Sketch of the Day

This is Takeshi Kinoshita's weblog.

日建設計ランドスケープ展

2007-01-31 | Fieldwork
日時:2007年2月5日(月)~3月2日(金) 9:00~18:00
場所:日建設計東京本社1階ギャラリースペース
休館:土曜、日曜、祝祭日
主催:日建設計ランドスケープ設計室

オープニングパーティのお知らせ
日時:2月5日(月) 18:00~20:00
場所:日建設計東京本社1階ギャラリースペース

第3回都市再生フォーラム 街中ルネッサンス:中心市街地の再活性化

2007-01-31 | Fieldwork
第1部:基調講演
牧野光朗(長野県飯田市市長)
第2部:パネルディスカッション
コーディネーター:佐藤友美子(サントリー次世代研究所部長)
パネリスト:遠田公夫(セントラルホテル佐世保代表取締役社長・よさこい佐世保祭実行委員会顧問)、馬場正尊(建築家/Open A 代表・東京都R不動産制作ディレクター)

日時:2007年3月1日(木) 13:30 開会(12:30 開場)
会場:津田ホール(定員450名)
参加無料(申込先着順)
申込方法 → http://www.ur-net.go.jp/forum/

問い合わせ=(独)都市再生機構業務企画部企画チーム 045-650-0382
主催= (独)都市再生機構
後援=国土交通省
協賛=(財)都市再生共済会

日本の“いい川”シンポジウム:日本の川が変わる~多自然川づくりの新たなる挑戦~

2007-01-29 | Fieldwork
日時:平成19年2月17日(土) 11:30 会場 12:50 開会
   ※12:00より会場内でポスターセッションを開催
会場:東京ウィメンズプラザ ホール(東京都渋谷区神宮前国連大学横)
主催:日本の“いい川”シンポジウム実行委員会
後援:国土交通省
協賛:(財)リバーフロント整備センター・(財)河川環境管理財団
   (財)ダム水源地環境整備センター・(社)日本河川協会 (以上、予定)
連絡:NPO法人全国水環境交流会 mizukan@mizukan.or.jp

Wk 4

2007-01-28 | Japan
Monday, Jan.22, 2007
*「地域環境管理学」講義(12~13週目):「地域環境の管理と参加論のポジション」と題して、前半は地域環境の計画・管理において市民参加・市民参画が求められることとなった背景の理論的な整理を行い、後半は空間スケールに応じた地域環境計画・管理の実例(流域圏の管理、緑の基本計画、公園緑地の創出・管理の3段階)について紹介。
*「環境デザイン実習I」(オオハシ講師):いよいよ来週は講評会ということで、各自プレゼンテーションのための最終作業に入るが、まだデザインができない者、着彩に入った者、あるいはすでに模型制作を進めている者等々、各自の進捗状況には大きな差がある。デザインができない学生さんには2通りのタイプがある。一つはやる気がない人(これはもうどうしようもない)。今一つは、なにかかたちの「理由」を見つけようと必死に専門書や論文等をあさっている(デザインの仕方が本に書いてあると思っている)タイプの人。問題は後者。デザインにおいて、設計原単位など「根拠がある部分」を教えるのはたやすい。しかし、デザインや造形には「根拠のないところ」からスタートしなければならない局面も多分にあるだろう。これを伝えるのが難しい。わかる人には何も言わなくてもわかってしまうことなのだが。

Tuesday, Jan.23, 2007
*千葉大学園芸学部百周年記念事業キャンパス整備案等とりまとめ
*留学生の博士論文本審査会
*修士論文の副査:今年は当方の研究室の院生7名の他に他研究室の院生3名の副査をすることになった。

Wednesday, Jan.24, 2007
*「都市環共学特論II」(7週目):巣鴨地蔵通り商店街のドミナントトーンの把握とそのコード化に向けて院生が協力して店舗一戸一戸のファサードの連続写真を撮ってきた。
*「環境デザイン実習V」(12週目):プレゼンテーションに向けた最終調整。
*留学生の博士論文本審査

Thursday, Jan.25, 2007
*学部生の卒論打合せ
*院生の修論打合せ・発表会用要旨集のチェック等
*教授会

Friday, Jan.26, 2007
*研究生と研究打合せ:保存・保全に値する公園デザインおよび保存・保全の条件について
*テムズゲートウェイ暫定計画 Thames Gateway Interim plan、ヒストリック・スコットランド Historic Scotland の Inventory of Gardens and Designed Landscape をチェック。
千葉大学園芸学部創立百周年記念事業会・常任幹事会・募金実行委員会合同会議:百周年記念サロン(仮称)の建築位置と導入機能の概要がようやく決まる。造園工事への期待も依然として高い。

Saturday, Jan.27, 2007
日本造園学会ランドスケープ技術研究委員会編「公共造園空間の保全・整備における設計・施工・管理-その連携と空間評価-」提言の最終校正:公共庭園の管理問題に関するコメントを始め、委員各位からの意見にもとづき修正。ようやくこの仕事もケリがつきそう。。ただいま深夜2時、マーラーの1番がフィナーレに近づいた。ちょうど仕事もきりがいいので今日はこのへんで眠るとしよう。

Sunday, Jan.28, 2007
*平成18年度日本造園学会全国大会分科会「アーバニズムとどう向き合うか? その4:人口減少社会におけるランドスケープのデザイン」の報告原稿の編集
*平成19年度日本造園学会全国大会分科会の企画案を練る

Wk 3

2007-01-22 | Japan
Monday, Jan.15, 2007
*「地域環境管理論」の講義(11週目):この講義もいよいよ残すところあと2回となった。この日は、スコットランドの緑の資源管理に関わる計画制度について解説。EU以下、空間スケールに応じたランドスケープ系計画制度の枠組と特徴について検証。
*「環境デザイン実習I」(オオハシ講師、後半の4週目):最終課題の説明。学生のプランを見ていると、それが大学の広場である必然性が希薄なものが多い。まるで街中の広場や公園を構想するがごときで、そこには「知」というものが欠落している。いや、それが大学の実態なのか?
*4年生の卒論指導
*園芸学部100周年記念事業・100周年記念サロン・ワーキング

Tuesday, Jan.16, 2007
*4年生の卒論指導
*3年生の研究室分属相談:今年は当方の研究室を希望する学生さんが講座で最多となり嬉しい限りである。
*研究室の清掃:古い資料をどっさり処分する。

Wednesday, Jan.17, 2007
*大学院授業「都市環境学特論II」(6週目):巣鴨地蔵通り商店街のランドスケープデザインガイドラインづくり。商店街の街並み景観の保全やまちづくりに、建築や都市計画にはないランドスケープならではの視点や手法を持ち込むことは可能か?
*「環境デザイン実習V」(11週目):流山新川耕地自然活用型土地利用ゾーンの空間イメージの検討。
*園芸学部100周年記念事業企画委員会:100周年記念サロンの導入機能及び運営形態、建築位置の検討。

Thursday, Jan.18, 2007
*「環境デザイン実習V」の補習:新川耕地自然活用型土地利用ゾーンの計画。緑地債・農地債を活用した台地と低地の農村景観の保全及び農業再生構想の検討。
*平成19年度シラバスの検討:次年度担当の授業科目は、大学院後期課程が緑地デザイン論、エコデザイン論(2)(工学研究科との共催)の他に演習・研究ゼミ、大学院前期課程が広域緑地計画論、プロジェクト実習、エコデザイン論(1)(工学研究科との共催)の他に特別演習(1)、特別研究(1)、学部が情報処理、公園計画論、地域環境管理論、環境デザイン実習V。(以上、千葉大) その他に、早稲田大学芸術学校にて公園緑地計画、東京大学大学院工学研究科にて地域計画演習の一部(緑地計画)を担当させていただいている。

Friday, Jan.19, 2007
*院生の博士論文公開発表会
赤坂信[編]・「造園がわかる」研究会[著]『造園がわかる本』彰国社の献本が届く:ランドスケープではなく、「造園」という言葉をタイトルに使っているところに注目。各章に「著者イチ押し◎訪ねてほしい造園空間」が紹介されているのも初学者には好都合。
*平成19年度シラバスのウェブ入力
*卒論ゼミ

Saturday, Jan.21, 2007
センター試験の監督業務が昨年に引き続き免除となった。うれしい。体調もすぐれないので自宅でゆっくりしていたが、ニュースをみていると英語のリスニング試験で今年もまたトラブルが相次いだとのこと。来年はきっと監督にあたるだろうからちょっと不安である。

Sunday, Jan.20, 2007
風邪がひどく医者に行く。この冬すでに3度目の風邪。某NPO(ボクも所属)の新年会のお誘いをいただいていたがやむなく欠席。日本造園学会ランドスケープ技術研究委員会編の「提言」や昨年の全国大会のアーバニズム分科会の報告原稿及び今年の企画申込、科研の最終報告、用語集の出版企画等々、やらなければならないことは山積みだけれどもなかなか手が回らない。

イベント情報2件

2007-01-16 | Fieldwork
*平成19 年度日本造園学会全国大会学生公開アイデアコンペについてのお知らせ http://www.landscapearchitecture.or.jp/dd.aspx?itemid=1361

*新川耕地有効活用に係わるフォーラムの開催
日時:平成19年2月5日(月)午後2時から
場所:流山生涯学習センター多目的ホール
テーマ:新川耕地有効活用計画具現化に向けて~新川耕地の持っている魅力と可能性を活かすために~

工場立地法の緑地規定緩和に思う

2007-01-16 | Japan
経産省は工場立地法の緑地規定を大幅に緩和する方針を固めた。現行では敷地内に20%以上の緑地設置が義務づけられているが、この規定が工場拡充や建て替えを阻害しているとの認識による。場合によっては緑地ゼロ工場も可能になるとのことで、近年の経済界寄りの施策には呆れるばかりである。私はなんでもかんでも緑化という姿勢には必ずしも賛同するものではないが、それでも緑地・緑化施策というものが規制緩和の対象とはなり得ても規制強化されることがまずもってほとんどないという状況はあまりに不自然だと思う。また、ムチをふるうだけで、緑化する工場に対してインセンティブや優遇措置ーアメーを考慮してこなかったこともこうした事態に至った一つの原因ではないか。

何故我々は緑化することで企業イメージが向上したり、長期的には経済に跳ね返ってくる、という視点を持ち得ないのであろうか。。。仮にも先進国と呼ばれる国で、ここまで「経済」に甘い国というのを私は知らない。あのアメリカだってミティゲーションが法制化されているではないか。環境の時代に、緩和すべき対象を全く見誤っていると言わざるを得ない。産業の不振を「緑」のせいにすべきではない。産業の活性化は別の方法でできるはずだし、そうすべきである。いや、それどころか逆に「緑」は産業の活性化に役立てるべきもの、という認識を我々は持つべきなのである。。日本経済の「レベル」を垣間見たような気がした。

Wk 2

2007-01-15 | Japan
Wednesday, Jan.10, 2007
*大学院の授業「都市環境学特論II」の6週目:巣鴨地蔵通り商店街ランドスケープガイドラインの考え方、ランドスケープのコントロールの方向性が各自ほぼ固まってきた。乱雑・混沌のルール化、昭和レトロの景観保全。
*学部の授業「環境デザイン実習V」の10週目:空間イメージよりもプログラムの検討が先行する学生さんが多いが、まあ順番はどちらでもいいだろう。両方とも疎かにしなければ。

Thursday, Jan.11, 2007
*環境造園学プログラム会議:大学院の実習科目「プロジェクト実習」の対象地及び内容の検討。
*環境デザイン学講座会議:研究室分属希望調査への対応。講座のデザインジャーナル「萌 moe」の刊行継続について。自前の予算による刊行と有料頒布化に向けた検討を今後進めていくこと。
*市川市緑の調査専門委員の委嘱依頼:緑の基本計画、その後のアクションプランの策定に続く3期目の委員委嘱依頼をいただく。
*学科会議:次年度からの新カリキュラムの施行に伴うJABEE対応について協議。学習・教育目標の変更を決定。

Friday, Jan.12, 2007
*大学院授業科目「公共空地特論」(サイトウ講師)に参加:横浜みなとみらい地区の運河を活用した街の活性化プロジェクトの中間報告会。
*環境デザイン実習Vの補習:土地信託制度とミティゲーション、開発権移転を組み合わせた新しい公園づくりの枠組について検討。

Saturday, Jan.13, 2007
*造園学会分科会企画:マンション法(区分所有法)及びマンションの建替えの円滑化等に関する法律(円滑化法)についてリサーチ。夕方、渋谷でタカハシさんと打合せの予定であったが、時間が合わず日を改めることに。
*造園学会より平成19年度研究発表会投稿論文受理のメイル:「イングリッシュ・ヘリテッジによる歴史的公園の登録とその基準」

Sunday, Jan.14, 2007
*午前中、せがむ長男を連れておっぱい公園へ。やはり川萩公園(通称おっぱい公園)の複合遊具は魅力的らしい。寒空に早々に立ち去る。
*その足で、久しぶりに千葉ニュータウンのJOYFUL本田に買い物に行く。ナッピー、ミルク、離乳食等をクルマいっぱいに買い込む。Preston Cafeのリゾットはいけた。MEGAMAXで同僚のショウさんご夫婦に偶然会う。コレクション・キャビネットを購入。

Wk 1:新年早々、ミイラを見に行く

2007-01-10 | Japan
4日(木)の仕事始め。翌5日には大学院生の修論打合せ。6日(土)はタシロ先生宅にて研究室一同で新年会。連休最終日、長男の要望に応え家族で上野の国立科博に「大英博物館 ミイラと古代エジプト展」を見に行く。CTスキャン解析にかけたミイラの3D映像(人呼んでバーチャル・ミイラ)がすごかった。この特別展の目玉はほとんどこの映像につきる。略奪品(もとい出土品)の展示はほんのおまけ。

蒸し風呂と飽食の年末年始@韓国

2007-01-09 | East Asia

Wednesday, Dec.27, 2006
■ ほとんど徹夜で韓国行きの準備。今年生まれた次男を連れて一家4人で大邱(デグ)の妻の実家へ。昨年暮れの観光地プロジェクト以来ほぼ一年ぶり、かつ全くのプライベートでの韓国訪問。市川松戸道路の大渋滞を抜け、高速で成田空港へ。渋滞で時間をロスし、やむなくメルセデスだらけの空港駐車場に駐車。
■ 釜山(プサン)で義父母が出迎え。釜山から大邱への移動は、民間資本による建設の新高速道路(釜山~大邱)で時間短縮。ああ、インフラ建設のなんたる早さよ、韓国。清道(チョンド)のPAで休憩。公設の高速道路に比べPAの質が高い。
■ 2時間強で大邱到着。一年ぶりの大邱は高層マンションが益々増え、ちょっと様変わりしていた。ソウル資本による投機的性格の強い不動産開発で、地元市民の手に渡る頃には不当な高値につり上がっている。明らかな過剰供給でバブルの崩壊が懸念される。それより何より、これでは空の広い盆地都市大邱の景観が台無しだ。

Thursday, Dec.28, 2006 寒波到来
■ 叔父夫婦と昼食後、三星(サムソン)と英 TESCO(テスコ)の合弁による複合ショッピングセンター Home plus を訪れる。日本では苦戦・撤退を強いられている欧米系メガスーパーマーケットが、韓国ではすんなりと受け入れられているよう。クルマでやってきてどでかいカートにガバガバ食料品・日用品を買い込むアメリカ型消費スタイル。それでいて町中の伝統的な市場(シジャン)や小売店もちゃんと生き残っている。どうも消費者は使い分けをしているようだ。義父と合流し大邱観光協会へ。日本語の「大邱観光案内」をもらう。こいつが後日大いに役立つことに。
■ 一旦帰宅し、念願の home SPA world (公衆浴場兼蒸し風呂兼スポーツジム兼プール)再訪。チムチルバンでたっぷりと一年分の汗と疲れを流す。夕食。この施設、何種類もの蒸し風呂の中でゆっくり寝転がれるのが特徴。おまけに24時間営業で、深夜12時を回るとブランケットが配られオンドルの広間でみんなでゴロ寝。ロッカーに収まるほどの荷物なら、宿泊施設としても使える。レストランやパソコンルーム(インターネット)、DVDルームも完備されており、至れり尽くせり。ちなみに蒸し風呂は男女共用で、汗をかいても型くずれしない分厚いコットンの専用着を男女とも身にまとう。韓国人というのは意外とオープンで、若いカップルや夫婦が蒸し風呂でチチクリあっている。家族連れや子供達も多いが互いにべつだん気にとめる様子もない。ああ、儒教の教えは何処へ。いいけど。
■ 長男と一緒にレゴ Knights' Kingdomシリーズの ‘Lion Castle’ を完成。

Friday, Dec.29, 2006 零下8度
■ 妻と一緒に2回目の home SPA world。ゆっくりと3時間汗を流す。大の男達が3時間も4時間も湯につかり、蒸し風呂で汗を流し、垢を落とす。書物を数冊持ち込んでゆっくりと読みふける者。ゆっくりとTVやDVD鑑賞にひたる者。子供とプレイルームで遊びに興じる者。パートナーと二人だけの時間にひたる者。スタイルはいろいろだが、これがコリアンスタイルである。たいていの日本男子なら温泉でも30分程度がいいところだろう。しかも、湯から上がると女性顔負けの念入りな肌のお手入れ。ヘアスタイルや整髪料はもちろん、スキンクリーム等を全身に塗りたくる。いや、そうでもしないと外に出れば凍える外気で肌はガサガサになってしまう。今度来るときは本を持ってきてゆっくり読むことにしよう。
■ 東亜百貨店寿城支店のARDEN HILLS(人気のバイキングスタイルのレストラン)にて叔母と義妹と夕食。西洋料理や中華が中心だが、お味は???。韓国に限らないことだが、料理はご当地のものがやはり一番うまい。しかし、そのことは意外にも地元の方々にはわからないらしく、30分以上の順番待ち。

Saturday, Dec.30, 2006 快晴
■ 先日、観光協会でいただいた観光案内から情報を得て、大邱市内屯山洞の漆渓村(オッゴル・マウル)を訪れる。慶州崔氏一族が住む集落で、朝鮮時代の特徴を良く残す両班(ヤンバン)の家屋が残る。とくに宗家の屋敷は大邱地域で最も古い建築物(約400年前)で、なおかつ現役の住宅でもある。マダン(中庭)から座敷に上がらせてもらい温かいコーヒーをごちそうになった。家屋保存や維持管理のための行政からの資金援助はとくになく、あるのは全国に散らばる一族・子孫からの支援のみ。それでも見事に維持管理(一部復元も)されている。日本ではあり得ない話だ。
達城側柏樹林見学。側柏(そくはく)とはコノテガシワのことで、当地は自生地としては南限とのこと。市街地にほど近く、天然記念物第一号であるにもかかわらず、あまり宣伝がかんばしくなく、せっかくの資源がもったいない。断崖にへばりつくようにして鬱蒼と茂っている。樹林を眺めるのにちょうど良い位置に公園と駐車場が整備されている。韓国の公園には古風な四阿がつくられているのをよく目にするが、好感が持てる。
不老洞古墳群見学。3~5世紀頃のこの地域の支配階級の墳丘群で、現在では古墳公園として整備されているにもかかわらず、敷地の境界線にフェンスや壁などの物々しい構造物等もなく、周辺の市街地や農地と自然に融合している。先の集落もそうだが、韓国の歴史的遺産というのは、観光資源や観光地として現代の生活から切り離されて存在しているのではなく、生活と一体化している印象を受けるものが多い。妙にこぎれいに整備されていないところが逆にリアルである。

Sunday, Dec.31, 2006 大晦日 晴れ
■ 大学院時代の友人Pさん一家とショッピング&食事。COSTCO で子供向けのEdu.系本、洋書等をまとめ買い。安い。買い物後、一緒に昼食。それにしても韓国の料理はどの店もボリュームが半端じゃない。日本の習慣で「残さず」食べようとすると、とてもじゃないが胃腸が持たない、というか不可能。韓国滞在中、胃袋は常に飽和状態で、出しては食う(←失礼)、という表現がぴったり。韓国初心者の頃はその辛さも手伝って胃腸をよく壊したものだ。
■ 帰宅し、午睡をむさぼる。夕方起き出して、大邱プラザにて洋服を新調。ここ数年、衣類はほとんど韓国で購入というパターンが定着している。同じ品質のものが日本より安く手に入るというのがその理由。デザインのバリエーションが豊富で、気に入るものを確実に見つけられるのも嬉しい。さらに驚きだったのは、ボクが買いたいカラーとサイズの品物を(その店には在庫がなかったので)市内の本店からあっという間に取り寄せてくれたこと。「30分で用意するからそのへんを見ててくれ」と言うのだ。日本であれば、「お取り寄せに1週間程かかります」の一言で片づけられていたはず。韓国は融通の利く国である。
■ 韓国は旧暦の正月を祝うので、西暦の年末年始はそれ程盛り上がらないと思いきや、実際には日本以上の盛り上がり方でびっくり。韓国人というのはお祭りごとへの熱の入れ方やその演出の仕方が実に派手である。TVでは、再生された清渓川(ソウル市)と野外ライブ会場、スタジオの三元生中継で新年のカウントダウンを盛り上げる市民の熱狂を伝えていた。日本の「行く年来る年」の、ボクの大好きなあの風情は、韓国のどこのTVプログラムを探しても見つけることはできない。(まあ、日本でもあの番組が「いい」という人は少数派だということぐらい知ってるがな)

Monday, Jan.1, 2007 元旦 晴れ
■ ゆっくり起き出して遅い朝食をとり、3回目の home SPA world。時間が余りなかったのでチムジルバンのブルガマ5連発で新年初汗。したたる汗。最高。。。今回、場化っ力(←誤変換ではなく「ばかっちから」と読む。空間を使いこなす、つまり場所化する能力を表すボクの造語)は、民族によって差があることを実感した。中国人の場化っ力にも相当びっくりさせられたけれど、韓国人もなかなかどうして。屋内だろうが屋外だろうが、どんなところでも、2~3人も寄り集まれば、飲み物や軽食を囲んで座り込みの話し合いが始まる。日本人と空間の関係というのはもうちょっとなんというかよそよそしい。中国人、韓国人と比べたら、ほとんど「無力」と言ってよい。
■ 叔父一家と刺身の夕食。韓国では家族や親類と顔を合わせる機会が本当に多い。「家族」は人生の基本要件である。TV等を見ていても、日本では、「家族」それ自体がドラマのテーマになったりするが、韓国ではそういうことはない。歴史物だろうが、恋愛物だろうが、ギャング物だろうが、どんなTVドラマにおいても「家族」は基本プロットとして刷り込まれており、それ自体がテーマになったりすることは決してない。「家族」がちゃんと生きている証拠であろう。

Tuesday, Jan.2, 2007 晴れ
■ 帰国。釜山への高速道中、義父から興味深い昔話を聞くことができた。トラの話である。義父の祖母が幼少の頃、山菜採りに入った山でトラの子に遭遇しその愛くるしい姿に見とれていたところ、近くに親トラと思われる成獣の鳴き声を聞き、あまりの恐ろしさに荷物を放りだして逃げ帰った。翌日、起きて家の前を見ると、山にうち捨ててきたはずの荷物が整然と置かれていたという。韓国では、トラに関するこの手の民間説話には事欠かない。日本の植民地時代に乱獲され絶滅するまでは、トラはごく普通に見られた身近な獣であったらしい。それはともかく、義父の話については、その真偽よりも、トラが霊験あらたかな聡明な獣として人々に認知されていたことを物語っている点を重視すべきだろう。韓国では、非常に稀な数奇な運命のことを称して「トラに食われるような運命」と形容することがあるという。つまり、トラがヒトを食らうのはごくごく稀なことであったということだ。恐怖する存在というよりは崇めるに値する獣として認識されていたということになるが、義父の話には続きがある。義父の祖父は上背のある体格豊かな大男で、なんとトラの背中に乗ったことがあるというのだ。で、ボクはわけがわからなくなるのである。