Sketch of the Day

This is Takeshi Kinoshita's weblog.

セヴェラルネス Severalness

2006-05-30 | Media
中谷礼仁『セヴェラルネス 事物連鎖と人間』鹿島出版会,2005
早稲田に講義に行ったついでに馬場駅前の芳林堂書店に立ち寄り、イシカワさんご推薦の本を買う。イッキ読み。こ、これは。。。じつに迂闊だった。もっと早くに読むべきだった。どの章もいいんだけど、個人的には第3章「建築職人ウィトルウィウス 弱い技術」ですな。考察が冴えてるというかスリリング。特に所収の図22はみごと。「技術」という視点から切り込んでるのがこれまた玄人っぽくていい。とにかくやたらイマジネーションを膨らませてくれます。イシカワさんの常套句を使わせていただくと、「こうしちゃいられないぞ」という気にさせてくれる久々の書物。買い!です。

中谷礼仁・記録・2004-, Nakatani's Blography

造園学会全国大会/市民ランドスケープの展開等

2006-05-27 | Japan
Monday, May 15, 2006
■ 「公園計画論」講義第5回目
「戦前期日本の公園・緑地」について講述。また予定を消化しきれなかった。
■ 研究室卒論ゼミ
緑地の歴史性をどう評価するか?

Wednesday, May 17, 2006
■ 「情報処理」講義
例のごとくMS-Word!

Thursday, May 18, 2006
■ 流山受託研究打合せ
■ 新刊なった田畑貞寿・田代順孝編著『市民ランドスケープの展開』環境コミュニケーションズが届く
ボクは第7章第3節「グリーンスペース・スコットランドによる緑環境のマネージメント」を執筆させていただきました。既刊『市民ランドスケープの創造』の続刊です。

Saturday, May 20, 2006 日本造園学会全国大会@大阪芸大
■ 学会賞表彰式・受賞者講演会・日本農学賞受賞者講演
学会員一同に向けて「役に立たん研究すんな!」(という意味のことを)発言(農学賞受賞のシンジ先生)。
■ 毎年学会に併設される書籍販売コーナーで、Mike Jenks and Nicola Dempsey『Future Forms and Design for Sustainable Cities』Architectural Press を衝動買い。

Sunday, May 21, 2006 日本造園学会全国大会@大阪芸大
■ 研究発表会
「Study of Thermal Comfort in Tree-shaded Areas in the Green Space of Yogyakarta, Indonesia」を共同研究発表。途中発表会を抜け出してお隣の「富田林の寺内町」を見学。つくづくよい。
■ ワークショップ
企画委員会主催「国土形成計画と日本造園学会の役割」に参加。
■ 分科会最終打合せ
タカハシさんと天満橋で夕食を済ませたあと、夜、ホテルでイシカワさんを交えて3人で打合せ。

Monday, May 22, 2006 日本造園学会全国大会@大阪北浜
■ 分科会
「アーバニズムとどう向きあうか? その4 人口減少社会におけるランドスケープのデザイン」と題して、分科会を開催。朝早くにもかかわらず大勢の方々が参加してくださった。昨晩の打合せどおりの議論ができたし、会場からの反論もあってそれなりに盛り上がったと思う。
■ その他
ランドスケープ遺産研究委員会主催の分科会「ランドスケープ近代化遺産を考えるー近代ランドスケープの遺産の保全に向けてー」、それから、僕自身も関わらせていただいた「海外の日本庭園」調査刊行委員会主催の分科会「海外の日本庭園ー海を渡った日本庭園のこれまでとこれから」に出席。財団法人国際花と緑の博覧会記念協会の研究助成をいただいて実現した、社団法人日本造園学会「海外の日本庭園」調査・刊行委員会編『海外の日本庭園』社団法人日本造園学会,2006、をようやく手にする。本邦初の大規模な海外日本庭園の調査・目録で一見の価値あります。ボクは三章第四節「公園・植物園・美術館のなかの日本庭園」を執筆させていただきました。

Wednesday, May 24, 2006
■ 早稲田大学芸術学校講義「公園緑地計画」
「地域環境の再生と公園緑地の新しい枠組み」と題して、エムシャー・パーク(ドイツ)、ダウンズヴュー・パーク(カナダ)、フレッシュキルズ埋立地の環境再生(アメリカ)の事例について紹介。

Thursday, May 25, 2006
■ FD講習会+教授会
ハラスメント講習会!

Saturday, May 27, 2006
■ 10+1「景観特集」原稿提出
今回もイシカワさんのご推薦で、景観キーワードのうち、「名所 Famaous places」と「コード Code」を執筆させていただいた。締切を大幅に過ぎてしまいご迷惑をおかけしました>>Y編集子さま

宗吾霊堂と印旛沼周辺

2006-05-13 | Japan
Friday, May 5, 2006 こどもの日
韓国の義母が帰るので成田までクルマで送っていった。帰り道、久々に下道(国道464号線)を通って千葉ニュータウンに出、ジョイフルホンダとメガマックスに寄って買い物をした。成田の市街地を通過する乱雑極まりない51号線を抜けて464号線に入る。風景は次第に緑の濃さを増し、宗吾霊堂を過ぎたあたりから良い感じの田舎道となり、台地を降り立つと一面の沼地(印旛沼)だ。このあたり、すなわち、台方から北須賀を過ぎ、甚兵衛大橋で印旛沼を渡り、再び台地に上がり瀬戸を通過するあたりが464のハイライトであろう。千葉NT一帯のちょいと日本離れしたロードサイドの風景も悪くはないがやはり僕は印旛村界隈の風景が好きだ。久々に良いドライブを楽しめた。

印旛沼の今・昔
佐倉と印旛沼/満開佐倉文庫
いんばぬま情報広場
(財)印旛沼環境基金
印旛沼開発事業

Monday, May 8, 2006
■ 「公園計画論」講義第4回目
「欧米における公園・緑地の系譜 その2:アメリカ、現代の潮流」と題して講義を行ったが、前半のアメリカの公園史の話で時間切れ。公園隣接地に受益地を設定し、公園からの距離に応じた受益者負担金の徴収、および公園債の発行により公園整備の財源を賄ったセントラルパークや、シカゴの公園区(パークディストリクト)での「公園とブールバール税」の話で盛り上がりすぎてしまった。
■ 研究室ゼミ4回目
松戸市の緑被地分布調査の目的と方法について議論。
■ 臨時教授会

Tuesday, May 9, 2006
■ 園芸学部創立百周年記念事業事務局会議
あるOBが大学に来て、これまで何も卒業生にサービスしてこなかったくせに、独法化されたらやれ協力しろ、やれ金を出せと言うのは、あまりにムシが良すぎるじゃねぇ~か、と、大学の事務職員相手に説教を垂れているのを目撃。大学は、学生と社会に対してのサービスが基本です。国立大学が「卒業生」に向けて何をサービスしろというのですか? どんなサービスを期待しているのですか?? まあ、僕のように、大学にいる人間が言うことじゃ(明らかに)ないですが、ああまで言われたら言わずにはいられません。。。

そもそも、「母校愛」とは、見返りを期待すべきようなものですか? 文句があるなら、協力なんてしなければいいじゃないですか。役員なんかやっていただかなくて結構です。そもそも大学になんて来ないでください。それから、自分よりも遙かに年下の事務職員をつかまえて怒鳴り散らかす前に、我々教員のところにまず来てください。少なくとも僕は素直に耳を傾けます。教員に説教してくれるOBはとてもありがたいと思っています。でも、見返りは期待しないでください。

Wednesday, May 10, 2006
■ 「情報処理」講義
今年も不本意ではあるが、新入生向け「情報処理」のMS-Wordを担当(させられることになった)。授業を始めるにあたって、「今日、これから僕が話すことは、本来大学くんだりまで来て教えられるようなことじゃないぞ」というニュアンスのことを述べた。こんなハウツーに時間を割くなら、徹底的に情報倫理でも学んだほうがはるかにマシだと思うが、理屈や理論より、資格取得や卒業後すぐに役立つハウツーものに学生も大学も熱を入れている。そんなもん専門学校に行ってやってくれ、と言いたい。

息子と散歩

2006-05-06 | Japan
Wednesday, May 3, 2006 憲法記念日
あまりの天気の良さに惹かれて、長男と散歩に出かけた。自宅を出てすぐに国分川支流の谷戸に降り、和名ヶ谷小やラドン温泉を過ぎると国分川との出合だ。このあたりは気持ちの良い田園地帯で、松戸市内でこれだけ広々とした水田/畑が残っているのは矢切農地とここくらいであろう。左折し坂道を上るとすぐ左手にうっそうとした樹林と石段が見えてくる。日枝神社である。息子はこの坂道で根を上げた。キックボードに息子を乗っけて坂道を登る羽目に。。。社殿で息子とお参りを済ませてから、もと来た道を引き返す。来るときには気づかなかったが、谷戸の斜面林を背景にして、立派な農家が左手に見える。

ラドン温泉の手前で左折、谷戸を横切って坂道を登り台地上に出ると、一面の畑だ。坂道を登り切ったところに、ケヤキの大木と農作業小屋があって、ちょうどT字路になっている。ここを左折し、畑に入る。畑の中の私道だけれど、文句を言われたことはない。近所の人たちも散歩に使っている人が多い。農作業の邪魔にならないように通らせていただこう。ゴミなんて捨てるのはもってのほかだ。ネギが中心の畑で、所々に農作業小屋木立があって良い点景となっている。実にのんびりとした風景が展開する。

畑の中を道なりに進むと、やがて和名ヶ谷クリーンセンターに到着する。ここのプレイロットでひとしきり遊んだあと、センターの中で売っているアイスクリームを食べてから、また畑の中を通って帰路につくのが散歩のコースだ。クリーンセンターには市の図書館や温水プールも付随しているので、遊ぶのにはもってこいだ。また、畑の中には古い境界木(の列植)、いわゆるヘッジローが残っていて、米軍撮影の戦後の空中写真でも確認することができる。ここだけは末永く残って欲しいものだ。息子はこの風景の良さがわからないみたいで、お家がいっぱいある所のほうがいいと言っていた。

The fresh green

2006-05-03 | Japan
Friday, April 28, 2006
■ 受託研究報告書提出
昨年度から持ち越しの報告書(流山市関連)をようやく提出。この受託研究は今年度も継続の予定である。
■ 戸定会学内常任理事会
千葉大学園芸学部同窓会「戸定会」の常任理事としてのお役目も、6月の総会で終わりとなるが、今日はその準備のための学内常任理事会。任期は終わるけれど、こちらでも積み残しの仕事がある。園芸学部創立百周年記念事業のホームページの更新だ。FTPに疎くて作業が滞りがちなのだ。

Monday, May 1, 2006
■ 「公園計画論」講義第3回目
「欧米における公園・緑地の系譜 その1:ヨーロッパ」と題して、公園の原型、ドイツとイギリス、フランスの公園・緑地の歴史的展開過程について概説。
■ 研究室ゼミ3回目
今期のゼミの方向性が定まる。松戸市を対象として土地利用の変遷をGIS上でデータベース化し、サスティナブル・シティをキーワードに将来のランドスケープモデルを描く。
■ 園芸学部改組タスクフォース会議
ゴールデンウィークは資料づくりに忙殺されることが判明した重要な会議。なんか1年中資料づくりって感じだ。最近。

写真を更新しました。

Coastal risk atlas

2006-05-01 | Media
Landscape Architecture, Vol.96, No.4, Apr. 2006, ASLA
・REBUILDING THE COAST How landscape architects can use their digital skills to play a key role in the process. By James L. Sipes, ASLA
メキシコ湾岸におけるハリケーン、暴風、高波、洪水、土地の決壊、開発パターン等の諸データ、カトリーナやリタによる影響等々、ランドスケープ・アーキテクトが実務レベルで活用しうる、様々なデータベースや災害予測モデル/解析支援ツールの在処が紹介されている。災害復旧業務としての活用のみならず、一般的なデータベース集としてもとても興味深い内容となっている。例えば、こちら(湾岸地域自然災害ハザードマップ)など、じつに優れもののシステムである。