Sketch of the Day

This is Takeshi Kinoshita's weblog.

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2007-02-28 | Media
平成19年度日本造園学会全国大会分科会「アーバニズムとどう向き合うか? その5 郊外の再生とランドスケープのデザイン」のための仕込みとして
・蓑原敬「成熟のための都市再生:人口減少時代の街づくり」学芸出版、2005
・小泉秀樹・西浦定継編著「スマートグロース:アメリカのサスティナブルな都市圏政策」学芸出版社、2003
リチャード・ロジャース+フィリップ・グムチジャン 著/野城智也・和田淳・手塚貴晴 訳「都市 この小さな惑星の」鹿島出版会、2002
・リチャード・ロジャース+アン・パワー 著/太田浩史・樫原徹・桑田仁・南泰裕 訳「都市 この小さな国の」鹿島出版会、2004

兵庫県立大主催日韓中共同研究「日中韓におけるランドスケープの形成・保全・再生に関する比較研究」のための参考文献として
・保母武彦「広域的環境政策と自治体連携:その可能性と課題をさぐる」『都市問題』第94巻第12号、2003年12月号、東京市政調査会
・三井昭二「森林保全のための上下流協力と自治機構」同上
・林泰義「地域ガバナンスの主体としてのNPOの展開」『都市問題』第95巻第8号、2004年8月号、東京市政調査会

iTunes Store でグリーク「ペール・ギュント」とシベリウス「フィンランディア」「トゥオネラの白鳥」他所収(カラヤン+BPO、ドイツ・グラモフォン)のアルバムを購入。つくづくイイ。とくにシベリウス。

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2007-02-25 | Japan
Monday, Feb.19, 2007
*市川市緑の調査専門委員会議:市川市が進めてきた「樹林地評価システム」の整備の状況とそれにもとづく調査経過について意見交換。相続等で失われる樹林地についてその全てを市が買い取ることは不可能なことから、重要性をきちんと評価し、保全にあたっての優先順位をつけることを意図したしくみ。地目が山林となっている樹林地のうち面積500平方メートル以上のもの(約80箇所、計約25ha)について市が独自に現地調査を行い、生態学的・利用面・都市的性格などの視点から評価、得点化したもの。市長からの緑の調査専門委員委嘱式(2期目)を兼ねた。
市川市緑の基本計画
・第4章 基本的な施策(PDF)
市川市緑の基本計画アクションプラン
・アクションプランの施策(2)(PDF)
*第5回新川耕地有効活用の策定に係る検討幹事会の開催通知:今年度最後の検討幹事会。議題は新川耕地有効活用の具現化に向けた調査検討のまとめ。
*第30回学生設計優秀作品展-建築・都市・環境-(レモン画翠主催)出品・登録依頼:いわゆる「レモン展」への出品依頼を昨年に引き続きいただく。今年の会期は5月21日(月)~5月24日(木)@明治大学駿河台校舎アカデミーコモン2F

Tuesday, Feb.20, 2007
*科研報告書とりまとめ検討
NPO法人“元気・まちネット”理事就任依頼をいただく:同法人は矢口正武氏((株)爽環境計画)が代表理事を務める立ち上げ後間もない組織で、まちづくり活動支援、都市・地域づくりに関わる様々な非営利活動を行っている。

Wednesday, Feb.21, 2007
*「ランドスケープ研究」第4号(次号)に掲載予定の平成18年度日本造園学会分科会(アーバニズムとどう向き合うか? その4 人口減少社会におけるランドスケープのデザイン)の報告原稿および日本造園学会ランドスケープ技術研究委員会編「公共造園空間の保全・整備における設計・施工・管理-その連携と空間評価-」提言の初校提出のため渋谷の造園学会事務局へ。期限を二日過ぎて提出。
*その足でリブロに寄り「10+1」(No.45,都市の危機/都市の再生 特集号,INAX出版,2006)および南泰裕『トラヴァース』(鹿島出版会,2006)を買い、ランチ。さらに駅前で横断歩道待ちをしていたところなぜかQ-FRONTに吸い込まれ、TSUTAYAでメンデルスゾーンの交響曲第3番〈スコットランド〉・交響曲第4番〈イタリア〉(バーンスタイン,イスラエル・フィルハーモニー管弦楽団,ドイツ・グラモフォン The Best 1000)をゲット。
*平成18年度後期授業成績ウェブ入力(千葉大学園芸学部および大学院自然科学研究科)

Thursday, Feb.22, 2007
*教授会:トップダウン型の意志決定体制を強めていく大学。僕は正直に申し上げて学長以下大学執行部に権限を集中していただくことに大賛成である。加えて、できることなら教授会も「教授だけ」でやっていただき、そのかわりにそこで決定したことの責任もちゃんととってもらえるようなしくみにしていただきたい(学長・理事・部局長・教授たるものそれくらいの仕事と責任を果たしていただかないと困る、いや、僕としてはそうした組織運営業務にあまり関わりたくないというのが本音なのだが、、)。現在、あらゆる情報が助手から教授に至るまで公開され、皆で仕事をこなしているという、一見民主的な状況がみられる。しかし、現在の大学は教授層だけで運営事務がこなせるほどシンプルでなくなっており、だからこそ皆で仕事に取り組んでいる、というのが実態だ。つまり、大学運営業務における「全員参加」は、複雑化、量的増加をみせる現場の業務実態から要請されたことで、体制が民主的にあろうとした結果では決してない。それは、運営体制は民主的に見えても、経営や人事に関する根幹的な権限についてはあいかわらず教授(今後は執行部?)が掌握し続けていることからも明らかである。しかし、それはそれでよい。管理職とはそのためにある。ただ、もうちょっとコスト感覚をもつべきで、どんな組織でもそうだが、「高給」(まあ教授といえど決して高給とは言えないが)にはそれなりの「コストパフォーマンス」が求められるだろうし、「権限」にはワンセットで「責任」がついて回るのだ。
*息子を寝かしつけていたらこっちが寝ついてしまい、気がつくと朝の5時。起きてメイルを確認していたら、二男がオギャ~。

Friday, Feb.23, 2007
*環境デザイン実習V(千葉大学園芸学部)の成果(流山新川耕地自然活用型土地利用ゾーンの計画)の取りまとめ(プレゼンテーション用のヴィジュアル・ブックレットの編集)について受講生と打合せ。
*平成19年度日本造園学会大会投稿論文「イングリッシュ・ヘリテッジによる歴史的公園の登録とその基準」の最終稿提出。
*専攻生の研究成果報告書提出/院生の学会発表論文の申請用アブストラクトのチェック

Saturday, Feb.24, 2007
日本造園学会関東支部主催の造園遺産見学会で品川の「開東閣」(ジョサイア・コンドル設計、1908年竣工)を見学。開東閣は旧岩崎家別邸で現在は三菱グループの所有。非公開。洋風庭園は明治末年の完成で日比谷公園に次ぐ古さ。みごとな管理状態。いいもの観させていただきました。それにしてもKEIOビルのなんたる醜さ。帰路、上野駅のレコード屋さんでチャイコフスキーの悲愴/ロミオとジュリエット(カラヤン+BPO、ドイツ・グラモフォン The Best 1000)を買う。このアルバムは高校時代にレコードで入手したが紛失してしまったので改めてCDで買い直すことに。1000円。当時より格段に安くなっている。

Sunday, Feb.25, 2007
*子供達が通う保育所の父母会に出席:二男の組のクラス役員をやることに。。。
*昨日の見学会・現場セッション(開東閣)の報告原稿をまとめる。

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2007-02-17 | Japan
Monday, Feb.12, 2007(建国記念日振替休日)
*学部4年生の卒論発表の予行演習
*イシカワさんが久々に長文でブログに復帰:土曜日のイベントは僕も行きたかったんだけど結局行けなかった。でも克明に記載してくれてあるのでファイバーシティに対するラ系的スタンスの一般的取り方と、そうはいっても面白いじゃん的複雑心理が手にとるようにわかる。分科会、よろしくお願いします。

Tuesday, Feb.13, 2007
*卒論発表会を聴いていたら突然保育所から電話がかかってきて、(長男が)39度超の熱を出したと。どうもグッタリしているようなので、急遽午後は休みを取って保育所に息子を迎えに行く。4年生諸君、発表会を聞けずに申し訳ない。一旦帰宅し昼食をとってから駅前のかかりつけ医へ。幸いインフルエンザではなさそう。共働きはこういう時がたいへんである。ツマの職場は筑波なので、ボクが迎えに行ったほうが断然早い。今朝、出がけに息子が「必ずお昼寝前に迎えに来るように」と念書まで書いて懇願するので、今日はやけに念を押すじゃねぇ~かと思いつつ、適当にハイハイと生返事をしておいたのだが、果たして、息子の希望はかなった。おそるべし。
*医者に行ったついでに駅前の本屋に寄り、内田樹『下流志向』講談社を買う。息子は書店に入るなり「週間 古代文明ビジュアルファイル」(DeAGOSTINI)の創刊号を見つけ、これ欲しい、と言う。正月に行ったミイラ展以降、古代エジプト文明(と言ってもピラミッドとミイラ)がヤツのマイブームで、まあその「趣味」に免じて購入を決意。

Wednesday, Feb.14, 2007
*千葉大学園芸学部平成18年度インターンシップ(環境学実習IV)の成績を付ける。今年も数多くの企業のみなさまにご協力いただきました。改めて御礼申し上げます。

Thursday, Feb. 15, 2007
*国家公務員採用I種(農学II)試験業務説明会をアテンド:午後も大島造園土木(株)西武造園(株)の会社説明会、国土交通省説明会が開催された。
*造園学会事務局から、「ランドスケープ研究」第4号(次号)に掲載予定の平成18年度日本造園学会分科会(アーバニズムとどう向き合うか? その4 人口減少社会におけるランドスケープのデザイン)の報告原稿および日本造園学会ランドスケープ技術研究委員会編「公共造園空間の保全・整備における設計・施工・管理-その連携と空間評価-」提言の初校が届いた。

Friday, Feb.16, 2007
*平成19年度日本造園学会大会研究発表論文について正式な採用通知が届く:表題は「イングリッシュ・ヘリテッジによる歴史的公園の登録とその基準」。今年から論文集が電子メディア化されるのだが、最終原稿は紙媒体で提出とのこと。それじゃあ意味がないじゃないか(怒)。幹事さんのご苦労が偲ばれます。
*同じく日本造園学会関東支部より、「造園資産インベントリ」の作成に向けた造園資産候補の推挙依頼があった。学会選定という意義をどう盛り込んでいくかが課題。
*新研究科・新学部紹介展示パネル(千葉大学大学院園芸学研究科/園芸学部)の構成について検討せよとのお達し。

追伸:どうも調子が悪く身体が思うように動かない。仕事は処理できず溜まる一方。ご迷惑をおかけしております>各位。って、日記書く暇があったら仕事しろって? それは違う。なぜ仕事が思うようにはかどらないかをこの場を借りて説明させていただいているのだから。(←?)

Saturday, Feb.17, 2007
ツマが残業で仕事に出たので今日は子供達と一緒に自宅にいた。。。土曜日に在宅であれば、夕方の5時半、きまって息子と一緒にテレビにかじりつくことになる。ウルトラマンメビウスをみるためだ。メビウスはウルトラマンシリーズ誕生40周年記念番組で、ストーリーはともかくエンタテイメント性にかけては平成のウルトラマンシリーズの中でも間違いなくトップクラスである(コンセプト、ストーリー/エンタメ性ともにバランスのとれた平成のウルトラマンシリーズということになるとやはりウルトラマンコスモスに軍配が上がる)。しかも、今の子供達に向けてというより、その親たち(父親)へのサービスを重視していることも近年の特徴だ。特にメビウスは、初代マン~タロウあたりまでのエピソードをさかんに引用し、当時の怪獣達、それからもちろんウルトラヒーロー達が往年の俳優とともに登場する。今日は、異次元人ヤプールとウルトラマンA(北斗と南)が復活し、Aがメタリウム光線をきめた。次回は郷秀樹(←昭和のイケメンだった)だそうだ。毎回、(昔のように)録画などせずに息子と一緒にテレビを真剣にみる。それにしても40年というのはたいしたもんだ。子供番組とはいえ、30~40年前の自前のエピソードを満載し親子で楽しめるTV番組というのは日本じゃそうない。ぜひ3世代でも楽しめるようがんばってもらいたいものである>円谷プロ

日本造園学会関東支部主催学生デザインワークショップ(かなり緊急)

2007-02-15 | Fieldwork
最終講評会
日時:2月17日(土)14:00~17:00
場所:日比谷公園内 日比谷グリーンサロン2F 会議室
   *当日は2階にあがる入口が限られますので現地での案内を確認して、ご来場ください。
プログラム(案):
 14:00-05    概要説明 高橋
    05-25    公園(プレゼン10分+質疑応答10分)
    25-45    学校
    45-15:05  集落
 15:15-35    (休憩)
    35-55    郊外
    55-16:15  跡地
 16:15-45    全体討論会
 16:55      閉会

懇親会
日時:同日 17:00~19:00
場所:日比谷グリーンサロン1F カフェにて
   *会費制にて簡単な懇親会を開催します。
   *1階にはパネル展示がしてありますので、具体的な話ができると思います。

『東京から考える 格差・郊外・ナショナリズム』

2007-02-14 | Media
東浩紀、北田暁大によるスリリングな対談記録(NHKブックス1074,2007)。ネタ満載。地域の個性とか場所性とか言いつつ、ラ系も彼らが言うところの「ジャスコ的な」まちづくりに荷担してきたのではないかという疑念が浮かび上がる。メディア論、社会学的な概念を多用しながらも、彼らが常にアーキテクチャやランドスケープの実態を念頭に置いて議論を進めているのでわかりやすい。六本木ヒルズも、恵比寿ガーデンプレイスも、あの手の再開発はみんな「ジャスコ的」と烙印を押し、都心の「郊外化」を指摘する。そしてこうした「郊外化」を免れている数少ない地域として青葉台や成城等のコミュニティ意識の強い住宅地をあげるが、それとて企業によってねつ造された強固な物語性に支えられた広告都市、シミュラークル・シティにほかならないとバッサリ。後ほどまたゆっくりレビューしたいと思います。

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2007-02-12 | Japan
Monday, Feb.5, 2007
*平成18年度日本造園学会全国大会分科会「アーバニズムとどう向き合うか? その4 人口減少社会におけるランドスケープのデザイン」報告原稿脱稿:なんとか「ランドスケープ研究4号」に間に合った。やれやれ。

Tuesday, Feb.6, 2007
*修論発表会(千葉大院環境計画学専攻環境デザイン学講座):出来映えにものすごい個人差があるが、全体的に興味深く聴くことができた。また、今年はわりと各研究室のカラーがよく出ていて色々な意味で楽しめた。不満な点は二つ。会場が良くない。講義室を使用しているためか、発表者と聴衆の位置関係ややりとりがひじょうに硬く、しかも単調になりがち。スタジオ(製図室)でゆったりとやるといいと思うのだが。もう一つは、教員の質問が非常に分かり難いということ。もっと簡潔に的を得た質問ができないものか。学生から質問が全く出ないのも異常な事態。クラスメイトは仲良しグループじゃなくてライバルだ、基本的には。他人を批評して自分を目立たせるくらいの意気込みがないと生き残れないぞ。

Wednesday, Feb.7, 2007
*千葉大院博士課程入試口頭試問試験監督:中国からの留学生がここ数年増えてきた。「留学とは留学先でなければ学べないことを学ぶことである」と僕は思っていたが、この考え方はとくに中国の方々に関して当てはまらないということを最近強く感じている。僕自身は、もしまた海外に留学する機会があったなら、アジアであろうとアフリカであろうと、ヨーロッパであろうと、アメリカであろうとどこであろうと迷わず留学先のことを勉強する。日本のことなんてきれいさっぱり忘れて。。。しかし、中国の方々は日本に来て「中国」のことを研究するのである。こういう状況について僕は数年前まで「日本に留学に来ている意味がない」「中国の研究をするんだったら中国でやればいいんであって日本くんだりまでわざわざ来ることはない」と思っていた。ところが、先に書いたように最近そういう考え方を改めた。

彼らは日本に留学に来てはいるけれども、べつだん日本のことを研究したいとは思っていない(人が多い)。一方、私自身は中国(特に専門である園林分野)について非常に関心がある。もっと見識を深めたいと思っている。であるならば、彼ら(中国の留学生)を通じて、中国のことを知る、というふうに理解すればよいのではないか、と最近考えた。もっと言えば、これまで中国語で頑なにガードされてきた中国文化というものを、留学生による研究を通じて日本語または英語によって開陳する、ということだ。いささか言い方は悪いが、我々としては留学生経由で中国研究をする、という戦略に立つわけである。

ところで、日本に来て中国を研究するというのにはいくつかの理由がある。一つは日本語が壁になっていて、日本のことを研究したくても事実上できない。これはわかりやすいが、中国人に限らず、日本語をしゃべれない(しゃべろうともしない)日本への留学生は確実に増加している(これについてはまたあとで述べる)。また、留学が終わって帰国した後、日本のことより中国のことを研究しておいたほうがなにかと好都合、という事情もあるだろう(日本と中国では基本的なシステムが違いすぎる)。もう一つは僕の推測だが、中国人の無意識の「中華思想」がやはりあるんじゃないのか。そう考えたのは、最近の留学生による研究をみると、「中国文化が日本文化にいかなる影響を与えたか?」という基本コンセプトの研究が非常に多くなってきているからだ。中国文化を知らしめんがために日本に留学しにきてるんじゃないかとさえ勘ぐりたくなるくらいだ。

まあそれはないだろうが、それでは彼らは(日本のことなどべつに勉強したくもないのに)なぜわざわざ日本に留学するのか、という疑問が浮上する。答えはおそらく「(日本での)学位」である。日本の研究はおろか、日本語による研究も関心が薄くなる一方でしかし学位は欲しい。我々としてはいささか複雑な心境だが、これについても僕は積極的にこう考えている。少子化で今や大学は国際的に学生を集める時代になっている。そのためにはできるだけ留学しやすい条件を整える必要があるのだが、大多数の留学生にとって「日本語」がこれまで以上に障壁となっている。「日本語じゃなきゃダメ」ではなく、「英語でもOK」が留学生獲得の必須条件になりつつあるのだ。「日本語をしゃべれず日本のことを研究しようともしない日本への留学生」が急増している理由はここにある。しかし、僕としては、こちらも可能な限り条件を整えて、優秀な留学生に来てもらい、互いにハッピーならそれでいいではないか、と割り切っている。

しかし、本音を言うと、日本に来て日本のことを研究しないというのはとても残念なことだ。でも、ランドスケープの分野で外国人が日本で学ぶべきことって果たしてあるんだろうかと、僕自身疑問に思うことは確かにある。思いつくのは日本庭園くらいなものか。いや日本庭園だって、中国人にしてみれば中国庭園の亜流でしかないのだが。。。古代都市設計、寺院建築、みんなそうである。

Thursday, Feb.8, 2007
*専攻生研究打合せ/研究生打合せ
*臨時教授会
*平成19年度日本造園学会全国大会分科会に向けた資料収集
*A先生から以下の資料をいただく。
・奈良女子大学21世紀COEプログラム 2006年国際シンポジウム「古代都市の空間構造と思想-その現代的展開を目指して-」報告要旨集(主催:奈良女子大学21世紀COEプログラム〈古代日本形成の特質解明の研究教育拠点〉、共催:独立行政法人文化財研究所奈良文化財研究所):ミヤギセンセイの報告の中でイシカワさんの図版がさりげなく引用されていてビックリ。
・日本遺跡学会誌「遺跡学研究」第2号,2005,日本遺跡学会:パブリック考古学について

Friday, Feb.9, 2007
*大学院授業「都市環境学特論II」補習:巣鴨地蔵通りのランドスケープデザイン・ガイドラインの検討案について最終調整
関東農政局より国家公務員採用I種(農学II)試験の業務説明会実施の申し入れ
*今年度修了予定の院生の成績追加報告

Saturday, Feb.10, 2007
*息子を連れて駅前まで出たついでにCD(The Scholars "ANNIE LAURIE: Folk Songs of British Iles")を衝動買い。イギリスの民謡というのはまるでポピュラーミュージックのように聴くことができる。民謡とポップスがつながっているからである。日本の民謡とポピュラーミュージックのあいだには明らな断絶があって、イギリス民謡のようには聴くことができない。すごく残念なことである。
*非常勤講師をやらせていただいている早稲田大学芸術学校から卒業・設計展の案内と学校案内が届く。来年度の学生確保を請われるもこっち(千葉大学)だってたいへんなのだ。

駅前に農場があるということ

2007-02-09 | Media
研究室にて定期購読している「地域開発」509号(財団法人日本地域開発センター)をぱらぱらと流し読む。「進化する駅と都市」という特集号だ。記事中に登場する駅はターミナル駅などの大きな駅が多く、駅と周辺市街地の関係や両者の連携による街づくりの最新事例が紹介されている。思うに、これまで駅や駅前というのはべからく高密度に開発され、商業的な集積が「前提」となることが多かった。駅前に大きな公園があったり、緑地があったり、さらには森林や農地があったり、ということは皆無ではないにしろ、都市部における一般的な駅前の土地利用とは言い難いだろう。

何故に駅前は高密度に開発されなければならないのか。なぜ駅前に緑地や農地があってはいけないのか? 21世紀にはそんな駅前もあってもいいだろう。ロンドンのキュー・ガーデンズ堂々と駅前にあるじゃないか。こんな話をしたのは、我が柏農場が今やひどいことになっているからだ。つくばエクスプレス柏の葉キャンパス駅前にはららぽーと柏の葉ができ、アーバンデザインセンター(UDCK)ができ、アートフェスタも開催され、華やかなことこのうえないが、郊外のどこにでもあるような駅前に向かいつつあると感じているのは私だけであろうか。駅前の一等地に農場があるということ、この立地環境を最大限に生かせるまちづくりこそが21世紀の駅前開発にあるべき姿だと思うのだが。

本は読みたし睡眠時間は惜しし

2007-02-06 | Media
授業が終わってホッとしてはいるが、年度内締め切りの原稿と報告書をまだいくつか抱えていて、毎年のことながらこの時期はやるせない気分になる。おまけにこの冬3度目の風邪で体調も最悪。栄養は十分とっているはずだがとにかくスッキリ治らない。おそらくは子供達が保育所から新手のウィルスを次々に仕入れてくるのと睡眠不足が原因であろう。朝夕子供達を保育所に送り迎えし風呂に入れ寝かしつけたあと仕事を始めるとどうしても睡眠時間を苛めることになってしまうのだ。まあ今しかできないことなので精一杯やるだけである。家族とのコンタクトが仕事によって阻害されることは僕にとって何よりのストレスになる。と言いつつ本は読む。

本間義人『地域再生の条件』岩波新書,2007
進藤榮一『東アジア共同体をどうつくるか』筑摩新書,2007
東浩紀・北田暁大『東京から考える 格差・郊外・ナショナリズム』NHKブックス1074,2007

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2007-02-04 | Japan
Monday, Jan.29, 2007
*「地域環境管理論」の講義(最終回):地域環境の管理と環境プランニングをテーマに環境管理の体制、総合計画と環境管理計画、イギリスの環境プランニングについて解説。
*「環境デザイン実習I」(最終回):前半担当のタカサキ講師もクリティックに迎え公開発表会・講評会。受講生全員による投票による上位7位までの発表と教員推薦による4名の発表、計11名の発表・講評および全体講評。終了後スタジオで軽い打ち上げ。

Tuesday, Jan.30, 2007
*学部生および院生の卒論・修論要旨のチェック
*千葉大学園芸学部改組に伴い『履修要項』のJABEE関連頁を修正
*平成19年度日本造園学会全国大会分科会の企画

Wednesday, Jan.31, 2007
*学部生および院生の卒論・修論発表要旨のチェック
*「環境デザイン実習V」の発表会・講評会:私を含む5人の教員別に設定された課題の合同発表・講評会。各教員の課題テーマは、外環道路予定地の再生計画、流山新川耕地自然活用型土地利用ゾーンの計画(木下が担当)、千葉大学園芸学部松戸キャンパスの再生計画、中国北京自動車博物館のランドスケープデザイン、奥多摩ネイチャートレイルのデザイン提案。
*平成19年度日本造園学会全国大会分科会企画申込み
*日本造園学会ランドスケープ技術研究委員会編「公共造園空間の保全・整備における設計・施工・管理-その連携と空間評価-」提言脱稿。3年越し。
*千葉大学園芸学部改組に伴う『履修要項』のJABEE関連頁の修正。

Thursday, Feb.1, 2007 はや2月に突入!
*千葉大学園芸学部改組に伴う『履修要項』のJABEE関連頁の修正原稿提出
*院生の修論要旨のチェック
*大学時代の同窓のS氏が偶然に研究室を訪問。しばし歓談。
*H先生から頼まれ事
株式会社小田急ランドフローラ社の新卒採用説明会のアテンド

Friday, Feb.2, 2007
終日、平成18年度日本造園学会分科会(アーバニズムとどう向き合うか? その4 人口減少社会におけるランドスケープのデザイン)の報告原稿の作成に追われる。明日の企画委員会の資料も作成しなければならない。時間がない。

Saturday, Feb.3, 2007
*日本造園学会企画委員会:時間を間違えて遅刻。造園専門教育の適格認定制度の在り方について議論するミニフォーラム(5月の全国大会で開催予定)の企画書を提出。

どうも(造園、特に公共造園)業界の方々というのは学界や大学(教育)に対して不平不満をお持ちのようで、いきおい学会の委員会の場というのがそのはけ口となることがある(これは以前このブログでも書いたように、経団連が日本の教育界に抱く不平不満、という構図のまさに縮小版と言える)。でもそういう場を提供することも学会の大事な役割なのでそれはそれでよい。私もそのことは真摯に受け止めている。しかし、例えば、「いま中国なんかで仕事をすると、建築ファサードのデザインなんかも造園家に依頼されて困るんだよねぇ。日本の大学教育はこういう時代の新しい要求に全く対応できていないよねぇ。」なんて言われると、正直なところ???である。そんなことはあなた方の勉強不足であって、大学教育に責任を押しつけられても困る。

言われたから言い返すけれど、日本のいわゆる公共造園業界の不振は、自らがマーケティングの努力を怠ってきたことが主因である。彼らの仕事は自らが獲得したものではなく、役所の予算獲得の努力の結果である。この意味で私は主に民間を相手にしてきた造園業者や企業が、少なくとも「クライアント」を獲得し続けてきた努力を高く評価したい。。。さて、とは言え、大学もやるべきことが山積みなのは間違いない。ただ、大学の教育システムというのは社会の新しいニーズに応えることもおそらく重要なことではあるが、だからと言って時代に合わせてコロコロ変えてしまうのもまたいかがなものかと思う。教育内容として、長期持続する部分と中~短期的持続する内容をしっかりと見極めて社会のニーズに応えていきたい。