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花好きじじい

花を求めて山野を歩き回っています。
花好きの皆さん花にまつわる話をお聞かせください。

アオキ

2017-04-28 13:16:04 | Weblog

 日陰にはまだ残雪が残っている早春の秋田の里山では木々の芽吹き始まったばかりなので常緑のアオキ、ユズリハ、ヤブツバキなどが目立つています。
 

 今の時季、アオキには昨年からの鮮紅色の果実と花とを同時に付けた雌株と、花だけを付けた雄株とが見られます。




 
 アオキは宮城県以南の太平洋側に自生し、日本海側の多雪地帯では小型の変種ヒメアオキが見られるされていますが、私の生活圏である秋田県北部ではヒメアオキと見られるものが圧倒的に多いものの大型のアオキと見れれるもの、さらにはその中間型とも見られるものまで多様でアオキーヒメアオキを区分するのは容易ではありません。
 葉の形、大きさ、鋸歯の形など多様
 


イボタノキ属の果実

2016-12-29 13:51:44 | Weblog

 2016-6-19イボタノキ属の3種』では、私の行動圏で見られるイボタノキ属3種の違いについて書きましたが、今回はイボタノキミヤマイボタ2種の果実とその中の種 子とについて書いてみます。
 なお、近くで見られるオオバイボタには今年なぜか実をつけていませんでしたので後日少し離れた場所にある木で観察してみたいと考えております。

 イボタノキ属では花は円錐花序となりますので球形果実も円錐状の房となり暗紫色に熟し、粉白色を帯びブドウ属を小型にした様に見えます。
 

 果実はイボタノキでは7〜8×6〜7mmほどの楕円球形で、ミヤマイボタはそれよりもやや小さい球形です。
 実態顕微鏡による拡大

 果実の表皮を破ると紫色の少量の果肉に包まれた褐色の種子1個が出てきます。
 この種子を水中で潰して果肉を洗い流すと濃い紫色の色素が溶出してきます。
 熟した果実は美味しそうに見えるのですが果肉はかすかな甘味と苦味とがあるのみです。
 

  種子を実態顕微鏡で拡大して見ると、表面が粗造で襞の多い褐色のアーモンドを小型にしたような形をしています。


ミゾソバの地中花

2016-11-25 15:47:53 | Weblog

 ミゾソバは地中に閉鎖花を付け自家受粉で結実することが知られています。
夏には見事な花(左)を開き昆虫媒介での有性生殖で結実していながら,昆虫がいなくなった晩秋には茎頂には閉鎖花のように開かない花(右)を付けて自家受粉するだけではなく、茎節と更には地中にまで閉鎖花を付けて繁殖するという大変な欲張りな植物です。
 

 地上、地下茎の至る所に花茎を延ばして1〜数個の閉鎖花を付けます。

 左:地中花(左)は茎頂花(右)より花被の色が白いが大きさは同じ。
 右:地中花の花被を除くと痩果が出てくる。
 

 

 

 

 


オニノゲシが満開です

2016-11-14 14:48:44 | Weblog

 明治時代に我が国に渡ってきたとされるヨーロッパ原産の帰化植物オニノゲシは春から盛夏にかけて開花するとされていますが、私に住む秋田では今の時期がいま一つの開花時期ではないかと見られます。

 稲刈りが済んだ田の畔などに大群落を作っているのを各所で見ることが出来ますが、これは今の時期に満開になるというのより、殆ど枯れてしまった枯草の中にオニノゲシだけが濃い緑の葉の中に鮮やかな黄色の花を開いていて目立っているためかも知れません。
   
 


イヌホオズキ

2016-11-03 20:25:54 | Weblog

 夏期には畑や空き地などにちらほら見かける程度だったイヌホオズキが晩秋のこの時季になると枯れ草で覆われた道端や荒れ地などに大群落を作るまでに殖えてきているのが見ることが出来ます。
 イヌホオズキと帰化植物アメリカイヌホオズキとは植物全体の形状よく似ていてしばしば見誤るのですが、近寄って花を見ればイヌホオズキでは白一色なのに対してアメリカイヌホオズキでは白色の他に淡紫色のものも観られるため区別することが出来ます。


  イヌホオズキ
  

 アメリカイヌホオズキ
   


ヤマハッカ属ヤマハッカ、ヒキオコシ

2016-10-11 08:02:32 | Weblog

 私の生活圏の里山の山裾で時々遭遇するヤマハッカとヒキオコシとは極めて近縁種であるため植物全体像も花も似ていて見間違うことが間々あります。

ヤマハッカ 
   
ヒキオコシ 
   

 花弁の色がヒキオコシよりヤマハッカの方がより紫色が濃いので容易に区別することが出来ます。
 
 ヤマハッカの雄蕊は下唇に包まれているがヒキオコシでは下唇の先に飛び出しています。 
 
 両種の葉は葉柄が長く翼があり、葉縁に鋸歯があるなど殆ど差がありません。 


ツリフネソウが咲いています

2016-09-19 18:43:00 | Weblog

  私の生活圏にはツリフネソウ科の咲く場所が数多くあります。敬老の日、その撮影に歩き回ってきましたので供覧しす。
  ここに供覧するツリフネソウ、キツリフネ、シロバナツリフネソウは花弁の色を含めた形質上の若干の違いはあるものの基本的には同一種ではないかと考えていますが、ツリフネソウとキツリイフネ、そしてシツリフネソウとロバナツリフネソウは殆ど同じ場所でみつかるものの、3者が一緒という場面には遭遇しませんでしたからシロバナツリフネソウはツリフネソウの変異種(アルビノ)とする考えも強ち否定できないのかも知れません。


  なお、シロバナツリフネの群生した場所とは別の場所で花弁が完全な無色ではなく紅色の斑点のある白花種も見つかりました。
   
  


ジュンサイ沼の厄介者:タヌキモ、ヒツジグサ

2016-09-05 14:44:24 | Weblog

 ジュンサイの若芽の収穫が済んだ沼では栽培農家の人たちによる沼周囲の草刈りとか沼の中に生えた雑草の抜き取りなどの作業が行われています。
 抜き取られた雑草は沼の土手にうず高く積まれたています。

 タヌキモには根が無くて水中に浮遊しているため取り除くのが容易だそうですが、ジュンサイと同じスイレン科で水底に根を張って伸びているヒツジグサを取り除くのはかなり難しいのだそうです。
 管理の手を抜くと繁殖力の強いタヌキモによってジュンサイが岸に押しやられてしまいます。

 
   


 両種とも先に三又の付いた竿を用いて絡め取るようにして取り除きますが、ヒツジグサ除去の際してはジュンサイにも可なりのダメージがあるそうです。
 ヒツジグサの繁殖力もジュンサイに勝るためジュンサイ沼にとっては大敵だそうです。

      
 


アサザが満開です

2016-09-04 13:15:39 | Weblog

 アサザの咲く湖沼は少なく環境省カテゴリでは準絶滅危惧に分類されていますが、秋田県では更に少なく絶滅危惧 Ⅱ類に分類されています。
 私の生活圏の嘗てのアサザの生息湖沼でも近年ヒシが旺盛に繁殖してアサザを駆逐してしまった所も数カ所あります。
 昨年、友人から教えて戴いて撮影に行くようになった大仙市の水路でも水面の大部分がヒシで覆われていてほんの一部分にアサザが生息しているという状態で、このまま何もしなければ数年内にはアサザが完全に駆逐されると懸念されます。
 花は8月28日にはまだまばらでしたが、9月3日にはほぼ満開の状態かと思われました。