日本コンサルタンツ)と大学研究室で打合せ。

日本造園学会全国大会ワークショップのお知らせ

2005-05-07 | Fieldwork
平成17年度日本造園学会全国大会ワークショップ
景観を育てる制度の現場での運用 -研究・行政・産業の立場から-

日時:平成17年5月14日(土) 10:00~14:40(12:00~13:00昼食)
会場:東京大学農学部弥生講堂一条ホール(入場無料)
主催:日本造園学会学術委員会

●趣旨:平成16年6月18日に公布され、平成16年12月17日に景観計画区域等に関わる一部の規定が施行された「景観緑三法」、平成16年5月28日に公布された「文化財保護法の一部を改正する法律」により文化財保護法に創設された文化的景観の保護制度など、良好な景観を育てるために新たに創設された制度の運用が平成17年度から本格的に始まる。このような背景をふまえ、既存の制度と新たな制度とを複合的・総合的に活用して、日本における良好な景観の保護・再生・創造に向けて、現在どのような取組みが動き出しており、また、これからどのように発展・継続させていくべきかということを、行政や市民活動の現場の視点から議論を深めることを目的とする。

●プログラム:
10:00~10:10 趣旨説明
10:10~12:00 セッション1:景観緑三法の施行と行政のとりくみ
12:00~13:00 昼休み
13:00~14:30 セッション2:景観緑三法による街づくりの課題
14:30~14:40 総括

●セッション1:景観緑三法の施行と行政のとりくみ(話題提供各15分・討論50分)
話題提供1:市町村レベルでのとりくみ~取り組み動向と課題~:深尾甚一郎(近江八幡市文化政策部企画課)
話題提供2:景観法の制定を受けての今後の景観行政の方向について:高山英夫(滋賀県琵琶湖環境部自然保護課)
話題提供3:景観法の施行状況について:森口俊宏(国土交通省都市・地域整備局都市計画課)
話題提供4:文化的景観の保護施策における行政からの連携:本中 眞(文化庁文化財部記念物課)
モデレータ:宮城俊作(奈良女子大学生活環境学部/日本造園学会学術委員会)

●セッション2:景観緑三法による街づくりの課題(話題提供各15分・討論45分)
話題提供1:天神崎の自然とその保全活動:玉井澄夫((財)天神崎の自然を大切にする会)
話題提供2:景観の創造による街づくり~紀州湯浅:様々な住民組織が育み洗練させてきた「歴史的まちなみ」~:神吉紀世子(京都大学大学院工学研究科都市環境工学専攻)
話題提供3:景観法時代の専門技術者の役割:出来正典((株)シビックデザイン研究所)
モデレータ:木下 剛(千葉大学園芸学部/日本造園学会学術委員会)

@和名ヶ谷クリーンセンター

2005-05-05 | Japan
2005.5.4.Wed
今日は一日自宅で仕事、の予定であったが、案の定息子が騒ぎ出して、和名ヶ谷のクリーンセンターに行く羽目に。息子のお目当てはプレイグラウンドの複合遊具。それだけじゃこっちがつまらないし時間ももったいないので、昼食と図書館というのがいつものコース。プレイグラウンドで遊び疲れると食堂で昼食をとり(ここのうどんとカレーはなかなかいけるのである)、食後のコーヒーを飲んで併設の図書館でいたずらに書物を漁るのだ。

プレイグラウンドでは気分の悪い出来事があった。息子がブランコにのっていると、ある幼児が、勢いよく動いているブランコによちよちと近づいてきた。とっさに気づいた我々。すぐに妻は息子の腰掛けたブランコの台座を力づくで押し止め、僕は歩いてきた幼児を保護した。間一髪で息子の乗るブランコが幼児を直撃するのを食い止めることができた。妻は「危ないよ~」と大声でその幼児(の親に)に向けて叫んだ。しかしである、幼児の両親は何の言葉もなくだんまりを決め込んだままである。

べつに我々は礼を言ってもらいたいわけじゃない。不注意で自分の子供を危険にさらしておきながら、何の言葉も出て来ないということがちょっと信じられないのだ。その後、何事もなかったかのようにビデオカメラを廻し続けていたのにも呆れた。他人が我が子に「危ないよ~」と言ったことにたいして逆ギレしたんじゃないかと妻。そういうこともありうるかもしれない。もしそうだとしたらなおさらもってふざけたはなしである。

腹立たしい気持ちを押さえて図書館へ。図書館で偶然、息子の保育所のクラスメイトと遭遇。妻は息子とその子を相手に紙芝居をやらされることに。。。僕は彼らを尻目に英国本を拾い読み。それにしても英国本って多いな。くだらないのも多いが。。。ところで、世に英国ブームである(と思う)。それでありながら、英国をEnglandと記すことのなんと多いことか。英国/イギリスはEnglishから来ている呼称だから、ある意味では正しいのだが、通常英国/イギリスといった場合、ウェールズとスコットランド、北アイルランドが含まれる。だから「連合王国」が正しい呼び方なわけだが、さすがに面倒なので「UK」あるいは単に「英国」と言いたい。地誌的には英国本島(Main Land)であればグレートブリテン(GB)と呼ぶのが○。大手出版社の雑誌や図書などでも、英国をEnglandと表記する初歩的なミスを見かけて、無性に腹立たしさを覚えることがよくある。話が脱線した。結局、英国本と絵本を数冊借りて帰宅。

@臨海副都心

2005-05-04 | Japan
2005.5.3.Tue
息子を連れてゆりかもめに乗る。パレットタウンの大観覧車を見つけると息子が乗りたいと言い出したので青海駅で下車。自分では怖いし不本意なので絶対乗らないけど、息子に頼まれれば二つ返事で乗ってしまう。ゴンドラから息子が葛西臨海公園の観覧車を見つけた。ちっちゃいけど確かに見える。もういっこ、さすがに見えないけど、MM21(みなとみらい21)にあるんだよな。観覧車。手当たり次第にボコボコつくりやがってむかつくぜ。そこへきてこのデザインだもんな。呆れる。かんべんしてくれ。一国の首都のゴンドラといえば、テムズのBAロンドンアイをつい思い浮かべちゃうんだけど、どうしてこうも違うのかねぇ。こちとら遊園地なんだけどさぁ。足下には24時間営業のゲームセンターだもんね。お台場くんだりまで来てゲームかよ。(いいけどさ)

息子を満足させたあとは国際展示場駅までさらに足を伸ばして、IDC大塚家具有明本社ショールームへ。目当ては英国アンティーク。さすがに日本最大と謳うだけあってデカイ。見るだけでつかれた。品揃えも充実してる。アンティークなんだけど、とてもコンディションの良い品物ばかりをコレクションしてあって、手入れの状態も非常に良いから安心して選ぶことができる。アンティークは一品限定だから気に入るものを見つけたら即購入が鉄則。なんだけど、なかなかそうも懐が許さないのがつらいところではある。で、度々チェックすることになるのだ。

ゆりかもめに乗って新橋に戻る際、汐留のあたりの風景がかつてと大きく変わっていて驚いた。シオサイトってゆりかもめから見ると未来的でなかなかに良い(歩くと最悪だけど)。特に林立する高層ビル群にゆりかもめが吸い込まれていくあたりは最前列の車両からみていると◎。ゆりかもめってが路線が上下左右にゆるやかにうねっていて、バーティカルなビルとの対比がいいんだろうなきっと。ちょうど樹木の上部をかすめていくような高さもイイ。要するにごちゃごちゃとした風景が見えずエッジの効いたエレメントだけが視界に入ってくるわけだ。あと、青海の観覧車から眺めた巨大な工事現場のような中央防波堤もなかなかよかったな。東京都心に名実共に唯一残された最大のブラウンフィールドである。

「パブリックガーデン、プライベートランドスケープ」に寄せて

2005-05-02 | Japan
bs@web 4月27日付 身辺メモ

ヨーロッパは「にわ」が公開(public garden 化)され、さらに「公園」(public park)と呼ばれるプロセスを経験しているのにたいして、日本はその過程を経ずにいきなり公園が「導入」されちゃった。だから、「にわ」と「公園」のあいだには形態的にも機能的にも明らな断絶がある(と思う)。わざわざプライベート・ガーデンとか、パブリック・パークと断らなきゃならない必然性が日本には全くない。ガーデンはプライベートでしかありえないし、パークはパブリックでしかありえない。

そこで、仮に、欧米の公園にリアリティを見い出せるとするなら、その理由としてまずはこの、ガーデンとパークの連続性を指摘できるんじゃないだろうか。だとすると、外来物として受容された公園がリアリティを獲得するひとつの方法として、「にわ」との連続性を創出すること、あるいは「にわ」への回帰、ということが「理論的に」言えるんじゃないか(乱暴か)? 不特定多数の利用に供する公園と特定少数の利用に供する庭園との非対称性という紋切り型の教科書的説明は、間違いでは全くないけれど、上記したような重要な視点を見落とす可能性があるという点で注意が必要だろう。

明治時代の初期にはいわゆる「日本庭園風」の公園というのが盛んにつくられていた。日比谷公園以降である。公園のデザインが欧化していき、それがプロトタイプとなっていったのは。現在でも都市公園のなかに日本庭園がつくられるという事態はー結果としてのデザインの善し悪しの問題は置いておくとしてもーそれなりに意味があることだと思う。その意味で、長岡安平や小沢圭次郎の公園デザインというのは今一度見直されるべきであると思っている。

ところで、公園だけが「公共空間」ぢゃない。オフィスビルや集合住宅のいわゆる「外構」は立派な公共空間だ。ホテルの庭園だって超(ちょー)公共空間だ。そして、これこそが「にわ」の系譜と言えるだろう。この点を見落としてきた、というか「所詮、民間の仕事だ」とかぬかして無視してきたことは、ランドスケープの近代史にとって大きな損失であったと思う。日本の公共空間は「にわ」の系譜において今一度見直すべきであると考えている。都営スタイルやパーソナルスケープの議論も、その意味で面白いのだ。

@静岡に吸収合併された清水

2005-05-02 | Japan
2005.4.29.Fri
*静岡に帰省
朝読む時間がなく静岡の実家に持ち帰った朝日新聞朝刊「私の視点」欄に掲載された「住宅地内の跡地問題 法改正で規制強化を」(都市ジャーナリスト小川明雄)を、納得して読む。

2005.4.30.Sat
*祖父の米寿の祝い
ささやかではあったが、寿司とケーキと花束という組み合わせでお祝い。
*まるで砂漠で水を飲むかのように「新日本紀行ふたたび」をみた。有名な富田勲のオープニング曲は歌詞付でないかつてのものがいいと思う。

2005.5.2.Mon
*授業「公園計画論」3週目
連休の狭間で学生の出席が危ぶまれたが、30名ほども顔を出してくれた。ヨーロッパの公園・緑地整備史について解説。庭園と公園の連続的発展性、イギリスとドイツにおける公園・緑地政策の対照性について解説。