アンカー 青山繁晴 10月1日② 北朝鮮拉致再調査、担当者を平壌に派遣
昨日のアンカーを見て、拉致問題解決に向けての政府の対応について色々考えてみました。
北朝鮮からの報告が遅れている事について政府から家族会の方々へ説明がありましたが
内閣改造で最近任命された山谷拉致問題担当大臣の挨拶は
「拉致問題が最優先である事。一日も早く誠実に報告、通報して来るように述べている。」
そう 北朝鮮に伝えているのにも拘らず、報告が遅れているのは
日本が舐められているという事です。
家族会飯塚代表は
「全くはっきりした具体的な内容が見えないのが非常に残念。
非常に長引かせている感じを受ける。
全てが北朝鮮の思惑通りに動いている」
有本恵子さんのお母様有本嘉代子さんは
「今回は半分以上心配だった。
駄目と違うのかなと思っていたが やはりその方に傾いた。
北朝鮮は今までと変わっていない。
こう言ったら北朝鮮が引き延ばしをするのではと思って
もしも、言いたいことを控えているのなら、その必要は全然ないから
日本として言うべきことはハッキリ言ってもらいたい。」
岸田外相
「北朝鮮側は、具体的な調査結果を通報する事は出来ない。と言っている」
では、政府は平壌まで行って何をし、被害者救出にどう繋げようとしているのでしょう。
北朝鮮の調査機関と会う事で「パイプ作りができる」と官邸は決断しようとしているようですが
ここまで来たら「パイプ作り」もないと思います。
こんな安易な発想で平壌行きを決断するのなら、止めた方がいいです。
「政府としては 平壌行きを検討したが、家族や国民からの強い反発があったので、
平壌に行く訳にはいかない」と伝え
北朝鮮に揺さ振りをかけ、日本側が主導権を握ることも考えるべきです。
「夏の終わりから秋の初めにかけて報告をする」約束を守れなかったのは北朝鮮ですから
日本に呼びつけるか、せめて第三国で会談の場を設け北朝鮮を追及すべきです。
「取り調べる」という発想が無いのでしょうか。
何も報告することがないと言われているのに、平壌まで行く不可思議さ。
顔合わせに行って雑談でもしてくるつもりなんでしょうか。
相手は犯罪者です。
日本が厳しく問い詰めなければならない相手です。
30年も40年も自国民を独裁国家に拉致されても殆ど何もできなかった日本政府。
拉致被害者の中には自分の命を守る為、北の犯罪に加担せざるを得なかった方もいるでしょう。
それ故、拘束され続けている方もいると聞きます。
政府は国民の命を守る義務があるという事を忘れていないでしょうか。
藁をもつかむ気持ちで平壌に行こうとする気持ちもわかりますが
北朝鮮は拉致被害者の全てのデーターを持っている筈です。
それを報告できないとの嘘に騙された振りをしても何の意味もありません。
かつて森元首相が
「北京かどこかで偶然発見された事にしていいから、拉致被害者を戻して欲しい」
と北朝鮮に提案した事が報じられてバッシングを受けた事がありましたが
発想としては大差ないです。
武力で解決できない日本に残された道は制裁しかありません。
不誠実な北朝鮮。
何も変わっていない北朝鮮。
より多くの経済支援を引き出すことを目的に
時間稼ぎをしている北朝鮮のペースに巻き込まれてはいけません。
こんなに不誠実な態度をとるなら解除した制裁を元に戻す事や
更に強める事を北朝鮮に言うべきです。
グズグズしていたら、時間稼ぎという北の思う壺ですし、
中国が日本の邪魔をする為、いつ何時北朝鮮に接近するかもしれません。
現に北朝鮮外相がエネルギー問題などでロシア訪問中です。
北朝鮮は孤立している訳ではないのです。
ですから日本から経済支援を当てにしなくてもよいようになれば
また、頑なな態度をとるでしょう。
もっと、政府は対北朝鮮政策を精査し、拉致被害者を救出する為何が有効か考えるべきでしょう。
「リスクが無い」から平壌に行くという発想らしいですが
「無駄」な訪朝で、北朝鮮の思う壺にならない事を祈ります。
また、訪朝するなら検察、警察関係者を同行し、北のペースに巻き込まれない事を望みます。
外交官が交渉するには限界があります。