正さん日記

世の中思いにつれて

河井夫妻の買収容疑、94人の被買収立件、党内抗争、首相の責任問題等に関心

2020-06-29 11:49:34 | 政治

 昨年7月の参院選広島選挙区で広島県内の首長、地方議員、後援会員ら94人に投票や票の取りまとめを依頼し、計約2570万円の報酬を渡したとして前法相の衆院議員河井克行容疑者(57・衆院広島3区)と広島選挙区で初当選した妻案里容疑者(46)が公選法違反(買収)の疑いで逮捕された。

 受け取った側は、当初、否定や、だんまりを決め込んでいたが証拠を付けつけられ、観念して貰った事実を認める者が続出した。

 首長の内、既に辞職した市長や、頭を丸めて懺悔を表した市長も見受けたが、一つの自治体を代表する立場の者として市民を裏切ったことは非常の残念だ。

 貰った側の94人については、公選法違反(被買収)に問われるため、検察当局は今後、立件するかどうかを決めるとのことだが、人数が多く判断に手間を取っている感じだ。

 河井夫妻の買収資金の出どころについては、本人らは自民党本部から支給された1億5000万円は使っていないと言っている。

 1億5000万円の内、80%に当たる1億2000万円は国から出ている政党助成金だ。河井夫妻は、現在明らかになっている2570万円は、自己資金を当てたと言っている。

 しかし、金に色目はついていないし、選挙資金総額の中に、1億5000万円を含めれば、2570万円はその中で工面したことになり、結果的には政党助成金を使ったことになる。

 これが買収と認定されれば、その一部は税金が使われたことになる。

 この事件の発端は、この地域の実力者の溝手顕生参議院議員の追い落としにあると言われている。

 溝手氏は参議院当選5回、国家公安委員会委員長、内閣府特命担当大臣(防災)を務めた岸田派のベテラン議員だったが、昨年の選挙で新人の河井案里氏に敗れ落選した。

 溝手氏の追い落としを目論んだのが安倍晋三首相と言われている。溝手氏が、2012年12月のテレビ番組で、早期の話し合い解散を主張した安倍晋三元首相について、「もう過去の人だ。主導権を取ろうと発言したのだろうが、執行部の中にそういう話はない」と述べたことを安倍氏が根に持っていたとのことだ。

 そして刺客に選んだのが側近の河井克行氏の妻案里氏だった。克行氏はかつて安倍内閣の内閣府補佐官を務め安倍首相とは昵懇の間柄だ。

 また克行氏は、菅義偉官房長官派とも言われ、自民党本部からの1億5000万円の選挙資金は、安倍首相、菅官房長官、二階俊博幹事長の合意によって交付されたと言われている。

 めでたく溝手氏を落選させた河井克行氏は、第2次安倍内閣第4次改造内閣の法務相に抜擢された。

 溝手氏を落選させた論功行賞とも言われているが、それと合わせ、森友学園、桜を見る会などで告発されている安倍首相が黒川弘務検事長の定年延長と同様、自身の万が一のために活用する目的があったのではないかと疑念を持たれている。

 しかし、河井克行氏は、今回の選挙買収容疑の他、対立女性候補を尾行、秘書給与ピンハネ疑惑、秘書への暴行、スピード違反の揉み消し疑惑と法相にはあるまじき不法行為が次々と暴露されている。

 安倍首相は、河井夫妻の買収容疑について、かつて克行氏を法相に選んだことについて、例の如く「任命責任を痛感している」と述べているが、そんな一言では片づけられない醜い画策があったという疑いを払拭しなければならない。「関連:6月22日

 

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