Sketch of the Day

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北浦周辺の千年村候補地を訪ねて

2021-11-25 | Sketch of the day

2021年11月21日(日)に千年村疾走調査で訪れた霞ヶ浦や北浦周辺の鄙びた田園風景がなんとも素晴らしく、記憶に留めるべく作図。ただし掲載の陰影段彩図はブログ容量の関係で解像度を落としています。

それにしても、見事に自然堤防に乗り、時代が下ってもそこから一歩も降りようとしない完全な集落です。図1は図2を拡大したものですが、図2のような大縮尺の場合、段彩の分類はそれほど細かくする必要はありませんが、拡大して見ることも想定される場合は細かく設定しておかないと(拡大した時に)微地形が表現されません。図2は最大高低差約50メートルの地形を50段階に分類し彩色しています。このくらい細かく設定しておけば、図1のように拡大しても自然堤防や浜堤のような微高地もくっきりと浮かび上がります。

図1 旧行方郡逢鹿郷比定地周辺の陰影段彩図(赤色線は町字界、青色線は行動軌跡)

図2 北浦周辺の陰影段彩図(赤色線は町字界、青色線は行動軌跡)

 

描画メモ:QGIS(Mac)での描画にあたり、道路・建築物・水域・各種境界線などの基本項目および数値標高モデル(DEM5)の.shpへの変換はPC上で基盤地図ビューア(国土地理院)を用いて行い、QGISに読み込みました。ところが、基本項目は問題なく表示できたのに、DEM5の描画がうまくいきません。DEM5は.shpに変換済みとはいえポイントデータなのでQGIS上でさらにGeoTiff(.tif)に変換(ベクタをラスタ化)しないと地形が表現されません。QGIS上で.tifに変換できてはいるのですが標高値が0になってしまったりで起伏が全く表現されません。変換の際のパラメータ等の入力に問題があるのか何なのか、私の知識ではよくわかりません。そこでやむを得ずPCに戻り、今回もエコリスさんの「基盤地図情報標高DEM変換ツール」のお世話になることに。。エコリスさんのDEM変換ツールは.tif形式の陰影起伏図も同時につくってくれるのでとても便利です。無事QGISで描画することができました。それが下の図です。もう一つの課題としては、2つの二次メッシュの結合がうまくいっていないことです。QGIS上でラスタデータの結合(gdal_merge)を行っていますが、継ぎ目がキタナイです。2つのメッシュを構成するすべてのDEM5.xmlファイルを一つのフォルダにまとめてからGeoTiffに変換したほうが良いのかもしれません。

なお、DEM5.xmlの.shpへの変換はMacでもできないことはないようで、ネット上でもその方法が紹介されていますが、それを読んでも実行できる知識が私にはありません。また、意地でもMacにこだわるなら、品川地蔵さんが提供するツール「基盤地図標高変換(DemConv)」を使うと、DEM5.xmlをGeoTiff(.tif)に変換できるのでQGISで読めます。品川地蔵さんの他のツールを使うと陰影段彩図の描画もできますが、それを.tif形式で保存できる機能は、調べた限り、ないようです。